事故調査報告書概要
現地2017年11月7日にメキシコ湾で飛行機事故で亡くなったサイ・ヤング賞2度受賞のロイ・ハラデー。
40才の若さで亡くなった訳ですが、事故から約2ヶ月強を経過した現地2018年1月19日、事故原因の究明がなされました。
調査はまだつづくとは言っていますが、今回の検体結果はほぼ事故原因の真実をついているのではないかと思います。
the Pinellas County Medical examiner released Halladay’s autopsy report.
当初から危険な運転
当初からハラデーは非常に危険な運転をしていたことはわかっていました。猛烈な勢いで上昇した後、海面スレスレまで急降下。そして方向転換で回りきれなくなって崖に衝突したことなどです。
機体にではなく、操縦に問題があったということです。
気分がハイになる薬品も
今回の解剖結果でさらにわかったことは2つの薬物が使用されていたことです。1つはモルフィネ、もうひとつはアンビエンという向精神薬(睡眠薬でもあるそうです)。
NTSB(National Transportation Safety Board:国家運輸安全委員会)では、フライト前8時間のいかなるアルコールや薬物の摂取を禁止しています。
実際、これによってアメリカの旅客機のパイロットはかなり行動が縛られた職業になっていますが、”酔っていたのでごめんなさい”では済まされない大事故につながるので、この規定の遵守は非常に厳しいようです。
今回、ハラデーからそのような薬物が検出されたということは、残念ながらこの法令を遵守していなかった可能性が非常に高いことになります。
気分が”ハイ”な状態で操縦が行われていたのではないだろうかと推測されてしまいます。
本当に残念ですが、事実関係からはそうですね。
ただ、華々しい活躍をしたハラデーがどうしてそのようなものに頼らないといけない精神状態だったか?そこは非常に気になります。
追記:報告書にコンファーム
事故から現地2020年4月15日、NTSB はパイネラス郡の医療検査官が事故2ヶ月後に発表した剖検報告(Autopcy Report)にコンファメーションを与えました。
つまりはこの報告書通りであり、原因は機材ではなく本人の操縦にあり、ドラッグによりハイにはって操縦し、ご操作したことが原因ということでファイナルになったということですね。
引退後の戦い
なお、ハラデーは引退後、慢性的な背中の痛み、うつ病、不眠症と戦っていたことが明らかとなっています。また、2013年にリハビリに行き、2015年にオピオイドとベンゾジアゼピンを誤用したことも。
うつ病だったというのがちょっと辛いですね。沈んだ心を持ち上げる手段が飛行機の操縦だったのかもしれません。それに気分がハイになる薬を服用することで沈みがちな気持ちを盛り上げるような、そんなバランスのとり方をしたのかもわかりませんね。
ストイックだったハラデー
ストイック過ぎる練習で有名だったハラデー。
引退を機に何か燃え尽き症候群のような状態になっていなかったか?あるいは、引退後の生きがいは何だったのか?また、お金も名誉も手にしみて初めて味わう何かにつきあたってはいなかったか?
大好きだった投手だけに、どうもそのようなことが気になります。行動が無謀過ぎるので。
今は、ただ「安らかに」と祈るばかりです。
ケビン・ゴーズマンが34に
影響力のあったハラデーですが、2018シーズンにオリオールズのケビン・ゴーズマンはハラデーに敬意を評し、自身の背番号を34に変えます!
お読みいただき、ありがとうございました。
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