ワールドシリーズ2019 Game 4
幹部がアシスタントGMを解雇してもはや勝利を邪魔する「穢れ」となったものを祓い、埋めるべき外堀は全て埋めたという状態をつくったアストロズ。Game 3ではよい流れを作り、1勝。何か双方の立場が変わったようにも思えました。現地2019年10月26日、その趨勢が本当かどうかがわかるGame4が行われました。
プレ・ゲーム
スターティング・ラインナップ
Game4のスタメンです。打率はポストシーズンの累積ではなく、WSのみ且つGame3までの数字です。
Astros | Nationals |
1. スプリンガー-CF-.333 2. アルトゥーベ-2B-.400 3. ブラントリー-LF-★-.417 4. ブレグマン-3B-.077 5. グリエル-1B-.286 6. コレア-SS-.154 7.チリノス-C-.333 8.マリスニック-RF-.000 9. ウルキディー-RHP | 1.ターナー-SS-(R)-.2531 2.イートン-RF-(L)-.500★ 3. レンドン-3B-(R)-.154 4.ソト-LF-(L)-.364★ 5.ケンドリック-2B-(S)-.300 6.ジマーマン-1B-(R)-.333 7.ロブレス-CF-(R)-.200 8.ゴームズ-C-(R)-.000 9.コービン-LHP |
アストロズは左腕コービンということでレディックとマリスニックだけを入れ替え。あとはGame3でHRを放ったチリノスの打順を1つ上げました。
C・スズキが欠場
ナショナルズはハウィー・ケンドリックを起用。
そして捕手のスズキがGame3でフェルナンド・ロドニーの1バウンド投球を体で止めた際にお尻の屈筋(腰かもしれませんが)を傷め途中退場したことに伴い、この日はヤン・ゴームズがマスクをかぶりました。
(サマリー)HOU 8, WSH 1
ナショナルズの魔法が解け、アストロズに勢いが増した、そんなことを痛感するゲームとなってしまいました。
ゲームのポイント
1回表、アストロズが電光石火の先制点
1回表、アストロズは1アウトからパトリック・コービンを攻め、アルトゥーベ、ブラントリー、ブレグマン、グリエルが4者連続ヒット。初回に2点を先制し、パトリック・コービンにプレッシャーを与えました。
4回表、チリノスが2日連続のHR
2回、3回と落つた展開でしたが、4回表、アストロズは先頭のカルロス・小エアが四球で出塁。つづくロビンソン・チリノスが2球目のチェンジアップを強振し、これが打った瞬間それとわかるHRに。アストロズが中盤に2点を追加し、4−0とリードを広げます。
6回裏、ナショナルズが1点を反撃
6回表、ナショナルズは2番手のジョシュ・ジェームスからチャンスメイク。パトリック・コービンの代打に登場したヘラルド・パーラが四球を選び出塁。前日同様に”Baby Shark”で盛り上がりました。その後、ターナーが三振に倒れて1アウトとなるも、アダム・イートンも四球を選び、ノーアウト1・2塁。
たたみかけたいところでしたが、アストロズベンチの素晴らしかったところはここでウィル・ハリスを起用。代わりばな、レンドンにシングルを打たれて満塁とされ、さらにつづくソトには1Bゴロを打たれ、その間に1点を奪われたものの、これで流れを分断しました。つづくハウィー・ケンドリックを三振に取り、1失点で凌ぎました。ジョシュ・ジェームスの出したランナーゆえに自責点はジョシュ・ジェームスに。
7回表、ブレグマンがグランドスラム
そして7回表、ナショナルズのマウンドには2番手のタナー・レイニーが上がります。Game2で結果を出したのですが、この日はGame1のときのようにコントロールが定まらず。タッカーとスプリンガーに連続四球。つづく、キーマンのアルトゥーベはRFフライに抑え、1アウトを奪ったところで交代。
マウンドにはフェルナンド・ロドニーが上がりました。ロドニーは代わりばな、マイケル・ブラントリーに2シームを叩かれ、CF前シングルに。1アウト満塁の大ピンチを迎えます。
バッターはアレックス・ブレグマン。ブレグマンは待っていましたとばかりに甘めの2シームを迷いなく叩き、これがグランドスラムに。アストロズが8−1トリード。ロドニーはその後もアウトを1つ挟みはしましたが、3つの四球を出して交代。ワンダー・スエロがなんとか抑えて2次災害は防止しました。
ただ、ブレグマンのグランドスラムでゲームが決まりました。8−1でアストロズが勝利。2勝2敗のタイとしました。
Game Score
投手の出来
素晴らしかったホセ・ウルキディー
ルーキーのホセ・ウルキディーは5回を投げ、ナショナルズ打線を2ヒットシャットアウト!与四球0、奪三振4、投球数67という完璧な投球を見せました。
ファストボールは94-95mphというところなのですが、カーブ、スライダー、チェンジアップと全ての球種のコントロールが良く、ナショナルズ打線を完全に翻弄。打者ごとにデータ通りに投げていたと思われます。それにしても本当にコントロールがよかったです。
ソトが2試合連続無安打
Game1とGame2で計4安打を放ったフアン・ソトですが、ここ2戦は7打数無安打。プレッシャーなのか、アストロズの研究の成果なのか、本来の力が発揮できておらずナショナルズ打線の停滞の原因となっています。
Game5へ
2勝2敗となったこのシリーズ。Game1と2はアストロズが金縛りにかかっていたように全てがうまく行きませんでしたが、逆にGame3、4はナショナルズの魔法が解けたような展開に。
言えるのはこれでそれぞれの真の実力が出てきたということ。モメンタムは直近に連勝しているアストロズにあると言えますが、それぞれが実力を発揮できる段階になって、ここからシャーザーVSゲリット・コール、バーランダーVSストラスバーグという現役MLB右腕トップ4のガチの投げあいが見られます。
これは楽しみでしかありませんね。
追記:Game5の記事で書きましたようにシャーザーが緊急で登板回避となりました。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
こんにちわ〜。
WS中々面白いですね。
今日の試合で一気にHOU優勢になったと言わざるを得ないのではないのでしょうか。
自分はNYYなのでWSHをちゃんと見るのはPOに入ってからですが、
HOUのほうが順当にいけば戦力は上で勝つための引き出しもたくさんある。
一方のWSHは勝ち方がほぼ一つしかないけど、ハマればめちゃくちゃ強い。
みたいな感じで客観的にみてます。
基本先発がゲームを作って長いイニングを投げて、RendonとSotoにお膳立てをして数少ないチャンスをモノにして勝つ。
っていうかんじですよね。
勢いが止まってしまった以上不思議なくらい勝てなくなるのではと自分は見ておりこのまま4連敗もあり得るかもしれませんね。
自分はこのシリーズでAdam Eatonが好きになりました。
最初はなんでこの人が2番なんだろうと、
成績もなんともいえないしなぁ、
と思っていたのですが、非常にいい選手で2番をまかせているのも納得しました。
ただEatonが繋ぐ役割を果たしても勝つのが難しい以上、
Eaton自身が試合を決めるような役割を果たせるようになってきたら、
ワンチャンWSHに勢いも戻るのではと思いました。
明日からも楽しみですね。
inter様
こんばんわ。
WS、これからの2戦が面白くなりますね!
文面にも出てしまっていると思いますが、私はWSHを応援してしまっております(笑)
>HOUのほうが順当にいけば戦力は上で勝つための引き出しもたくさんある。
そうですね。HOUは実力が出せていなかった霧が晴れ、WSHは神がかりがなくなりました。
双方ともに真の実力勝負となった今、HOUの方が総合力は高いと思います。
私も実際、25KのBrachet ChallengeもHOUをChampにしましたし。
ただ、それでもWSHには期待してしまいます。
残り3戦ありますが、WSHは5、6のシャーザーとストラスで連勝が理想ですが、
2人を擁しても1勝というのが現実的かもしれません。
それでG7でガチ中のガチになれば最高です。
HOUはソトに対策をしていますが、その対策をコーチ陣がどうアドバイスして打ち破るのかを
楽しみにしています。WSHは逆にアルトゥーベに対して対策をしてもらいたいですね。
G4で三塁線の当たりをレンドンが止めましたが、そもそも打つポイントが前のバッターなので、
もっと三塁線を締めればいいのにと思っています。そんな対策でもいいと思います。
また、HOUはWSHの全ての投手に対してではないですけれど、ほとんどの投手の癖を見抜いていそうです。
スイングに迷いがなさすぎます。
そこら辺、WSHの投手陣はもう関係なしにやっていそうですけどwww。そんなところも好きです。
楽しみしかないですwww
コメントありがとうございました。