ワイルドカードシリーズ(B) Game1
いよいよ2020年のポストシーズンが始まりましたね。現地2020年9月29日は、ア・リーグのワイルドカード・シリーズの4試合が行われ、ゲリット・コールとシェーン・ビーバーの顔合わせとなったヤンキース@インディアンス戦は予想外の展開になりました。
シェーン・ビーバー、4球で2失点
レギュラー・シーズンでは投手部門トリプル・クラウンとなったインディアンスのエース、シェーン・ビーバーでしたが、この日は立ち上がりに急襲される展開に。
ヤンキースの1番はDJ・ルメイヒュー。ア・リーグのバッティング・タイトル(打率)を獲りましたね。そのルメイヒューはシェーン・ビーバーの立ち上がり、2−0のボール先行カウントから3球目にストライクを取りに来た4シームをライトにクリーンヒット。
この時点で捕手のロベルト・ペレスも何か感じ取ったようですが、修正する暇もなく、つづく2番のアーロン・ジャッジの初球、またしても4シームを狙われ、これが右中間スタンドに飛び込む2ランHRに。
シェーン・ビーバーは4球で2点を奪われるという非常に厳しい立ち上がりとなりました。
初回の4シーム押し
ロベルト・ペレスとしては、投手の調子の見極めと、腕のスイングをするどくさせる意味でも、4シームで押したのでしょうが、コースも高さも甘かったですね。プランとしては2巡目から天下のナックル・カーブを多めにということだったのかもしれません。
NYYのPSへの執念は尋常ではない
ロベルト・ペレスがそういうプランを抱いていたかどうかは定かではありませんが、とにかく、ヤンキースは甘いボールを逃しませんでした。ヤンキース打線は、もう中盤かのようなゲームの入り方で初回からテンションが高かったです。実に鮮やか過ぎる電光石火の1・2番の攻撃でシェーン・ビーバーから2得点。正直、お見事というしかありませんでした。
2回はカットが有効に
シェーン・ビーバーは2回は落ち着きました。カット・ボールが非常に有効で、まるで生き物のようにバットをするりするりと避ける具合にカウントを取り、ナックル・カーブで仕留めるという得意のパターンに。2回はチェンジアップを使いませんでした。
ビーバー、5回途中で7失点
落ち着いたかのように見えたシェーン・ビーバーでしたが、この日は打ち取った投手ゴロを弾いて内野安打にするなどハードラックな面もあり、やることなすことがことごとく裏目という展開に。
結局、シェーン・ビーバーは5回途中で降板。105球を費やし、被安打9、失点7、自責点7、与四球2、奪三振7、被本塁打2とシーズンワーストの投球をポストシーズン初戦でやってしまいました。
シーズン中は11登板中、10試合が6イニング以上、3失点以内のクオリティー・スタートだっただけに意外でしたね。これがポストシーズンの怖いところでもあります。
ゲリット・コールは調整バッチリ
ヤンキース先発のゲリット・コールはシーズン中、8月14日勝って以来、9月11日まで4登板にわたって勝てない時期がありましたが、シーズンのラスト3登板でいずれも勝利。調子は上向きでした。
9月11日のオリオールズ戦で7回(ダブルヘッダーの1試合目)を2ヒッター、無失点というベストな登板がありましたが、それに匹敵するほどの素晴らしい投球内容でした。7回を被安打6、失点2、与四球0、奪三振が13!球数はシェーン・ビーバーと同じ105球。
スコアは12-3でヤンキースの勝利(BOX SCORE)
10月に野球をやるのが仕事
かつて、ヤンキースの選手で、10月に野球をやるために、スプリング・トレーニングで準備し、レギュラーシーズンを戦っているという趣旨のことを言っていたのを思い出しました。ジーターだったでしょうか。
とにかく、ポストシーズンの執念は異常なくらい高いのがヤンキースですね。
打撃陣もアーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントンの主砲がそろってHRを放ち、この日に照準をあわせてきたのがよくわかりました。怖い集団ですね(褒め言葉)。
ジョシュ・ネイラーが4安打
JOSH NAYLOR TO THE FUCKIN MOON pic.twitter.com/g3RzP8jG0N
— Jared Carrabis (@Jared_Carrabis) September 30, 2020
ゲリット・コールに封じられたインディアンス打線でしたが、一人、7番LFのジョシュ・ネイラーだけは4打数4安打と大当たり。これはGame2にいい影響を与えそうです。
WCは2勝で勝ち抜き
今シリーズは3ゲームシリーズで、2戦先勝でDS(Division Series)に進出が決定します。よって、インディアンスはもう後がなくなりました。
Game2はカルロス・カラスコが登板。右腕のスライダー投手で、ヤンキースが得意としていそうです。とにかく低めに投げてもらいたいですね。
「インディアンス」最後のゲームにならないように
インディアンスという名称が変更になるのは決定事項。ただ、それがいつ変わるのかはまだアナウンスはないのですが、昨今のややきなくさい、政治的にきれいな言葉を使うムーブメントの影響をMLBはもろに受けているので、早急に変わるものと思われます。
よって、下手をすると今季で「インディアンス」は最後かもしれません。念の為、これは決定事項ではありません。最短を想定したお話です。
そうならないように少しでも生き残ってほしいですね。筆者はカリンチャックが三振の山を築くところをみたいです。
Game2、どうなるでしょうか!
お読みいただき、ありがとうございました。
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