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【MLB 2022】大谷選手が7イニング、スコアレス投球で13勝目!二遊間の堅守も光る!

ブリスター・イシューを克服し、好投!

 現地2022年9月17日、大谷選手が今季25度目の先発マウンドに立ちました。

 前回9月10日のアストロズ戦ではブリスター・イシュー(マメ)を発症し、5.0イニングで降板。新球であるシンカーをものにしたことで、今までとは違う箇所でリリースすることでこのような影響が出ました。とは言え、一時的な症状ではあります。

 そのマメがどこまで治っているかが懸念ポイントでもありましたが、いつも通りの中6日での登板となりました。大谷選手の登板間隔は8月は中5日で回していたものの、大まかに平均を取ればだいたい中6日です。最長は中8日が1回、中7日が2回あります。

 今回のブリスター・イシューはどうやらツメには影響がなかったようで、水ぶくれのみだったようです。ツメならちょっと時間がかかるので嫌だなと思っていたのですが、この辺はメジャーリーグは治療のプロセスは進んでいるのでしょうね。いつも通りに登板出来て何よりでありました。

 大谷選手はプレーオフが見えているマリナーズを相手に7イニング、スコアレスの投球を披露。13勝目をマークしました。

ジョージ・カービーとの投げ合いを制す

 マリナーズの先発は右腕のジョージ・カービー。今回の投球の印象として「小気味よい」と書くつもりが、初登板の記事ですでにそれを使っておりました。

 どの辺が小気味よいのかというと、1つは投球テンポが良いこと。そしてただ単にテンポが良いだけでは打たれるか四球で出塁を許してしまいますが、カービーの場合は球威があり、コントロールもそれなりに安定しているので、1人の打者の結論がすぐに出る。しかも上述の通り、球威があるのでアウトの確率が非常に高く、野手も守りやすいというのがあります。

 カービーはオーソドックスなフォームに見えて、テイクバックの時に右肩をグッと下げます。これが球威の基になっていて、しかも自然な流れの中でその要素を入れているので、コントロールに大きな乱れもない。

 左右の違いはありますが、デービッド・プライスがその辺の利き腕の肩を下げるのがとても上手だと思います。いい投手だと思います。

 そんなカービーに味方打線が苦戦する中、大谷選手が投げ勝ちました。

大谷選手、電光石火の先制打

 エンゼルスのラインナップはレンヒーフォ→トラウト→大谷→ウォード→フォード→ダフィー→モニアック→スタッシ→ステファニック。

 カービーの立ち上がり、エンゼルスは1アウトからトラウトが3球目の甘いシンカーを捉え、RF前シングルで出塁。つづく大谷選手は、初球のアウトコース寄りの4シーム(シンカーかとも思いましたが)を捉え、これがLFのジェシー・ウィンカーの頭上を超える大きな当たり。HRかと思いましたが、ウィンカーもキャッチすることが出来ず、タイムリー二塁打に。

 エンゼルスがトラウト→大谷のコンビで電光石火の先制点をあげます。

 その後、エンゼルスはジョージ・カービーの投球に苦戦しますが、4回表、2打席目となった大谷選手が四球で出塁し、チャンスメイク。つづくテイラー・ウォードがCF前シングルを放ち、ノーアウト1、2塁のチャンス。しかし、テイラー・ウォードは初球の80mphのカーブを仕留めて欲しかったですね。4シームにも備えていたのかもしれませんが、打ち損じました。

 マイク・フォードの打席でカービーがワイルド・ピッチを投げ、ノーアウト2、3塁の大チャンスに。

 しかし、マイク・フォードはカービーの球威に圧され、3Bポップフライ。外野フライを打って欲しかったですね。つづく、マット・ダフィーがSSゴロを放った間に、大谷選手がホームを陥れ、エンゼルスが追加点。2-0とします。

 ミッキー・モニアックは三振。腕に墨を入れているのは伊達か??もう1本欲しかったですね。

大谷選手の投球

J・ロッド、スアレスが欠場

 マリナーズ打線はこの日、フリオ・ロドリゲスが腰を傷め、急遽出場を取りやめ。また、エウヘニオ・スアレスも前日のゲームでゴロの処理の際に右手人差し指を骨折して欠場。大きな得点源を欠く状態ではありました。

 とは言え、JP・クロフォードがおり、厄介です。

3イニングで60球

 マリナーズ打線は作戦だったのか?それとも捉えられなかったのか?序盤はとにかく粘りました。

 大谷選手の立ち上がり、JP・クロフォードは8球。2イニング目のジェシー・ウィンカーも8球、アダム・フレイジャーも8球、サム・ハガーティーは7球。3イニング目もエイブラハム・トロが7球。序盤3イニングで計60球も投げさせられます。

 上述した通り、ジョージ・カービーはテンポ良くゲームを進めていましたが、大谷選手はかなり粘られたのでマウンド上で苦戦していたのも事実です。

 特にファウルで粘られることが多かったので、1球、1球、ボールを手になじませて考える時間をつくっておりました。これは2023年のピッチタイマーの導入で結構、苦労するかも?と思いつつ見ていたのですが、本人はとにかくそんなことより、この日の投球に集中し、使える時間をたっぷり使いました。それで良かったと思います。

 リズムが悪い印象はなかなか打者の結論が出なかったからですが、上述のようにマリナーズが打線が粘っていたのがその原因です。

 まあ、そのような作戦だったと思います。5イニング目までは変化球はスライダーかカットが中心。決めたいときにはスプリット。6回からはシンカーも少しだけ増やしました。

7イニングまで登板 

 4回以降はさすがに流れ出し、4回は10球、5回は12球、6回は11球、7回は14球。

 結局、大谷選手は7イニングまで投げきり、107球で被安打3、スコアレス、BB1、SO8をマークしました。

二遊間が堅守で盛り上げる

 この日、エンゼルスの二遊間のスタートはレンヒーフォがSS、マイケル・ステファニックが2Bでした。

 3回表、大谷選手は2アウトからJP・クロフォードにシングルを打たれます。上述のようにマリナーズに粘られていた最中だったので、あまりいいヒットではありませんでした。

 ところが、つづくタイ・フランスの当たりをSSのレンヒーフォがナイスキャッチ。2塁でフォースアウトにし、マリナーズの攻撃を分断。これは助かりましたね。

 なお、5回裏にシングルで出塁したステファニックの代走に出たリバン・ソトが6回表の守備からSSに入り、レンヒーフォは2Bにスイッチし、守備の配置が変わりました。

 7回表、1アウトから大谷選手はカル・ラレーに四球を与えます。もう100球を超えていたので、イニングの途中での投手交代は避けたい状況ではありました。スコアは2-0。

 この苦しい場面で大谷選手はアダム・フレイジャーを2Bゴロに仕留めます。これを4-6-3のきれいなダブルプレーにまとめ、またしても二遊間が大谷選手を助けました。これで107球で収まりましたね。

 最大の試練は8回。このイニングから2番手でハイメ・バリアが登板。バリアで果たして2点差を保てるのか?一抹の不安があったのですが、そのとおりになり、1アウトからテイラー・トランメルに目の覚めるようなRFへの弾丸ライナーのソロHRを打たれ2-1の1点差に。

 さらにエイブラハム・トロには二塁打、そしてJP・クロフォードに四球で、1アウト1、2塁のピンチ。

 この最大のピンチを救ったのはやはり二遊間。この場合、打ち損じのタイ・フランスのおかげかもしれません。

 タイ・フランスは実にあっさりと初球にPゴロを放ち、バリアがタイミングも見計らって2塁へ送球。1-4-3のダブルプレーを完成させ、このピンチを乗り切ったのでした。

 このダブルプレーは素人だと投手が2塁へ悪送球するパターンが多いのですが、バリアは落ち着いていましたね。実にいい送球を投げました。さすが、プロ。 

 最終回はアーロン・ループが登場。3人で斬って取り、エンゼルスが2-1で勝利。大谷選手に13勝目がつきました。

【YOUTUBE】Mariners vs. Angels Game Highlights (9/17/22) | MLB Highlights

 大谷投手はこれで148.0IP。エンゼルスはこの日で145試合目でしたから、まだ数日はERAランキングに残ります。

 シーズンエンドまであと2回の登板でともに7イニングを投げれば、162.0 IPの規定はクリアー。おそらく、中6日であと2回の登板になるのではないかと思われます。

 ERA 2.43はAL4位タイ。奪三振196はAL3位です。これで200奪三振も見えて来ました!!

 次も楽しみですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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