エンゼルス、好調レイズを圧倒する打撃力
現地2022年5月9日、レイズ@エンゼルスの好調なクラブ同士の3ゲームシリーズが始まりました。レイズがAL東地区2位の18勝11敗、エンゼルスがAL西地区首位で19勝11敗(ゲーム開始前の成績)。
レイズが左腕のジェフリー・スプリングス、エンゼルスが、”Thor(ソー)”こと、ノア・シンダーガードの先発。序盤3回はジェフリー・スプリングスの方が安定した投球を見せ、ノア・シンダーガードがなんとか凌いできたという投球でしたが、4回表、ついにノア・シンダーガードが失点しました。
ゲームの流れ
つまり、両クラブともにスコアレスながら、押し気味にすすめていたレイズがついにゲーム中盤均衡をやぶったという流れでした。
ところが一旦、均衡が破れると、それがたとえ相手クラブの得点であろうと、怒涛のように自軍も得点してしまうというのが野球でよく見られる流れ。
この日、エンゼルスはレイズの先制点により、攻撃陣に火が点きました。
- 4回表(TBR)R・アロウザリナがRFへソロHR 【TBR 1 @ 0 LAA】
N・シンダーガードは2アウトから失点
- 4回裏(LAA)J・ウォルシュが逆転の3ランHR 【TBR 1 @ 3 LAA】
1アウトから、M・トラウト、大谷が連続ヒットでチャンスメイク
- 6回表(TBR)LAA、シンダーガード→テペラのリレーがうまく機能
N・シンダーガードが6回1アウトを奪ったところでライアン・テペラに交替。このスイッチがうまく機能し、裏の攻撃につながる
- 6回裏(LAA)トラウト、大谷のBack to Back HR 【TBR 1 @ 6 LAA】
レイズは5回から登板のビークスが2イニング目。
先頭のマーシュがシングル→トラウトが2ランHR→大谷が左中間へソロHR
- 7回表(TBR)A・ループが右打者に苦戦 【TBR 3 @ 6 LAA】
R・テペラがM・ズニーノ、B・ロウを連続三振で2アウトを奪うも、W・フランコにシングル、Y・ディアスに四球を与え、左打者を迎えたことで、LAAはA・ループにスイッチ。しかし、TBRはPHに右打者のH・ラミレスを起用。CF前シングルを許し、1失点。つづくスイッチ・ヒッティングのテイラー・ウォールズの打球をタイラー・ウェイドがトンネル。2失点目。しかし、キアマイアーのPH、フランシスコ・メヒアを抑え、チェンジ。
- 7回裏(LAA)大谷選手がLFへグランドスラム 【TBR 3 @ 11 LAA】
レイズの投手はカルビン・ファウチャーにスイッチ。
チャド・ウォーラックがシングル→A・ベラスケスが四球→B・マーシュがシングルを放ち、ノーアウト満塁。M・トラウトが四球で歩き、押出で1点を追加。
満塁が続き、大谷に!ややインコースのスライダーをLFブルペンに放り込む、技ありのHRがグランドスラムに。 - 8回表(TBR)ジミー・ハーゲットが3人で打ち取る【TBR 3 @ 11 LAA】
大量得点直後のイニングをハーゲットが3人できっちり抑えました。
- 8回裏(LAA)2本のダブルが出るも無得点【TBR 3 @ 11 LAA】
T・ウェイド、A・ベラスケスにダブルが出るも、得点ならず
- 9回表(LAA)カイル・バラクローが登板【TBR 3 @ 11 LAA】
余裕の出来たLAAはカイル・バラクローに9回を任せ、逃げ切りに成功
エンゼルスの攻撃力
エンゼルスの攻撃力はご覧のように波状攻撃です。何段構えだ?というくらいに打つ選手が後から後から出てくるという具合。レッドソックスや阪神のゲームを見ている筆者にとっては羨ましい限りです。
クラブの得点数がこのゲームを終えて150に。これはア・リーグはもちろんのこと、両リーグを合わせても最多です。2位がNL中地区のブルワーズで143です。MLB最少得点はタイガースの78。いずれも現地2022年5月9日のゲームを終えた時点での成績です。
大谷へのフリーパスを渡さない打線
今年のジャッキー・ロビンソン・デーでエンゼルスのジョー・マッドン監督は、満塁でコーリー・シーガーにフリーパスを与えました。
ケビン・キャッシュ監督も大谷選手にグランドスラムを打たれる前にひょっとしたら、その考えが頭をよぎったかもしれません。しかし、大谷選手と勝負し、結果はグランドスラムに。
勝負を選んだ背景には、1つはリードされている状況であったこと、そして大谷選手の後ろにアンソニー・レンドンとジャレッド・ウォルシュがいたことが挙げられます。2021年は怪我人ばかりで、このような効果を期待できませんでしたが、今季はこういうことでプレッシャーをかけられるので、強いですね!
大谷選手のグランドスラムはキャリア初
7回に技ありのグランドスラムを見せた大谷選手は、なんとプロでのキャリアでは初の出来事となりました。
ちなみにマルチHRを放ったのは今季は2度め。通算で8度めです。
そして通算HR数を99本としました。
トラウト、ティム・サーモン超え
4回に今季7号となる2ランHRを放ったマイク・トラウトは、このHRでエンゼル・スタジアムでのHR記録を塗り替えました。これまではティム・サーモン(1992-2006)の160HRが最多でしたが、トラウトの161に変わりました。これから何本まで伸ばすのでしょうかね?
エンゼルス、今はまだまだ貯金を作っておきたい時期です。やがて厳しい局面は訪れますから、今はがんがん攻めていきましょう。
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