ゲリット・コールとのコンビ再び
現地2021年1月24日、ヤンキースがパイレーツのローテーション右腕のジェイムソン・タイヨンをトレードで獲得!
ヤンキースからは4人のプロスペクトがパイレーツに動きます。
数年前パイレーツの輝くばかりのプロスペクトとして大注目されていたゲリット・コールとジェイムソン・タイヨンの二人。ともに選手としての旬の年齢に達した今、今度はニューヨークのブロンクスで再びチームを結成ということに。
トレード概要
今回のトレードで動く選手たちはこちら。
【ヤンキースGet】
- ジェイムソン・タイヨン(Jameson Taillon/ 29)RHP
【パイレーツGet】
- ミゲル・ヤフーレ(Miguel Yajure /22)RHP
- ロアンシー・コントレラス(Roansy Contreras/ 21)RHP
- マイクル・エスコト(Maikol Escotto /18) SS/ 右投右打
- ケイナン・スミス(Canaan Smith/21) OF/ 右投左打
難読プロスペクト達
パイレーツに移籍する選手達はいずれの選手も難読!スペイン語を勉強して足りるのか?と思うほどです。こちらは彼らの名前が一定の発音で広がれば表記を変えるかもしれません。
たとえば、ヤフーレは実況を聞くと「イャフーレ」と聞こえますし、ロアンシーはローンシー、あるいはローンジーかもしません。マイクル・エスコトはエスコットかもしれませんし、ケイナン・スミスはカナーンという表記かもしれません。ちなみにこのケイナンは、聖書で出てくる「カナン」と同じスペル。その通りに、カナンと書けば良さそうですが、英語では「ケイナン」と発音する人が多いようです。この表記調べでかなりの時間を費やしてしまいました。
2021は万全の準備のジェイソン・タイヨン
ジェイムソン・タイヨンの2018年までのキャリアは下記の記事に詳細を記載しています。
アマ時代のUSA代表でかなり名前を打ったジェイムソン・タイヨン。2010年のアマチュア・ドラフト全体2位です。高校時代の国際大会でキューバを相手に7.2イニングで16奪三振をマーク。これで一気に注目されました。
1度目のトミー・ジョン手術
非常に期待されたジェイムソン・タイヨンですが、デビュー前の2014年にトミー・ジョン手術を行っています。
そしてデビューはそのトミー・ジョン手術明けの2016シーズン。このシーズンは16スタートで104.0イニングを投げ、5勝4敗、ERA 3.38。
精巣ガンを発症
そして、さあこれからというタイミングの2017年、股関節に急激な痛みを生じ、精密検査の結果、精巣ガンが発覚。しかし、5月半ばに手術をし、6月12日にはマウンドに復帰。この復帰劇は当時、話題になりました。
2018年にキャリアハイ
ジェイムソン・タイヨンがこれまででもっとも輝いたのが2018シーズン。このシーズンは32スタートで191.0イニングを投げ、14勝10敗、ERA 3.20。完投2試合、完封が1試合。本当に素晴らしいシーズンだったと思います。
2019年2度めのトミー・ジョン手術
本人自身もそして周囲も期待した2019シーズン、またしても怪我に見舞われます。この年、オープニングを任されたジェイムソン・タイヨンでしたが、開幕から苦しみます。5月1日時点で、7スタート、37.1イニングを投げ、2勝3敗でERAは4.10。肘痛にさいなまれ、サイドラインに退きました。
そしてどうにも復調しない原因が肘の故障であることが判明。8月14日に2度めのトミー・ジョン手術を受けることになり、このままシーズンエンドとなったのでした。
2020シーズンは全休。
よって、2021シーズンの開幕は2度めのトミー・ジョン手術を受けてから1年7ヶ月が経過することとなり、スプリング・トレーニング期間も含め、復帰にはちょうど都合の良いスケジュールとなっています。
本人も順調で、NYY入りを非常に喜んでいます。
ジェイムソン・タイヨンが復調すれば、ゲリット・コールとともに元パイレーツ組がいい仕事をするかもしれませんね。
ヤンキースのローテーション
ヤンキースですが、今回のジェイムソン・タイヨンの加入によりまたしてもローテーションに厚みを加えました。競争が大変です。
- ゲリット・コール
- コーリー・クルーバー
- ジェイムソン・タイヨン
- ジョーダン・モンゴメリー(L)
- ドミンゴ・ヘルマン
- デイビ・ガルシア
- ルイス・セベリーノ:2019年にTJ手術を実施。2021年途中で復帰予定
- ジョーリス・チャシーン
- クラーク・シュミッド
- マイケル・キング
パイレーツのローテーション
一方、タイヨンが抜けたパイレーツですが、先日もジョー・マスグローブがパドレスに移籍。
ローテーションの重要な二人が抜け、試合になるのか心配なくらいに。
- チャド・クール:11試合登板(2020)
- コディー・ポンス:5試合登板(2020)
- J.T. ブルベイカー:11試合登板(2020)
- ミッチ・ケラー: 5試合登板(2020)
- スティーブン・ブロルト: LHP 11試合登板(2020) ※国歌斉唱で歌うほど歌はうまい。
しかし、パイレーツは今回非常に良いプロスペクト達をゲットしました。
パイレーツに移籍する選手たち
ミゲル・ヤフーレ
まず、ミゲル・ヤフーレ(22才)ですが、ヤンキースのNO.15プロスペクト右腕。ただ、ランキングはもっと上でも良い投手です。
2020年8月31日にデビュー済み。この点でパイレーツはローテーションに加入させても良いほどのプロスペクト。
カッターに定評があり、小さめのテイクバックから伸びのいいボールを投げます。練習熱心で周囲の評価も上々のようです。
ロアンシー・コントレラス
ロアンシー・コントレラスは21才になったばかりの右腕。ヤンキース内プロスペクトランクは19位でした。ドミニカ共和国出身で2019年はシングルAで12勝5敗、ERA 3.74をマーク。デビューは早そうです。
マイクル・エスコト
マイクル・エスコトは18才のSS。こちらはプロスペクトランク外ではありますが、中米出身の選手特有の軽い身のこなしでゴロをさばく姿に高い将来性を感じさせる選手。右投右打です。
【大注目!】ケイナン・スミス
ケイナン・スミスは 右投左打の外野手。ヤンキース内プロスペクトランクは21位でした。
2017年アマチュアドラフト、ヤンキース4巡目指名。高校時代に24試合で32 Walkを奪い取った選球眼が魅力。選球眼だけでなくバットスピードも早く、2019シーズンはシングルAで124試合に出場し、打率.307、OBP .405、SLG 465、HR11、二塁打32と長打も多いです。そして四球は74をマーク。
この選手は大化けするかもしれませんね。パイレーツでチャンスをもらえるのは良いことかも知れません。
今回のディールの速報を見た時、ヤンキースのみにメリットのあるトレードかと思いましたが、実はパイレーツはものすごく良い選手を獲得したことがわかります。ヤフーレなどはもうローテーションに入りそうですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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