HOT STOVE FOR 2020
早くもFAが動きました。現地2019年11月21日、ミルウォーキー・ブルワーズからFAとなっていた捕手のヤズマニ・グランダール( Yasmani Grandal)がホワイトソックスと合意しました。
契約内容(CWS史上最高額)
確認されている契約内容は4年 $73 M。この額はホワイトソックス史上最高額の契約と社長自ら宣言しています。支払いは均等割で、$18.25 x 4年(〜2023年)です。この契約ですが、複数のソースを確認してもオプションはついていない模様です(もし今後判明したら訂正します)。
条項としてはトレードに関する規定とボーナス規定くらいです。アウォードを取った場合、その年に$0.39Mのボーナスが発生。お金に関しては以上。トレードは2020年はフル・ノー・トレードで、2021年は限定的なトレード条項があるようです。
グラダール、自ら価値をリビルド
下記は1年前の記事です。
2018年のPSが散々だった
2018年シーズンをドジャースで過ごしたヤズマニ・グランダールはレギュラーシーズンは良い数字でした。打率.241、OBP.349、SLG.466、BB 72、HR24、ダブルが23。ところが、レギュラーシーズンの成績に反してポストシーズンが大ブレーキ。
【グランダールの2018年PS成績】
- NLDS 2018 : 13-1= Av .077
- NLCS 2018: 11-2 = Av. 182
- WS 2018: 5-1 = Av. 200
NLDSとNLCSの成績がひどすぎて、ワールドシリーズでは出場機会が減ったほど。
それまでのグランダールの印象はよく打つし、フレーミングも良いし、エキサイティングな捕手という良い印象しかありませんでした。レッドソックスを応援していた筆者としてはグランダールに回ればOKという印象だったのを覚えているほど。
イチローを敬愛するキューバの中でもとりわけ
イチローを敬愛している人が多いキューバ球界にあって、そのルーティンさえ自らに取り入れてしまうほどイチローへの敬愛に満ちあふれているヤズマニ・グランダールの突然の不調は信じられないものでした。(最近は打席でイチローのルーティンやっている姿はあまり見かけなくなったのですが。)
2018年オフはクオリファイング・オファーを拒否。金額は$17.9Mでした。そのままFAへ。本来ならすぐに決まりそうな逸材であるのにポストシーズンの出来が悪影響してか、なかなか決まらず。
それでも他の選手よりは早い年明けの2019年1月9日にブルワーズとディールが成立。1年$18.25MでQOを上回る額となりました。
1年だけを見ればよいサラリーでしたが、グランダールでさえも単年なのか?とマーケットの厳しさを思い知ったほどです。
もっとも、2018年オフはJ.T.リアルミュートの移籍話が先行し、さらにウィルソン・ラモスというカードもありました。グランダール自身もメッツからよいオファーをもらっていたようでしたが、結構ふっかけたて潰れたようですね。
結果、ブルワーズが予算再編の上、1年契約で獲得。さらに双方了承なら$16Mというミューチュアルオプションがついたのでした。
2019シーズンのグランダール
今季のヤズマニ・グランダールの成績は153試合、513打数126安打、打率 .246、OBP .380、SLG .468、HR 28、26ダブル、RBI 77、BB 109という素晴らしさで前年のポストシーズンの悪評を吹き飛ばす活躍。ゲーム中での信頼感もとても厚いものとなりました。
そして2019シーズンオフ、ヤズマニ・グランダールはブルワーズからのオプションを拒否。FA市場に再度打って出て、自ら高めた価値でもって長期契約をゲット。1年で価値をひっくり返したのでした!男ですね!
CWSにはJ・マッキャンがいるが
さて、ヤズマニ・グランダールを獲得し、アグレッシブなオフを感じさせるホワイトソックスですが、すでにキャッチャーはおります。オールスターの投票でも捕手部門で2位に入ったジェームス・マッキャン(James McCann)です。
なのにグランダールを獲得しました。ジェームス・マッキャンはMLS5年で今オフはまだ調停。2020終了後にFAとなる予定です。さすがにバックアップとして置いておかないと思うので、トレードのカードとして考えているように思います。
メッツが捕手を探しているとの情報もありますし、そうなれば大型トレードが成立するかもしれませんね。とは言え、別の筋ではホワイトソックスはFAのザック・ウィーラーも狙っているという情報もあります。
マッキャンというカードを切って投手を獲るのか、注目したいところです。
パルカをDFAへ!筒香選手に行くのか?
ホワイトソックスの野手は内野にはヨアン・モンカダ、ティム・アンダーソン、外野にはイーロイ・ヒメネスがおります。さらに投手ではルーカス・ジオリトが2019年に本領を発揮。2020シーズンには100mph右腕のマイケル・コペックもトミージョン手術のリハビリから戻ってきます。かなり揃っている感のあるホワイトソックス。本当に地区優勝を狙える戦力になりつつありますね。
今回、グランダールを獲得したことにより、ダニエル・パルカをDFAとしてそのスペースを空けました。左投げ左打ちのRFを出しましたので、このコーナースポットにひょっとしたら筒香選手をと考えているかもしれません。上の動画を見てもおわかりの通り、パルカのパンチ力は破壊力満点です。出すのはもったいない気もしますので、単にマイナーへアウトライトという計算もあるかもわかりません。
どう出るでしょうか?注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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