2020ウィンターミーティング(8日)
現地2020年12月8日のウィンターミーティング実質2日目で、もう一つ大きなディールが決まりました。
2020年から新オーナーが就任したカンザスシティ・ロイヤルズがインディアンスからFAとなっていたカルロス・サンタナ(Carlos Santana)と2年で合意しました。
We have signed 1B Carlos Santana to a two-year contract.
— Kansas City Royals (@Royals) December 8, 2020
Welcome to the #Royals, @TheRealSlamtana! pic.twitter.com/hRLgRtVGqz
今オフのFAでは、初の複数年のディールとなります。
契約詳細
- 2年/$17.5M (2021-22)
- 支払い:2021:$7M、 2022:$10.5M
- パフォーマンス・ボーナス$1M
こちらのディールはロイヤルズも正式に発表しているのですが、PA(打席数)によるパフォーマンスの詳細などはわかっていません。また、確認スル限り、オプションはついていない模様です。
前契約の2021年オプションと同額
カルロス・サンタナの前の契約は2021年が$17.5Mのクラブオプションがついていましたので、今回のディールは2年でその額に合わせたということになっています。今オフでは単年にしてようやく$10M超えの大型ディールになりました。
カルロス・サンタナとは
カルロス・サンタナは1986年4月8日生まれの34才。2021シーズンに入ってすぐに35才の大台を迎えます。ポジションは1B。ただ登録では捕手も守ります。右投げ両打ち。
今回、ロイヤルズが35才となるカルロス・サンタナと2年で契約したことはベテランFA選手には朗報となったと思われます。
ドミニカ共和国の出身で、もともとは2004年8月にドジャースとアマチュアFAとしてサイン。18才のときです。
2008年のトレードデッドラインでインディアンスに移籍。デビューはインディアンスに移籍してからの2010年、24才の時です。
2017年オフにFA。その年の12月にフィリーズとサイン。3年/$60M(2018-2020)+2021年は$17.5Mのクラブオプションで$0.5Mのバイアウトつき。
2018年開幕前の2回のトレード
2018年12月3日、フィリーズとはまだ契約が残っていたのですが、マリナーズへトレード。トレード概要はご覧の通りでした。
【マリナーズGET】
- カルロス・サンタナ
- J.P.クロフォード(J.P. Crawford )
【フィリーズGET】
- ジーン・セグラ
- フアン・ニカシオ(Juan Nicasio)
- ジェームズ・パゾス(James Pazos )
しかし、その10日後に今度はインディアンスに復帰します。これはエドウィン・エンカーナシオンが絡んだトレードでマリナーズ、インディアンス、レイズとの三者間で行われました。
【マリナーズGet】
- エドウィン・エンカーナシオン DH (from CLE) $25M/1 year ($5M バイアウト込み)+ 2020年クラブオプション $20M
$25M - 2019のドラフト指名権(77番目=Comp. Balace Round 2)from CLE
- $5M CASH from TBR (2回で:5/1までに$2.5M、8/1までに $2.5M)
【インディアンスGet】
- カルロス・サンタナ(from SEA)$35M/2 Years ($0.5Mバイアウト込み)
- $6M CASH from SEA (2019年: 5/1までに$1M、8/1までに$1M、2020 年: 5/1までに$2M、8/1までに$2M)
- ジェイク・バウアーズ 1B/LF(from TBR)左投げ左打ち
【レイズGet】
- ヤンディ・ディアス(from CLE)3B/1B
- コール・サルサー(Cole Sulser) from CLE / Minor RHP
この時期はレイズがなんとかエンカーナシオンをGet出来ないか?と資金不足の中、試行錯誤していた様子が見てとれて面白いです。この時、レイズでさんざん頭を捻って考えていた一人が、現レッドソックスのベースボール・オペレーション社長のハイム・ブルーム氏でした。
よって、2018年から2020年まで再びインディアンスでプレーしていたのでした。しかし、2021年は上記の通り、クラブオプションを拒否されFAとなり、今回、ロイヤルズと縁があって2年契約を結んだということになります。
アウォードとスタッツ
- AL オールスター出場:1度 (2019)
- AL シルバースラッガー賞受賞:1度(2019/1B)
- AL BB(四球)1位:2度 (2014 & 2020)
- 20HR以上のシーズン: 7度 (2011, 2013, 2014 & 2016-2019)
- 30HR以上のシーズン: 2度 (2016 & 2019)
- 100 Runs Scored 以上のシーズン: 1度 (2019)
メジャー11シーズンで1495試合に出場。1325安打を放ち、HRは240、RBIは796、Runs Scoredは799を誇ります。
苦しんだ2020シーズン
そのカルロス・サンタナも2020シーズンは全試合(60試合)に出場しながらも、非常に苦しんだ1年でした。打率.199、OBP .349、SLG .350、HR 8、RBI 30。
オプション拒否もこれを材料にされてしまいました。
ただ、この低打率でOBPが.349もあるのはひとえに選球眼の良さからくる四球の多さにあります。さすがにベテランです。転んでもただでは起きないですね。
ロイヤルズで再度活躍を
サラリーは下がりましたが、ロイヤルズから好評価を得たのは直近の2019シーズンにシルバースラッガー賞を受賞し、MVP得票で16位に入るほど際立った活躍があったからとも言えます。
またもともと打率は3割を超えたことがなく、やや低めですが、.250から.280の間に収まれば、自ずとHR数も増えてきて、2019年ほどの活躍も見込めるはずです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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