東京ドームで”Baby Shark”
日本時間2019年11月20日の情報です。
2019シーズン、ワシントン・ナショナルズに勢いをもたらした功労者の一人、ヘラルド・パーラ(Gerardo Parra)がNPBの読売ジャイアンツと契約合意したことが明らかとなりました。
契約内容
下記のリベラさんの情報によれば1年$2Mプラスボーナス$0.5M、2021年がべスティングオプションで、設定された数字をクリアーすれば2021年は$3Mという内容のようです。
巨人は格安で獲得
ヘラルド・パーラは2019年2月にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約で合意。SFGはハーパーの契約にも参戦したほどでしたから、外野手が欲しくてたまらなかったので開幕はメジャーに上がりました。
しかし、開幕1ヶ月経過後の5月3日にDFAに。ウェーバーののち5月7日にマイナーへアウトライトとなったことで同日にFAを選択。5月9日にナショナルズが獲得したのでした。
G・パーラの2019年のサラリー
パーラの2019年のサラリーを知るにはFA資格を取得した後の2016年1月のロッキーズとの契約を知る必要があります。ロッキーズとは3年総額 $27.5 Mで合意。これはバイアウトの金額を入れた合計額です。
【支払い】
- 2016年:$8M
- 2017年:$8M
- 2018年:$10M
- 2019年:クラブオプションの場合、$12M(バイアウトは$1.5M)
2018年10月、ロッキーズはクラブオプションを拒否。パーラはバイアウトの$1.5Mを得て、FAとなり2019年2月に上記のようにサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を交わしたのでした。
2019年の成績
サンフランシスコ・ジャイアンツでは約1ヶ月間出場。30試合、97打席で打率.198、OBP .278、SLG .267、HR 1、RBI 6の成績でDFAに。マイナー契約からのMLB昇格でしたので、サラリーは最低額の$0.55Mの日割り。
ナショナルズに移籍してからは、 89試合、204打席、打率.250、OBP .300、SLG .447、HR 8、RBI 42。ナショナルズではすぐにMLBに昇格でしたので、サイニングボーナスやインセンティブが細かく設定されており、複数のソースを確認したところ、$1.75Mの日割りということになっているかと思います。
よって、2019年はサンフランシスコ・ジャイアンツでの日割りとナショナルズでの日割り、そしてロッキーズからのバイアウトを足した額になり、一応$2Mは超えていました。
2019年の実払(推測)
合計 約$2.35M
- SFG:約0.1M(推測)
- WSH: 約1.25M(推測)
- バイアウト分: $1.5M
ロッキーズからのバイアウト分を除けば、2019年は1.35Mほど。ヘラルド・パーラも2018シーズン終了後は遅いFA市場の動きを受け、足下を見られた形となりました。
WIN-WIN
今回、ヘラルド・パーラが巨人と契約したのは、いつまでも決まらないFA市場においてまたしてもマイナー契約で足下を見られるくらいなら、クリスマス前に所属先が決まり、サラリーも$1M超えの条件なら良しという判断があったと思われます。
巨人側としては、ヘラルド・パーラ・クラスの外野手をたった$1.5Mで獲得できたのは市場をよく調べた勝利かと思います。よって、WIN-WINではないかと。
ただ、超お得ということだけは記しておきたいと思います。なぜならこの実績。
G・パーラはまだ33才
ヘラルド・パーラの誕生日は1987年5月6日。現時点はちょうど32才の真ん中で、2020シーズン5月で33才になるという若さ。
昨今のMLBの外野手で30才超えは、数えるほど。2019年ではマイケル・ブラントリー(32/HOU)、ロレンゾ・ケイン(33/MIL)、デクスター・ファウラー(33/STL)、アレックス・ゴードン(35/KCR)、ハンター・ペンス(36/TEX)など。
今の中心は例えば、シーズン中は20才だったフアン・ソト、21才のロナルド・アクーニャ・ジュニアなど20代前半が活躍しているような状況です。
数年前の33才なら、「旬」ととらえられていたであろう年齢で、サラリーも$5-8Mはあったのではないかと思います。そんなパーラを上記のようないい条件で獲得できたのですから、いいお話ですね。
G・パーラの実績
ヘラルド・パーラの実績はご覧の通り。
- 2019 WS タイトル
- ゴールドグラブ賞 2度(2011/13)
- ウィルソン・ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(2013 NL)
- 二塁打43本(2013)
- MLB 11シーズン(1,466 試合)
- 通算安打: 1,312本 (年間のmax は161安打:2013)
- 通算HR 88、通算RBI 522 (年平均 10HR/ 58 RBI)
2011-2013がピークだったことは否めませんが、とにかく守備がいい選手です。
”Baby Shark”
そして今季のナッツを盛り上げた大功労者であったことは言うまでもありません。
日本でもう一花咲かせてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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