WS Gm3: ドジャース 4 @ 2 ヤンキース (LAD 3-0)
現地2024年10月28日、ワールドシリーズはヤンキー・スタジアムに舞台を移し、Gm3が行われドジャースが4-2のスコアでヤンキースに競り勝ち、ワールドシリーズ・チャンプに王手をかけました。
大谷は左肩をケアしながらの出場
Gm2の7回の攻撃で、2塁への盗塁の際に左肩を傷めた大谷選手は欠場が心配されましたが、リードオフDHでフル出場。
ただ、この日は強いスイングを見せたものの、ランナーに出た際はジャージを左手で掴んで急なスライディングでも肩を守るような対策をしながらのプレーとなりました。打撃成績は3-0。
しかし、この気迫が伝わったのか、同じく怪我(右足首捻挫)を押して出場を続けるフレディー・フリーマンがゲームを優位に運ぶ2ランHRで先制点を叩き出しました。
フリーマンは3戦連続HR
ヤンキースの先発は2017年ドラフトで1巡目指名でヤンキース入りした右腕のクラーク・シュミット。ワールドシリーズ初登板です。
そのシュミットは1回表、怪我の具合で大きな注目を集めた大谷選手の第1打席でストレートの四球を出します。つづくムーキー・ベッツは早めに追い込み、LFフライに打ち取ったものの、次打者のフレディー・フリーマンの4球目、決めに行ったカットボールをうまく捉えられ、これがRFスタンドにライナーで入る2ランHRとなり、いきなり2点の先制点を与えてしまいます。
フレディー・フリーマンはこのワールドシリーズで3戦連続HR。NLDS、NLCSではHRは出なかったのですが、さすがの勝負強さを見せています。ちなみにフレディー・フリーマンはブレーブスでワールドシリーズ・チャンプとなった2021年のポストシーズンでは計5本のHRを放っています。
ウォーカー・ビューラーが5回スコアレス
ドジャースの先発はウォーカー・ビューラー。その不安定な投球から現地マスコミからは「ジキルとハイド」と揶揄されるほど、ゲーム毎、あるいはイニング毎に豹変する内容の投球が目立ちました。
パドレスとのNLDSでは5回6失点。ところが前回登板のメッツとのNLCSでは4イニングを無失点に抑えて、現時点での火力でかなりチューンナップしたところを披露。
まだまだ2019年から2021年にかけての強烈なインパクトを放っていたピッチングには及びませんが、復調しつつあるビューラーがこの大一番にどういう投球を見せるのかも注目されましたが、かなり良かったです。
ビューラーは立ち上がり、2点の先制点をもらいながら先頭のグレイバー・トーレスに四球を出し、嫌な状況を作りましたが、その後はフアン・ソト、アーロン・ジャッジそしてジャンカルロ・スタントンを斬って取り、無失点に抑えます。2回裏、3回裏も無難な投球を見せ、中盤へ。
ドジャースは3回にも援護
ドジャースは3回表には先頭のトミー・エドマンの四球をきっかけに大谷選手の2Bゴロが進塁打となり、ムーキー・ベッツがインコースの難しいシンカーをインサイド・アウトのスイングでRF前にポトりと落とすヒットを放ち、これでエドマンが還って3得点目。ビューラーの投球を楽にさせました。
ビューラー、4回のピンチを乗り切る
結果的にこのゲームを大きく左右したのは4回裏のヤンキースの攻撃にあったように思います。ここで1点でも奪っておけば、3点の点差を縮めることが出来、終盤に逆転するという得意なパターンも出たかもしれません。しかし、それを防いだのはドジャースの守備でした。
ムーキーの好捕
4回裏、ヤンキースは1アウトからジャンカルロ・スタントンがLFへ二塁打を放って出塁。つづくチザムはナックル・カーブを叩き、これがRF前のシングルになるか?という当たりでしたが、ムーキー・ベッツがこれをうまく抑え、連打によるチャンスメイクを阻止。これは大きかったと思います。
テオスカー・ヘルナンデスの好送球
さらに2アウト2塁でアンソニー・ボルピーに打席が回り、ボルピーは2ストライクと追い込まれながらも粘り、6球目のスウィーパーに対応。これがLFへのシングルとなり、ヤンキースが1点を奪うか?と思われました。
ところがこれをLFのテオスカー・ヘルナンデスがウィル・スミスのグラブにノーカットで届けてホームタッチアウト。得点を許しませんでした。
このアウトはテオスカー・ヘルナンデスの好送球が光ったものの、頻繁にハムストリングスを故障するジャンカルロ・スタントンの走力ではホームが遠かったとも言えます。また捕手のウィル・スミスも「ホームは間に合わない」というフェイクを見せていたところが光りました。スタントンの走力も多少緩んだと思われます。
中盤の追い上げを躱せたことはドジャースにとって大きかったと思います。
5回も三者凡退に抑えたビューラーはこれでお役御免となりました。5回、76球を投げ、被安打2、スコアレス、BB 2、SO 5と素晴らしいゲームメイクを行いました。
ドジャースは6回表にはジェイク・カズンズからキケ・ヘルナンデスがタイムリーを放ち、4-0とリードを拡大。
コペック、打たれる
ゲームは最終回。ドジャースは9回裏のマウンドにマイケル・コペックを起用。
コペックは先頭のアンソニー・ボルピーを三振に斬ったまではよかったものの、つづくアンソニー・リッゾには四球で出塁を許します。この後、ワイルドピッチもあり1アウト2塁となりますが、オースティン・ウェルズから三振を奪って2アウト。
勝利まであと1アウトと迫ったコペックはアレックス・ベルドゥーゴを2球で追い込み、かなり優位に立っていたのですが、4球目の4シームが甘く入ってしまい、これをベルドゥーゴにRFスタンドに運ばれ、2ランHRとなりスコアは4-2の2点差。ここから上位に回るというところでしたが、最後はグレイバー・トーレスをSSゴロに打ち取りゲームセット。ドジャースが4-2のスコアで勝利。ドジャースはシリーズ3連勝となり、チャンプに王手をかけたのでした。
マイケル・コペックはウィル・スミスからスライダーの合格点をもらっておりません。要求のほとんどが4シーム。この日はカットボールを3球ほど投げましたが、コントロールは今ひとつ。なんとかスライダーの合格点をもらいたいところですね。今は力でねじ伏せている感じ。
Gm4はブルペン・デー(LAD)
Gm4のヤンキースの先発はルイス・ヒル。ドジャースは未定ですが、これはもうブルペン・デーの証拠です。
勝利は先発の出来次第というドジャース。ブルペン・デーでいかに中盤までゲームメイク出来るかが鍵となりそうです。
またアーロン・ジャッジはワールドシリーズではここまでGm1に1安打を放ったのみで、12打数1安打、7三振。果たしてこのままドジャースがスウィープしてしまうのか!?注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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