4連戦のGame3
オールスター前のレイズ、ヤンキースとの14連戦をこなしている最中のレッドソックス。レイズとの最初の3Gameシリーズは、初戦こそ取ったものの、Game2、3では連敗して負け越し。
現在はヤンキースとの4Gameシリーズの最中ですが、こちらは現地2022年7月8日(金)のシリーズの初戦を落とし、Game2ではルーキーのコナー・シーボルドが序盤に大量失点し、大敗。4連敗中でもあります。
またGame2でRFを守り、薄暮の中、打球を見失ったクリスチャン・アローヨは、左鼠径部を傷めてIL入り。ギャレット・ウィットロック、ネイサン・イオバルディ、クリス・セールの復帰を間近に控えながらもまだ彼らを起用出来る状態ではないのも痛いところです。
4試合連続ルーキーが先発
現地2022年7月10日のGame3では、コーラ監督はカッター・クロフォードを先発させました。これでレッドソックスはレイズ戦のGame3で先発したブライアン・ベイヨーから始まって、ヤンキース戦のGame1のジョシュ・ウィンコウスキ、Game2のコナー・シーボルトと続けて4試合連続でルーキーを先発させたことになりました。
レッドソックスが4戦連続でルーキーを先発させるのは1945年シーズン以来のことのようです。実は結構、厳しい台所事情で戦っているのでした。
カッター・クロフォード、粘りのゲームメイク
先発したカッター・クロフォードは、ヤンキース打線を相手に5回で88球を費やしながらも失点はわずか1と好投。被安打4、BB2、SO6です。粘りの投球を見せました。奪われた1点は、5イニング目にアーロン・ヒックスにRFスタンドへ運ばれた1発。このボールは失投でしたが、ナイスピッチングでした。
ボビーが先制打
このゲームのヤンキースの先発はジョーダン・モンゴメリー。球速表示はMid-90mphというところでしたが、それ以上に球威がありました。体も大きいですし、荒々しいマウンドでした。
ジョーダン・モンゴメリーは5.2イニングを投げ、2失点。
最初の失点は2回裏で、先頭のザンダー・ボガーツがシングルで出塁し、ベルドゥーゴの3Bゴロで2塁に進塁。トレバー・ストーリーがRFフライに倒れて2アウトとなったものの、ボビー・ダルベックがCF前シングルを放ち、ボガーツが生還してレッドソックスが先制しました。
6回表、ヤンキースはこのイニングから代わったライアン・ブレイジャーからアンソニー・リッゾとジョシュ・ドナルドソンの長短打で2点を勝ち越して3-1とリード。
モンゴメリーの2失点目はその直後。前日のGame2で4安打を放ったロブ・レフスナイダーにLF場外に放り込まれるソロHRによる失点。スコアは3-2でまだヤンキースがリード。
シュライバー、ハウクで流れを作る
ライアン・ブレイジャーを継いだマット・ストラムがなんとか凌いだ6回表。7回表にコーラ監督はジョン・シュライバーを投入。現時点でもっとも信頼出来るリリーバーです。そのシュライバーは7回を3人で抑え、ヤンキースの流れを分断。
さらに8回表にはタナー・ハウクを投入。早いとは思いつつも、抑えないことには勝てません。そのハウクも三者凡退に抑え、8回裏の攻撃へいい流れを作りました。
レッドソックスは6回裏に2アウトからランナー二人を出したのですが、ヤンキースはマイケル・キングを投入。当然、キングに抑えられてこのイニングの得点はレフスナイダーのHRの1点のみ。コーラ監督が信頼の出来るリリバー2人を早目に投入した理由はここにありました。ヤンキースの強さの要因の1つであるマイケル・キングが早目に出て来ていたのです。この後にはクレイ・ホームズも控えていますから。
ベルドゥーゴが同点タイムリー
シュライバー、ハウクで作ったいい流れでしたが、8回裏、レッドソックスはマイケル・キングの前にレフスナイダー、バスケスと倒れて2アウト。特にバスケスの当たりはヒット性にも関わらず、ジャッジに好捕されましたのでいやな雰囲気ではありました。スコアは2-3のまま。
しかし、2アウトからJ.D.マルチネスが二塁打を放ち、出塁。ここでレッドソックスはジーター・ダウンズをピンチランナーに送ります。
勝負所と見たヤンキースもここでクレイ・ホームズを投入。非常に面白いシーンとなりました。
ボガーツが打席に立ち、押せ押せのレッドソックス。ここでホームズはボガーツに四球を与え、2アウト1、2塁。
つづくバッターはアレックス・ベルドゥーゴ。ベルドゥーゴは2球で追い込まれながらも、3球目、ビデオゲームのように動く2シームを見事に捉え、LFへシングル。これでジーター・ダウンズがホームインし、レッドソックスは3-3の同点に追いつきます。
ハウク、ホームズは9回にもマウンドに。それぞれ無失点に抑え、延長へ。
延長10回表、レッドソックスのマウンドはジェイク・ディークマン。もう勝ちに行くゲームで投入する最後のカードです。しかし、ヤンキースはアーロン・ジャッジとアンソニー・リッゾにそれぞれ二塁打が出て2点を勝ち越し。スコアは3-5。これで終わりかと思われました。
ダウンズ、ベルドゥーゴでサヨナラ
延長10回裏、ヤンキースのマウンドはワンディー・ペラルタ。レッドソックスは先頭のレフスナイダーがシングルを放ち、オートマティック・ランナーのジャレン・デュランが3塁へ進塁し、ノーアウト1、3塁。
1アウト後、打席にはジーター・ダウンズ。ちょっと非力な感じもあるのですが、ダウンズはそれをわかってか、チェンジアップをRFへしぶとく運び、タイムリー。レッドソックスは4-5と1点差に。
ボガーツが倒れて2アウト、ランナー2、3塁でバッターはベルドゥーゴ。ベルドゥーゴはこの場面で落ち着いていてボールが見えていました。3球目、シンカーを捉え、RFへクリーンヒット。これでランナー2人が生還し、レッドソックスが6-5で見事にサヨナラ勝利を収めたゲームでした。
レッドソックス側から見ると、シーソー・ゲームというよりスリラー・ゲームというような内容でした。それにしてもよく勝ったと思います。
- Game Score
- Game Recap (Youtube)
ギリギリのプレーがゲームの質を上げる!
非常に面白いゲームとなったのはギリギリのプレーが出たことにもあります。ジャッジのダイビング・キャッチも見事でしたが、ヤンキースの三遊間のプレーは見事でした。
まずは2回裏のジョシュ・ドナルドソンのプレー。この打球ならこうするしかありません。これを体現出来るのがさすがにメジャーリーガー。結構、漫画の世界のプレーかと思います。
そしてアイザイア・カイナー=ファレファも漫画のようなプレー。レビューの結果、アウトに。
そして、このプレー。レッドソックスは延長10回裏、実はボガーツで終わっていたのです。ところがドナルドソンがファンブル。見事にカバーしましたが、ダブルプレーを獲れなかったことがサヨナラにつながりました。これもギリギリのプレーです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント