大谷選手の右肘の違和感が判明
現地2020年8月2日のアストロズ戦に今季2度目の登板を果たした大谷翔平選手。復活後、初のマウンドとなった7月26日の登板ほど悪くはなかったものの(記事)、それでも2イニング持たず、1.2イニングで降板したのはご承知の通りです。
登板後、右肘に違和感を覚えていた大谷投手は、即座にMRIを実施。現地2020年8月3日、その結果が判明しました。
傷めたのは屈筋の円回内筋
大谷投手が傷めのは、右前腕部の屈筋の円回内筋。これがグレード2の度合いで損傷していました。
屈筋とは
投手の肘痛の報道でつきものの「屈筋(flexer)」ですが、「主に腕や脚などを曲げる時に使用される筋肉の総称」 (WIKI)ということですね。
円回内筋とは
円回内筋とは、
「上肢にあり肘関節の屈曲や前腕を内側に回す(回内する)筋肉のことを円回内筋と言います。円回内筋の支配神経で上肢腹側の真ん中を通っている正中神経が、肘関節周辺で圧迫されて痛みや痺れ、筋肉の衰えなどの症状を起こす疾患のことを円回内筋症候群と言います。」
飛翔会グループNo.69「上肢を使う競技に見られる円回内筋症候群」
上述の通り、もう投球の運動には欠かせない動きを司る筋肉ということになります。ファストボールを投げるにせよ、カーブ、スライダーを投げるにせよ、リリース時には外捻→内捻→外捻へという複雑な動きをしますから、それに必要な筋肉ということになります。
回復まで4-6週間
回復に向けたスケジュールですが、復帰まで4-6週間で約1ヶ月半を要します。9月27日にレギュラーシーズンが終わりますから、チューンナップ期間も入れるともうシーズンが終わっているということになり、今季のマウンドは難しいということになります。
DHとして出場
なお、現地4日からシアトルでマリナーズ戦が控えていますが、大谷選手はチームに帯同。引き続き、DHとして残りシーズンを戦う体制になっています。
復帰2戦目のマウンド
デビュー戦よりはまだよかった2戦目の登板ですが、アストロズを相手に1.2イニングで被安打0、与四球5、奪三振3で50球を費やしました。
初回は三者凡退。しかし、2イニング目に3連続四球、2者連続三振、2者連続四球の押出で2失点。
無理がたたったか
復帰1戦目の終了後にベロシティー・ダウンの質問が記者から多数出たこともあってか、この日は97mphまで出ました。
おそらくコントロールを重視とともに、ベロシティー・アップも実現させたと思います。
3連続四球の後の2者連続三振は意地を見せた形となりましたが、これによって腕にもかなりの負担がかかった模様。
最後に対したジョージ・スプリンガーへの投球の4シームは89mphまで落ちていました。
なお、このゲームは延長10回でエンゼルスが5−6で敗れています(スコア)。
氣になる今後のキャリア
今回の円回内筋の損傷は本人にとっても大きなショックとなっているかと思います。
氣になるのは今後のキャリアです。
二刀流が出来る間は頑張ってもらいたい
肘の故障が続いていることから、心配するのはその類まれなる素質を備えている打撃1本に専念させようという声が大きくなること。
大谷選手は今季26才のシーズン。出来る間は二刀流で行ってもらいたいと思います。
ベーブ・ルースの二刀流は6シーズン
なお、ベーブ・ルースは38才のシーズンまで投げた記録がありますが、投手としてのキャリアの後半4シーズンは年間1度か2度の登板。
投手としての稼働は1914から1919シーズンの6シーズンです。なお、この間には年間40スタート、38スタートというのがあります。
1920年からは打者に専念という見方でよいと思います。1914年は24才のシーズンでした。
ベーブ・ルースが打者一本で専念し始めた年齢と比べられるように思ったので、彼の例を出しましたが、あくまでも翔平流は貫いてもらいたいとは思います。
追記:診断後にHR
シアトルに帯同した大谷選手は、現地6日のマリナーズ戦に出場。
厳しい診断となった後にも関わらず、HRを放ちました!
お読みいただき、ありがとうございました。
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