ヤンキースがリッゾを獲得→フリーマンの移籍先が絞られる
現地2022年3月15日、注目の1BのFAですが、ヤンキースがアンソニー・リッゾとディールを成立させました。
こちらは同日、フィジカルチェック待ちなのですが、オフィシャルまで時間の問題です。
Staying put in the Big Apple.
— MLB (@MLB) March 16, 2022
Anthony Rizzo and the Yankees reportedly agree on a deal, per @MLBNetwork Insider @JonHeyman. pic.twitter.com/yiF5unXRhy
契約詳細
ヤンキースとリッゾのディールは、下記に決まった模様です。
- 2年/$32M (2022-23)
- 支払い:$16M/年
- 2022年終了後にオプトアウトあり
特筆すべきは、2022年終了後にオプトアウトありというところでしょうか。リッゾは、2022年終了後に契約を解除して出て行くことが可能。オプトアウトを付けた理由は定かではありませんが、活躍すれば天国、少しでも不調が続けば生き地獄となるニューヨーク・メディアやファンがいる中、念の為にリスク回避した可能性も無きにしもあらずというところでしょうか。ここは筆者の推測なので、ご了承願います。
今回が初FAだったリッゾの前の契約
アンソニー・リッゾはもともとは2007年のレッドソックス6巡目指名の選手で、2010年12月にレッドソックスがエイドリアン・ゴンザレスを獲得したトレードで他の選手とともにパドレスに移籍しました。
デビューはパドレス時代の2011年。2012年1月にパドレスがアンドリュー・キャッシュナーを獲得したトレードで他の選手とともにカブスへ移籍しました。
デビュー2年目の2012年に15HRを放つも、本格的にレギュラーとしてゲームに出続けるようになったのは2013年からです。
そんなリッゾに対して、カブスは早くから囲い込みを実施。
よって、リッゾの前の契約というのは、2013年5月にカブスと交わしたものでした。このときは、$0.498M(2013)を上書くような形でエクステンションを結んでいます。
- 7年/$41M (2013-19) 2020-21クラブオプション
- 2020年:$14.5M ($2Mバイアウト)→カブスは行使
- 2021年:$14.5M ($2Mバイアウト)→カブスは行使
金額で言うと、今回のヤンキースとの再契約はアップしました。リッゾが$20Mを切るんだ!という価格でもありますが、若いうちから多めにもらっていたので、それほど気にならない額ではないかと思います。
カブスはクリス・ブライアント、ハビアー・バイエス、カイル・シュワーバーなど2021年問題をいともあっさりと片付けたのは驚きを隠せませんでした。
そんな中、カブスは2020年、2021年と2年連続でリッゾとのクラブオプションを行使。このまま残りの野球人生もカブスでという声はファンからも大きく上がっていたので、そうするのかと思っていたのですが、カブスは2020年のコロナパンデミックで入場料収入が激減したことで、サラリーシェッドに走りましたね。呆気なくリッゾを手放すことに。
2021年のトレードデッドラインでNYYへ
アンソニー・リッゾがヤンキースに移籍してきたのは2021シーズンのトレードデッドラインのこと。そのときのカブスの背景や詳細は下記に綴らせていただいております。
2021年のアンソニー・リッゾの成績はご覧の通り。
Club | Game | AB | Hits | AV. | OBP | SLG | OPS | RBI | HR | ダブル |
カブス | 92 | 323 | 80 | .248 | .346 | .446 | .792 | 40 | 14 | 16 |
ヤンキース | 49 | 173 | 43 | .249 | .349 | .428 | .768 | 21 | 8 | 7 |
2021計 | 141 | 496 | 123 | .248 | .344 | .440 | .783 | 61 | 22 | 23 |
ヤンキースでのデビュー戦でいきなりHRを放つなど、ニューヨーク・ファンを盛り上げました。
前半戦のカブスとの成績を比較しても、ほぼ変わらずという数字でした。打率のキャリアハイは2019年の.293ですから、打率は2割半ばくらいでもまあこれくらいかなというラインです。その代わり、OBPは高い数字を残しているのでさすがです。
リッゾと言えば、やはりチャンスに強い打者で、2015年から2019年までの5シーズンで、100RBI以上が4度。100を超えなかった2019シーズンにおいても94をマーク。同時期、HRは30本以上が3度、25本以上が2度です。
フレディー・フリーマンは絞られる!
前日のマット・オルソンの記事にも書いた通り、ブレーブスからFAの1B、フレディー・フリーマンはブレーブスとの再契約は無くなりました。
そして今回、ヤンキースが1Bとしてアンソニー・リッゾを獲得したことで、フリーマンのヤンキースの線も消えました。
どんどん移籍先が絞られてくるフレディー・フリーマンですが、ここでレッドソックスが猛追しているような状況。他にドジャース、あるいはレイズの名前も上がっており、今回のリッゾのディールはフリーマンの所属先にも大きな影響を与えています。どうなるでしょうかね。
アンソニー・リッゾですが、キャリアを通じてゴールドグラブ賞受賞が4度。守備でもミスをしない(うまい!)、しかも、打撃はチャンスに強いということで、ニューヨーク向きではあると思います。
レッドソックスも受けて立ちますよ!
お読みいただき、ありがとうございました。
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