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【MLB2020】アスレチックス、スタジアム使用料を期限内に支払わず!その理由とは?

A’s、期限の4月1日までに支払わず

 現地2020年5月19日の情報です。カリフォルニア州オークランドにフランチャイズを構えるアスレチックスが、2020年のスタジアム使用料を4月1日の期限内に支払っていないことがわかりました。

 これはまさか、新型コロナウィルスの余波がこのような形でシーズンに悪影響を及ぼし、まさかアスレチックスがシーズンにスタジアムを使えないということか?!と焦りましたが、どうやら半分当たりで半分は違うようです。詳しく見てみます。

スタジアムの使用料は格安

 まず、アスレチックスの本拠地は、通称コロシアムと言いますが、現時点ではリングセントラル・コロシアム(RINGCENTRAL COLISEUM)が正式名称。少し前まではオー・ドットコー・コロシアムとも呼ばれました。

度々変わっていった名称

 命名権の譲渡で度々名称が変わっています。ただ、コロシアムだけはずっとついています。

  • 1966-1997: オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム
  • 1998-2007: マカフィー・コロシアム
  • 2011-2015:オー・ドットコー・コロシアム
  • 2016-2019年4月:オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム
  • 2019年5月- リングセントラル・コロシアム

日ハムの札幌ドームと比べると

 そのコロシアムの使用料は年間$1.2M。非常に安いですね。安いという感覚があるのは、NPBの北海道日本ハムファイターズが、札幌ドームの使用料が高くて、自らスタジアムの建設に乗り出した経緯があることを大半の野球ファンは知っているからです。その費用はスタジアム資料料が年間9億円、その他関連費用で17.5億円。総計で26.5億円もの経費が発生していたとも言われています。関連費用をどこまで算入させるかにもよると思いますが、最大でそれくらいはかかっていたと。

 それから比べると、年間$1.2Mは非常に安く思いますね。1966年オープンですでに50年以上経過しているのも安さの要因かもしれません。

パンデミックの影響 

 そして新型コロナウィルスのパンデミックの影響でそのような状態になったのも確かです。

 新型コロナウィルスのパンデミックのせいで、資金繰りに厳しくなり、家賃負担が重くのしかかっている自営業、小規模経営と同じ面もあります。ルイビル・スラッガーでも資金繰りに苦労しているのですからね。

アスレチックスは資金ショートではない

 なお、今回アスレチックスが4月1日の期限までに年間の球場使用料を支払わなかったのは、資金ショートからそうしたのではありません。そこは誤解を生じないようにしっかりと記述しておきたいと思います。十分に支払えます。

 また、シーズンが始まってお金を生まないからと言って支払いを拒絶したりしているのでもありません。

 アスレチックスが主張しているのは支払いの延期。

 どうしてそうする必要があるのか?それはやはり新型コロナウィルスのパンデミックとも関係があります。

コロシアムはパンデミックの前線基地でもあった

 3月に入り、新型コロナウィルスのパンデミックがカリフォルニアでも猛威をふるい始めた時期、州知事は最悪の想定として病床を確保する必要に迫られました。

 そこで白羽の矢がたったのがコロシアム。3月30日、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムは、新型コロナウィルスに感染した患者が増加した場合、医療基地のバックアップとして、コロシアムを「サージサイト」、緊急の治療施設として特定していたのでした。

 これに対してアスレチックスも、「困っている人を助けるために可能なことは何でもすべて行う」と宣言。100%の協力を申し出ました。

サージサイトとしては使われず

 実際、陸軍の部隊が保健当局とともにコロシアムを訪れ、必要に応じて施設を「サージサイト」として使用できるかどうかをチェック。適合可と判断していました。

 結局、病床があふれることはなく、コロシアムは現時点でもサージサイトとして使われておりません。しかし、4月1日時点では、場所を提供しておくしかなく、野球場として使うことが出来なかった訳ですから、ここは支払いを延期してくださいと言っているということです。

免責条項をうまく・・・

 アスレチックスはコロシアムに対して、リース契約の条項の中に、施設が利用できない場合に支払いを延期する権利があることを主張。コロシアムがいつ使用可能になるか、それが明確になるまでクラブは支払いを延期すると書簡を送っています。

 アスレチックスはセイバーメトリクスだけでなく、法律の解釈の上でも優位に立っているなというのが正直な感想です。資金ぐりを遅らせるのに越したことはないので、うまく利用した!?と言うのは言い過ぎでしょうか。

 とは言え、カリフォルニア州も6月からプロスポーツの開催をOKとしましたから、コロシアム側としては早く医療バックアップとしての機能を解除してくれと知事に懇願しているところでしょう。

 なお、今回の新型コロナウィルスのパンデミックでアスレチックスのニュー・ボールパークのプロジェクトはまた後ろに倒されたと見ていいでしょう。いったい、アスレチックスはいつ新スタジアムに移れるのか?これも注目ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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