8Mドル→18Mドルへ
すでに周知の事実ではありますが、書けていなかった話題で、今後何かと出てくるトピックですので、記しておきたいと思います。
現地2021年7月17日、シカゴ・ホワイトソックスは右腕のランス・リンとの契約延長を発表しました。これがなかなかのラグジュアリー契約でした。
現契約
2021年のランス・リンの契約は、2018年12月18にレンジャーズとサインした契約内容です。
- 3年/ $30M(2019-2021)
- サイニング・ボーナス:$4M ($3M は 2019に、,$1Mは 2020に支払い)
- 2019: $8M/ 2020:$10M / 2021:$8M
ホワイトソックスへトレードで移籍
そして現地2020年12月7日に、契約途中にホワイトソックスがトレードでレンジャーズから獲得。ホワイトソックスからレンジャーズにはRHP デイン・ダニング(Dane Dunning)、LHP エイブリー・ウィームス(Avery Weems)が動きました。
ホワイトソックスは上記の契約を踏襲していて、今季は上記契約のファイナル・イヤーでした。
延長契約
今回、ホワイトソックスが延長契約した内容は以下の通りです。
- 2 年/ $38M (2022-23) + 2024 クラブオプション
- 支払い:2022:$18.5M/ 2023: $18.5M/ 2024:$18Mクラブオプション($1M バイアウト)
- サイヤング賞投票3位以内で、アウォード・ボーナスあり。
サラリーがざっと$8Mから$18Mに上がったということですね。
35才-36才の契約
ラグジュアリー契約と言っていい理由は、この契約延長はランス・リンが2022年で35才、2023年で36才、そしてクラブオプションですが、2024年で37才になる年齢での契約ゆえです。
まず数年前からFAで$10Mサラリーの契約は遠慮がちになっている流れがあり、コロナ禍でさらにコストが厳しくなる中、シーズン途中で2年+バイアウトの契約を勝ち取ったのも驚きです。さらに通常、35才を超えるベテラン投手には$10M以上の更新はなかなかつかないのですが、現状よりも倍以上の額でサインしたというのがなかなかその理由です。
ラルーサとの信頼関係
1つにはもともとカージナルスで投げていたランス・リンは、2011年、カージナルスのラルーサ体制でのファイナル・イヤーでデビュー。ラルーサの秘蔵っ子のような存在でもありました。
カージナルスは2012年からマイク・マシーニに監督が変わりましたが、マシーニにとってはリンは頼もしい存在であることは間違いなく、今後の監督としての編成を考えた時に、リンは外せなかったのでしょう。
ローテーション右腕に頑丈な人は欲しいですから。
2021年は絶好調
2021年のランス・リンは絶好調。現地2021年7月19日時点で16試合に登板し、9勝3敗でERAは1.99。奪三振は105で、WHIPは1.037。BB 9は3.1、SO9は10.4。
ERAとIP
突如、ERAランク1位から消えたのはなぜか?実はそれを調べていたら書きそびれてしまったのですが、明確な答えはわかりませんでした。90.2 IPがどうやらERAランキングに入るには不足していた模様。ただ、今後、92 IPのデグロムが、前腕部の回復が遅れた場合、そのERAランキングはどうなるのか?注目しています。
ERA(Earned Run Average)は、ERx9/IP というフォーミュラです。
古い指標ではありますが、まだ堪えうる面もあり、これに代わる投手の実力を示す指標が出るのか?出ないのか?
大谷へのディスりとは?
オールスターにも出場したランス・リン。何やら大谷選手をDISったというニュースもありましたが、それは、投手としてALのスターターとして投げるのはどうなのか?ということを言ったに過ぎません。
10勝を上げている投手もいた中で、大谷選手は4勝でしたし、イニング数も67.0で半分とまでは行かないものの、100を超えるイニングを投げていた投手もいた中での先発指名だったからです。
「オールスターは盛り上げればなんでもいいんだよ」というのがいささか乱暴な言い方ではありましたが、リンは大谷選手の打撃は認めてはいましたし、投球も認めてはおります。ただ、NO.1ではないから翔平でなくてもよかったのでは?ということを正直に言ったまで。
「俺がスターターに立候補する」みたいなことも言いましたが、結論としてノイジーな発言でもありませんでした。
それより、リン自身のIPをなんとかしてもらわないと、ALのERAリーダーは誰なのかはっきりしないじゃないか?と筆者などは思います。頑張ってイニングを稼いでもらいたいです。
しかし、今季はまたボールの重みが増したようなすごいボールを投げていますね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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