2020ウィンターミーティング(8日)
ホワイトソックスがまたしても快進撃とも言える動きを発動。
現地2020年12月8日、2020年ウィンターミーティングの実質2日目、シカゴ・ホワイトソックスがFA野手とメジャー契約。野手の布陣の中で唯一のウィークポイントであったRFのスポットにアダム・イートン(Adam Eaton )を選びました。
今オフはホセ・イグレシアス、ライセル・イグレシアス、ランス・リンと契約残のある大物選手がトレードで動いてきましたが、FAの大物選手とのサインはロイヤルズがマイク・マイナーを獲得して以来、2人目というところです。
契約詳細
ホワイトソックスとアダム・イートンの合意内容はこちらです。
- 1年/総額$7M(2021)
- 支払い:2021: $6M / 2022: $8.5Mクラブオプション( $1Mバイアウト)
やはりというか、複数年は出ませんでした。しかも$10M以下でした。$7Mというのは総額で、2021年のサラリーは$6Mです。2022年のクラブオプションが行使されなかった場合のバイアウトが$1Mと設定されているので、それを合わせて計$7Mという内訳です。
前の契約
アダム・イートンの前の契約はもともと所属していたホワイトソックスと2015年に合意した5 年/$23.5M (2015-19) + 2020-21 クラブオプション。もともと2015年のサラリーは、$0.56Mだったのですが、それを上書きする形で2015年3月20日に契約延長をしたのでした。
この時のサラリーの支払いの設定は2015年が$0.85M、2016年が$2.75M、2017年が$4M、 2018年が$6M、2019年$8.4M。それに加え、2020年は$9.5Mのクラブオプションで$1.5Mバイアウト、 2021年は$10.5Mクラブオプションで$1.5Mバイアウトという内容でした。
2016年12月にナショナルズへ移籍
上記契約の途中である2016年12月にナショナルズとホワイトソックス間でトレードが成立し、ナショナルズへ移籍したのでした。よって、ナショナルズは上記の契約を踏襲。ナショナルズは2019年にワールドシリーズ・チャンプとなり、アダム・イートンも大いに貢献したことから、2020年の$9.5Mのクラブオプションを行使。
しかし、ナショナルズは2021年の$10.5Mクラブオプションを拒否。FAとなっていたのでした。
2016年のトレードの面々
アダム・イートンがナショナルズに移籍した2016年のトレードですが、この時の交換要員がすごいです。ルーカス・ジオリト、デイン・ダニング、レイナルド・ロペスです。デイン・ダニングは前日のランス・リンとのトレードでレンジャーズへ移籍となりました。
当時、ナショナルズがルーカス・ジオリトを出したことに驚きの声が上がりました。それに加え、移籍早々の現地2017年4月28日のメッツ戦でアダム・イートンは左膝十字靭帯を断裂。
ジオリトを出してこの結果はなんだ!とかなりの批判がありました。結局、2017シーズンは23試合でジ・エンド、また翌年の2018シーズンも95試合しか出場できませんでした。
アダム・イートン自身が一番きつい思いをしたはずですが、2019年の活躍で当時の残念な思いをきれいに払拭しました。
2019年のポストシーズン
2019年のレギュラーシーズンはホワイトソックスでのラストイヤーの2016年並みに活躍。2016年が157試合で打率.284、OBP .362、SLG .428、HR 14、二塁打29、三塁打 9、RBI 59、盗塁14。
それに対し、2019年は151試合に出場し、打率.279、OBP .365、SLG .428、HR 15、RBI 49、二塁打25、三塁打7、盗塁15。
そしてポストシーズンでは特にワールドシリーズで活躍。25打数8安打、2HR、6RBI。
2020シーズン
アダム・イートンの2020シーズンは41試合に出場。打率.226、OBP .285、SLG .384、HR 4、RBI 17。かなり苦戦したシーズンでもありました。
2021シーズンは32才
アダム・イートンは1988年12月6日生まれの32才。もともとは2010年アマチュアドラフトでDバックスから19巡目という遅い順位で指名されプロ入りしました。
デビューはDバックス時代の2012年。
2013年12月にDバックス、エンゼルス、ホワイトソックスとの3チームトレードでホワイトソックスへ移籍。このトレードではエンゼルスがマーク・トランボをDバックスへ、Dバックスがタイラー・スキャッグス(訃報記事)をエンゼルスへトレードしています。
今回はホワイトソックスへの復帰ですね。
ホワイトソックス、野手が固まる!
タレントの宝庫となっているホワイトソックスに野手の補強は必要かと思ったのですが、唯一穴が空いていたのが、RFのポジションでした。
ホワイトソックスはRFにノマー・マザラを補強しましたが、2020年は奮わず、ノンテンダーFAに。
【2020ホワイトソックスのノンテンダーFA】
- ノマー・マザラ(Nomar Mazara/26)/RF/ $5.7M
- カルロス・ロドン(28)/LHP-SP/ $4.5M
ただ、アダム・エンゲル(28才)は2020シーズンは36試合に出場し、打率.295、HR 3とそれなりの結果を出していました。年齢と成績で考えると微妙なところではありますが、そこをアダム・イートンという大きなピースで埋めたというところですね。
ホワイトソックスのFA状況
捕手はヤズマニ・グランダールがいるとは言え、ジェームズ・マッキャンを出すのは本当にもったいないところですね。
【2020ホワイトソックスのオプション行使状況】
- エドウィン・エンカーナシオン(38)/DH/RR
- 1年/$12M+2021 クラブOpt→オプション行使せず。10/28 FA
- ジェームズ・マッキャン(30)/C/ RR
- 1年/$5.4M (2020)→10/28 FA
- アレックス・コロメ(32)/ RHP/ RR
- 1年/$10.5325M (2020)→10/28 FA ※初FAに
- ジャロッド・ダイソン(36)/OF/RL
- 1年/$2M (2020)→10/28 FA
- レウリー・ガルシア(30)/ OF-INF/RS
- 1年/$3.5M (2020) + 2021 $3.5MクラブOpt ($0.25Mバイアウト)
- ジオ・ゴンザレス (35)/ LHP/LR
- 1年/$5M (2020) + 2021 $7MクラブOpt ($0.5Mバイアウト)→オプション行使せず。10/28 FA
- 【9月にリリース済み】スティーブ・シーシェック(34)/ RHP/ RR
ホワイトソックス、まだ動きそうですね。もうスペックだけで行けば、相当強いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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