「よく投げた!・・・」
現地2018年10月26日のワールドシリーズ・ゲーム3は延長18回、7時間21分にも及ぶ死闘となりました。これはワールドシリーズ史上最長、ポストシーズンの中でも最長の記録です。日本時間午前9時過ぎに始まって、終わったのは17時前。最後はちょっと見ていられないくらいの痛々しさでした。特にネイサン・イオバルディ。12回からマウンドに上がり、最後はマックス・マンシーに痛打されマウンドを降りましたが、その後ろ姿にむしろ拍手を送って上げたかったです。とにかく、ナイスピッチ! リック・ポーセロはゲームが終わった瞬間泣けてきたと語っています。
スタメンにベニーの名前なし
この日はナ・リーグホームの9人制でDHが使えない日。それに備えてRFのベッツを2Bで練習させていたレッドソックスはJ.D.マルチネスをてっきりRFで使うのかと思いきや、LFで起用。好調のベニンテンディーをベンチに下げ、2Bにホルトを起用する作戦に出ました。
BOS
- ベッツ RF RHB
- ボガーツ SS RHB
- モアランド 1B LHB
- J.D.マルチネス LF RHB
- ホルト 2B LHB
- デバース 3B LHB
- JBJ CF LHB
- バスケス C RHB
LAD
- ピダーソン LF LHB
- ターナー 3B RHB
- マンシー 1B LHB
- マチャード SS RHB
- ベリンジャー CF LHB
- プイーグ RF RHB
- グランダール C LHB
- テイラー 2B RHB
結果から言うとBOSの戦術は外れました。ご覧の通り、1番から4番が28打数0安打、12三振。上位打線の不発はほんとうに痛かったです。
そうさせたのはドジャースのウォーカー・ビューラー。
ビューラー、7IPをスコアレス
この日のビューラーはもう手の施しようがないほど、完璧な投球。完全にBOS打線を沈黙させました。7回をスコアレス、被安打2、0BB、7K。WSでルーキーのこの快投はダン・ラーセンやロジャー・クレメンスに並ぶもの。
筆者にはハーシュハイザーの再来に見えました。
一方のポーセロもよかったです。5回途中、被安打3、失点1、奪三振5。右投手を待ち望んでいたドジャース打線にどう対峙するか見ものだったのですが、ナイスピッチングでした。
投手リレーと得点ログ
【P】
- BOS: ポーセロ(4.2)→ロドリゲス(0.1)→ケリー(1)→ブレイジャー(1)→バーンズ(1)→プライス(0.2)→キンブレル(1.1)→ハンブリー(1.0)→イオバルディ(6.0)
- LAD: ビューラー(7.0)→ジャンセン(2.0)→バエス(2.0)→マッドソン(0.1)→アレクサンダー(1.0)→フローロ(1.2)→前田(2.0)→ユーリアス(1.0)→ウッド(1.0)
【得点】
- 3回裏(LAD): ピダーソン、先制ソロHR (BOS 0-1 LAD)
- 8回表(BOS): JBJ、同点ソロHR (BOS 1-1 LAD)
- 10回表(BOS): 勝ち越しのチャンスをベリンジャーが好送球で阻止
- 13回表(BOS): 四球で出たホルトがまずは2盗。ヌネスのP-1B間のボテボテの投手ゴロをドジャースが連携をミスして1塁へ悪送球。ホルトが還ってBOS勝ち越し(BOS 2-1 LAD)
- 13回裏(LAD):先頭のマンシーが四球で出塁。2アウト目のベリンジャーの3Bファウルフライをヌネスが好捕するもスタンドに入る激しいキャッチ。マンシーがタッチアップで2Bに。プイーグが2Bベース前のボテボテのゴロを放ち、キンスラーがよく追いつくも間に合わない1塁へスロー。これが悪送球となり、マンシーが生還。LADが同点に(BOS 2-2 LAD) ギリギリのプレーなんですけどね。私はキンスラーを責めたくない。
- 18回裏(LAD): 先頭のマンシーがフルカウント、7球目のカットボールを左中間スタンドに放ち、ドジャースがサヨナラ勝ち(BOS 2-3 LAD)
前田投手好投、代打カーショウ
延長15回からマウンドに上がった前田投手は立ち上がり、ヒットとフォアボールでノーアウトランナー1、2塁のピンチを背負いますが、持ち前の集中力でこの回を脱しました。16回にも登板し、結局5者連続三振で流れを渡しませんでした。ムーキーも打てず!
延長17回、ドジャースは1アウトでカーショウを代打に。メジャー通算613打数で100安打もヒットを放っているカーショウ。さすがにいい打球を飛ばしました。これだけ打っていれば逆上される起用ではありませんね。
ヌネス、怪我寸前
とにかくこの日は転ぶことが多かったヌネス。衝突を避けてという咄嗟の判断もあったのでしょうが、MLBで一塁へのヘッドスライディングをしたのはあまり見た記憶がありません。
スタンドインとヘッドスライディングの他にも転びまくった一部始終がこちらです。
イオバルディの6イニング
最後は魂の投球を見ていただきましょう。
レッドソックスは9回にデービッド・プライスも投入。クリス・セールまでウォームアップする展開となりましたが、イオバルディが12回から最後まで投げ抜きました。6イニング、97球、被安打3、BB1、奪三振5、被本塁打1による1失点。
Game4登板予定だったイオバルディがここまで投げたので、レッドソックスのGame4はまたしても未定。ただ、コーラ監督はレフティーを起用すると名言。ポメランツと見せかけておいて意表をついてE・ロドリゲス(この日1ポイントで登板)かと思っています。どうでしょう??
ドジャースも当初予定していたリッチ・ヒル(この日は登板していない)から変えると名言しています。
Game4、どうなるでしょうか。
レッドソックス打線の立て直しにも注目したいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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