マット・マニングも2020ETA
デトロイト・タイガースの強烈なプロスペクトを紹介する第二弾はマット・マニング(Matt Manning)です。
マット・マニングのETA(Estimated Time Arrival=メジャーデビュー)は、第一弾として紹介させていただいたケイシー・マイズよりも早いかもしれません。ケイシー・マイズの場合、2019年に肩の故障がありましたから、このコロナ渦で肩を休めたとはいえ、やはりデビュー時期はより慎重に決断すると思います。
マット・マニングとは
マット・マニングは1998年1月28日生まれ。現地2020年6月1日時点で22才です。
カリフォルニア州のシェルドンハイスクール出身で、高卒時の2016年にタイガース1巡目指名を受けてプロ入り。全体順位9位です。
父は元NBAプレーヤー
マット・マニングの父は元NBAプレーヤーのリッチ・マニング(Rich Manning)。1995-96シーズンと1996-97シーズンに出場。バスケットの場合、そもそも出場選手が少ないので2シーズンとは言え、ゲームに出ていたこと自体がすごいことだと思います。バンクーバー・グリズリーズとLAクリッパーズに所属していました。
お父さんのリッチ・マニングは下記の動画の2:54から見られます。
アスリート力が高い→高校からのピッチングで全体9位!
お父さんのアスリートとしての遺伝子を受け継いだマット・マニングは非常にアスリート力が高いです。
高校時代から何でもできたようで、タイガースが指名しなければ、進学が決まっていたロヨラ・メリーマウント大学(カリフォルニア州ロサンゼルス)で野球と他のスポーツの2刀流になっていたかもしれないと目されたほど。
そしてなんとピッチングを始めたのは高校から!それなのに大学生も含めた全米のドラフトで全体9位で指名を受けたのです。彼がどれだけすごい才能を持っているのか、そのポテンシャルに驚くばかりです。
なおマニングという名字ですが、NFLのペイトンやイーライ・マニングらとは血縁はないです。
何より恵まれた体格。身長は6フィート6インチ(198cm)でほぼ2mのようなものですね。マウンドでの立ち姿も非常に威圧感があります。
そのマニングは天性のセンスも兼ね備え、タイガースのファームシステムで順調に成長。タイガースも大事に育てました。
タイガースが計画的に育成
マット・マニングのこれまでのキャリアについて記載したいと思います。ご覧のような順序で順調に成長。
- 2016: ルーキーリーグ
- 2017: シングルA-→シングルA
- 2018:シングルA →シングルA+→ダブルA
- 2019:ダブルA
ドラフト・イヤーの2016年はルーキーリーグで0勝2敗、ERA 3.99。しかしながら、SO 9が14.1、BB 9は2.1を記録。まずは素質を試すという段階だったと思いますが、もうコントロールがよかったです。
本格的なシーズンとなった2017年はシングルA-からシングルAに所属。計14スタート、51.1イニングを投げ、SO9が10.9、BB 9が4.4。
高校から投手を始めたというマニングにタイガースはイニング制限をかけ、肩肘の過度な負担を避け、プロの投手としてやっていける基礎体力をつけさせました。
2018年にはダブルAにも昇格。この年は3つのレベルで100イニング超えを果たしました。年間を通してやり抜く力をここでつけたと思います。22スタートで117.2イニング、7勝8敗、ERA 3.29。奪三振は154。SO9が11.8、BB 9が3.9。このうちダブルAでは2スタート、10.2イニング、0勝1敗、ERA 4.22。
フューチャー・ゲームにも出場しました。
2019: マイナーの”Pitcher of the Year”を受賞
2019年はダブルAで1年を過ごしました。計24スタート、133.2イニングを投げ、11勝5敗、ERA 2.56を記録。奪三振は148。SO9が10.0、BB 9が2.6。
この年、イースタン・リーグの”Pitcher of the Year”に輝きました。
イースタン・リーグとはメジャーの東地区、中地区傘下のダブルAレベル(西地区のロッキーズのダブルAもここに入っています)の12チームが参加。6チームずつ東西に分かれて年間140試合近くをこなすリーグです。
変化球ではカーブに定評
マウンドの立ち姿は非常に美しく、ザック・ウィーラーを彷彿とさせます。高い身長の場合、畳み込むようなフォームになりがちですが、マット・マニングのメカニクスは非常に綺麗です。多少沈み込むところもありますが、コントロールの良さと球持ちの良さにつながっていると思います。決して角度を失った沈み込みではありません。
ファストボールは92から95 mph。MAXで97mphを計測したことも。またセンスの良さを伺わせるのは、変化球としてカーブの評価が高いというところです。スピンがよく効き、落差があります。カーブはやはり難しいボールですから、それをこなしているというのはさすがと言わざるを得ません。
2019年はチェンジアップも取得
また、2019年はチェンジアップもマスター。これがピッチングの幅を広げ、”Pitcher of the Year”を獲得した要因だっとも言えます。
マニングはプロ入り後、浅い投手経験を補うため、コントロール、ファストボールを磨くため、メカニックを研究。プロ入り3年でマイナーの投手の最高の賞に選ばれるほど、結果も出しています。
タイガースのベースボール・オペレーションは、彼の年齢、運動能力、さらなる肉体的なビルドアップを考慮すると、ますます伸びると信じているようです。 マニングのデビューを急がせる必要はありませんが、2020年ETAは間違いないところでうす。一流の投手のもつべきものをすべて兼ね備えた投手、それがマット・マニングです。
Z・ウィラー+N・シンダーガード
マット・マニングですが、その立ち居振る舞いはザック・ウィーラーのようでもあります。そしてメカニクスはノア・シンダーガードのように上から下に叩く要素もあり、しなやかさと強さをもつイメージがあります。
ぜひとも上での投球を見たいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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[…] 引用元:Wikipedia, MLB4Journal […]