レジェンドが75才でお亡くなりに
訃報です。現地2020年9月3日、ホール・オブ・フェイマーで、通算311勝、サイヤング賞3度受賞のトム・シーバーがお亡くなりになりました。享年75才。
トム・シーバーは数年来アルツハイマー型認知症を患っており、もはや社会的な活動を行えない状態でした。ご家族がそのことを公表したのは2019年3月のこと。2019シーズン、MLBファンから励ましのボードが球場で掲げられたりしたことがありました。それから約1年と5ヶ月後、COVID-19との合併症を患い、息を引き取りました。お亡くなりになったのは8月31日のことでした。
非常に愛された選手で、観客にお辞儀をして感謝を表明するほどの人でした。
現役時代
トム・シーバーがメジャーに在籍したのは1967年から1986年の20年間。時代的にもノーラン・ライアンとほぼ同じです。メジャーリーグの選手の知名度としても、ノーラン・ライアン同様に高い人でした。
プロ入り時の混乱
カリフォルニアの出身で1966年1月のアマチュアドラフトでブレーブスから1巡目指名を受けたものの、ブレーブスが大学の規則を破ったとして契約は破談に。ブレーブスと同じ条件なら特別な抽選でピックできることに。1966年4月、複数が競合する中、メッツがアマチュアFAとしてサインしました。実はちょっと異常な状態でのプロのキャリアをスタートさせたのです。
数々のタイトルとAward
プロ入り後、獲得した主なタイトルやAwardは以下の通りです。
- 1967 NL ROY
- オールスター出場: 12回 (1967-1973, 1975-1978 & 1981)
- NL サイヤング賞:3度 (1969, 1973 & 1975)
- NL ERA リーダー:3度 (1970, 1971 & 1973)
- NL 最多勝:3度 (1969, 1975 & 1981)
- NL 勝率1位 (1981)
- NL 奪三振タイトル:5度 (1970, 1971, 1973, 1975 & 1976)
- NL 完投数1位 (1973)
- NL 奪三振1位:2度 (1977 & 1979)
- 15 勝以上のシーズン: 14度 (1967-1973, 1975, 1977-1979, 1984 & 1985)
- 20勝以上のシーズン: 5度 (1969, 1971, 1972, 1975 & 1977)
- 25勝シーズン:1度 (1969)
- 200 イニング登板: 16度 (1967-1979 & 1983-1985)
- 200 奪三振以上のシーズン: 10度 (1968-1976 & 1978)
- ワールドシリーズ優勝:1度(メッツ- 1969)
- 野球殿堂入り: 1992年
- 311勝205敗、ERA2.86 !!
- 3640奪三振
- 「41」番がメッツの永久欠番に:1988年
メッツのアイコニック
1969年、メッツが初めてワールドシリーズを制した時のエースがトム・シーバー。よって、メッツにとってアイコニック(象徴的なもしくはメッツと言えばすぐ結びつく)な選手です。
沈み込むフォーム
1970年代、80年代のメジャーリーグにおいてほとんどが重心の高い投手だった時代に、非常に珍しいタイプの沈み込むフォームで、日本の野球ファンからも好かれていました。
蹴り足である右膝に土がつくというくらいに沈み込みました。このフォームは実に美しかったですね。
追記
現地2020年9月3日、メッツのプレーヤーは国歌斉唱の際、トム・シーバーをトリビュートする形で右膝に土をつけて臨みました。
1978年に来日
レッズ時代の1978年に日米野球で来日。なんと17試合もこなしました。成績はレッズの14勝2敗1分け。
勇姿を見せていただき、ありがとうございましたと言いたいです。
RIP
お読みいただき、ありがとうございました。
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