トライブ、5回まで辛抱のタイスコア
現地2019年9月27日、インディアンスの2019レギュラーシーズン最終シリーズはナショナルズとのインターリーグ。
前日の記事にも書かせていただいたようにインディアンスがワイルドカードに進出するにはもう1敗もできません。自軍が3連勝するのがまず大前提でありました。
ザック・プリサックが5回2失点でゲームメイク
インディアンスの先発はザック・プリサック(Zach Plesac)。2019年5月28日デビューの右腕で今季21試合、8勝6敗とインディアンスの投手陣の層を厚くすることに大いに貢献。
そのプリサックは2回裏、2本のシングルヒットで貯めてしまったランナーをカート・スズキにLF線2塁打を打たれ、2点の先制を許す展開に。
しかし、インディアンスは直後の3回表にライアン・フラハーティーのタイムリー二塁打とフランシスコ・リンドーアの犠牲フライで2点を奪い、2−2のタイスコアに。
ザック・プリサックは4回、5回を無失点。特に5回裏は三者三振でアンソニー・レンドンも三振に仕留めました。
ザック・プリサックはここで降板。5回、2失点という内容でゲームメイクしました。
6回、一気に5失点
しかし、インディアンスの結末は6回裏、突如訪れました。
この回からマウンドにはニック・グッディ(Nick Goody)に。今季39試合でインディアンス・ブルペンを支えてきた右腕です。グッディは8月には3.27を誇ったERAが9月は6.35(このゲーム含まず)へ悪化。ちょっと心配でもありました。
そのグッディは先頭のフアン・ソトを歩かせ、次打者のハウイー・ケンドリックはLFフライに打ち取って1アウトを奪うものの、ここからナショナルズ打線に捕まってしまいました。
マット・アダムスにシングルを許した後、カート・スズキに四球を与え、1アウト満塁のピンチとなった後、へラルド・パーラに犠牲フライを打たれ、まず1失点。この時点でナショナルズは3−2と勝ち越しに成功。
つづくアズドルバル・カブレラにはライト線に二塁打を打たれ、2人が生還。スコアは5−2に。ここでインディアンスはアンダースローのアダム・シンバーにスイッチ。
しかし、流れは止めきれず、つづくトレイ・ターナーにLFに2ランHRを許し、さらに2失点し、スコアは7−2に。インディアンスは結局この回5失点でゲームが決まりました。
HRがたくさん出た2019シーズンなので、5点差ならまだわからないという状況でもありましたが、インディアンスに追撃のちからは残っておらず、さらに8回裏にはへラルド・パーラによるダメ押しのソロHRが飛び出して、結局8−2で敗戦。
これで2019年のインディアンスのポストシーズンの望みが絶たれてしまいました。
インディアンス打線、またも貧打
プレッシャーだったのか、原因はいまだ不明で前日のゲーム後の捕手ペレスのコメントでは「うちに対してはピッチャーが強いボールを投げるんだ」というあいまいなコメントしか発していなかったのですが、このゲームもインディアンスは3安打と沈黙。1番から4番までヒットレスで、悪い流れを回復できませんでした。
ゲームは8-2でナショナルズが勝利。
インディアンスの敗戦により、アスレチックス、レイズのワイルドカード進出が自動的に決定しました。
レイズ、ゲーム途中で決定を知る
インディアンスが敗れたという速報がレイズベンチに流れたのは8回1アウトのタイミングでした。レイズはこの時点で5−2とブルージェイズをリード。レイズはさらに9回にも1点を追加し、6-2で勝利しました。
レイズのポストシーズン進出は2013年以来。この年はレッドソックスのワールドシリーズ制覇の年ですが、レイズはア・リーグ東地区2位でレギュラーシーズンをフィニッシュ。ワイルドカードではインディアンスと対戦しました。4-0で勝利しています。
なお、ALDSではレッドソックスに3勝1敗で敗れました。
エバン・ロンゴリアが中心選手のときでしたね。
グラスノーが圧巻のピッチング
ブルージェイズ戦Game1のレイズの先発はタイラー・グラスノー。そのグラスノーはすごいピッチングを見せました。5回1アウトまで投げ、与四球が2個だけのノーヒット、スコアレス投球。もうファストボールがえげつないです。
アスレチックスはゲーム前に知る
一方のアスレチックスはマリナーズとのゲーム前にこの朗報を耳にしました。
アスレチックスは2年連続でワイルドカード出場。2018年はヤンキースに2−7で敗戦。
資金力の無い2チームがポストシーズンへ
この両チームは2019年4月時点の贅沢税計算上のサラリー総支払額は26位と28位の下位チーム同士。
- 26位:アスレチックス($107,170,833)約$107M
- 28位:レイズ($88,817,567)約89M
- (参考)1位:レッドソックス($236,726,667)約$236M
- (参考)2位:ヤンキース($226,718,875)約$227M
- (参考)2019年贅沢税スレッシュホールド:$206M
レイズは結構人を入れたので、シーズン終了後の金額は$100Mを超えてくるとは思いますが、アスレチックスはそれほど変わらないはずで、もしかしたら開幕時より抑えているかもしれません。
知恵者同士のWC対戦は見もの
この両チーム、2018年にオープナーを始めたことで有名です。双方ともに上記のような資金力のなさを知恵で補ってきました。
果たしてどういうワイルドカードになるのか、注目です。レイズはグラスノーで来ると思います。
ちなみに2019年の対戦は4勝3敗でアスレチックスが勝ち越してはいるものの、ほぼ互角です。
おもしろそうですね。
なお、最後に。ここまで盛り上げてくれたインディアンスに感謝です。あの戦力ダウンからよくここまで競ってこられたと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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