ワールドシリーズ G4 HOU 2 @ ATL 3 (ATL 3勝1敗)
現地2021年10月30日、アストロズ@ブレーブスのワールドシリーズ第4戦は、1回にアストロズが先制。さらに4回には最重要キーマンであるホセ・アルトゥーベにもHR。これでアストロズのゲームになると思われました。しかし、ブレーブスは6回に1点を返し、さらに7回にはダンスビー・スワンソンとホルヘ・ソレアーのBack to Back HRで逆転。このまま押し切り、3-2のスコアで勝利。ワールドシリーズ・チャンプに王手をかけました!
その流れを作ったのは、ワールドシリーズからロスターINした右腕のカイル・ライトの好投でした!
ブレーブス、ルーキーをWSでメジャー初先発に起用
スタメンです。
# | アストロズ | ブレーブス |
1 2 3 4 5 6 7 8 9 | アルトゥーベ 2B ブラントリー RF ブレグマン 3B アルバレス LF コレア SS タッカー CF グリエル 1B Z・グレインキ P マルドナード C | ロザリオ LF フリーマン 1B アルビーズ 2B ライリー 3B ピダーソン RF ダーノー C デュバル CF スワンソン SS ディラン・リー P |
まず、アストロズはザック・グレインキが先発。そしてバッティングのいいザックを8番に起用してきました。
一方のブレーブスは先発RFにジョク・ピダーソンを起用。当たっているダーノーの打順を上げました。 そして先発投手は、ディラン・リー。
ディラン・リーとは
ディラン・リーは、27才になったばかりの左腕。2016年のマーリンズ10巡目指名でプロ入り。なんと2021年3月29日にマーリンズをリリースされています。FAとなったディラン・リーですが、4月15日にブレーブスがマイナー契約でサイン。5月から始まったトリプルAで35試合、5勝1敗、ERA 1.54と好成績を上げ、シーズン終盤にコールアップ。
そしてレギュラー・シーズンでは、10月1日、2日の2試合に登板。いずれもリリーフで1イニングずつを投げ、2イニングで被安打3、失点2、ERA 9.00という成績。
ポストシーズンではロスターに入り、NLCS Game5でドジャースを相手に2イニング、被安打3、失点1とそれなりの結果をマーク。
ワールドシリーズでは、Game2で6回裏に0.2イニングを投げ、パーフェクト投球。
今回、チャーリー・モートンも離脱して先発が少なくなった中、急遽Game4での先発登板となったのでした。
そしてディラン・リーは、メジャー初先発がワールドシリーズという史上初の投手となったのでした。
流れ
- 1回表【HOUSTON】(1-0)
- ディラン・リーはさすがに落ち着かず。先頭のアルトゥーベに初球をSS内野安打。
- マイケル・ブラントリーは四球。
- アレックス・ブレグマンを三振で1アウト
- ヨルダン・アルバレスに四球を出したところで満塁となり降板。
- 2番手は、カイル・ライト。
- 代わりばな、カルロス・コレアの3Bゴロの間にアルトゥーベが還り、アストロズが先制(1-0)。
- しかし、カイル・タッカーという怖い場面でしたが、三振に打ち取り最少失点でピンチを脱出。
- 2回表【HOUSTON】
- カイル・ライトに2連続シングルを浴びせるも、あと1本が出ずに無得点。
- 3回表【HOUSTON】
- ヒットと四球で2アウト満塁のチャンス。
- しかし、期待のザック・グレインキは2Bゴロに倒れ、無得点。
- 4回表【HOUSTON】(2-0)
- 1アウトからアルトゥーベがソロHR!待望の追加点(2-0)。
- 6回裏【ATLANTA】(1-2)
- アストロズのマウンドは2番手のライン・スタネック。
- 1アウトからエディー・ロザリオがRFへ二塁打を放ち、チャンスメイク。
- フリーマンは四球(1アウト1、2塁)。
- アストロズはスタネックからフィル・メイトンにスイッチ。
- アルビーズが三振に倒れ、2アウト。
- しかし、つづくオースティン・ライリーがLFラインドライブの当たりを放ち、ロザリオがホームイン(1-2)。
- チャンスがつづくも、メイトンの前にダーノーが倒れてチェンジ。
- 7回裏【ATLANTA】(3-2)
- アストロズのマウンドにはクリスチャン・ハビエル。
- デュバルは三振
- 1アウト後、ダンスビー・スワンソンはすぐに2ストライクと追い込まれるも、4球目のアウトコース寄りの速いボールを逆方向へ強振。これがRFスタンドに入るHRとなり、ブレーブスが終盤に来てついに同点(2-2)。
- タイラー・マツェックの打席になったところで、代打にホルヘ・ソレアーを起用。これがバッチリ、当たりました。
- ソレアは4球目のハングカーブを見逃さず、強振。これが弾丸ランナーでLFスタンドに飛び込むHRとなり、ブレーブスがBack to BackのHRで鮮やかに勝ち越し(3-2)。
- 9回表【HOUSTON】
- ブレーブスは9回表に、守護神のウィル・スミスを送り、スミスは3人で斬って取り、ゲームセット。
- 不利な展開から終盤に逆転したブレーブスが3−2のスコアで勝利。3勝目とし、チャンプに王手をかけました!
カイル・ライト、好投!
ディラン・リーの先発でやや浮足立った感のあったブレーブスでしたが、ゲームを落ち着かせ、何度もアストロズの得点をチャンスを凌いだのは、カイル・ライトの好投でした。
カイル・ライトは1回1アウトから5回まで投げきり、4.2イニングで被安打5,失点1、与四球3、被本塁打1。ある程度、早いイニングでの登板を予想してはいたでしょうが、彼がゲームを落ち着かせ、アストロズに傾きつつある流れをなんとか押し留めたのでした。
後半の逆転があったのもライトの好投が大きかったと言えるでしょう。
ザックは4イニング無失点
一方のアストロズ先発のザック・グレインキは、非常によかったです。4イニングでスコアレス。打たれたヒットは4本のみで、与四球は0。らしい投球を披露しました。
また、2回の第1打席ではCF前へ抜けるシングル。これがあったので、3回の第2打席では大いに期待されたのですが、タイムリーにはなりませんでした。
ザックの打順の廻りを見ると、8番で正解だったかもしれませんね。
スワンソン、ソレアのBack to Back HR
ブレーブスが逆転に至った2者連続のHRはインパクトがありましたね。まず、ダンスビー・スワンソンのHRは速いボールはこう打つんだというお手本のような打撃でした。インサイド・アウトとなって、RFへボールがよく飛びました。
そしてすごい当たりだったのが、ホルヘ・ソレアーのHRですね。これはアストロズの反撃の意欲を断ち切るほどのすごい当たりでした。
アストロズ、得意パターンで落とす
アルトゥーベが打ったゲームでは高い勝率を残してきたアストロズ。アルトゥーベはこの日、HRを含む2安打のマルチをマーク。
得意のゲーム運びで、リリーバーも抑えて勝つというシナリオだったと思いますが、メイトン、ハビエルという好投が続いていた投手が失点。
アストロズにとっては得意のパターンが崩れたというゲーム。このまま押し切られるのか、カギを握るのは、Game5の先発に指名されたフランバー・バルデスが握りそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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