40manロスターのデッドライン
現地2020年11月20日、東部時間の夕方6時が40manロスターのデッドラインでした。
各クラブはそれに向け、ロスターを調整。その中でエブリデー・プレーヤーのDFA(Designated For Assignment)も行われ、なかでも衝撃的だったのはレイズのハンター・レンフロー、そしてオリオールズのレナート・ヌニェスのDFAでした。
40manのデッドラインが設けられている理由
どうしてこの時期に40manロスターのデッドラインが設けられているかと言えば、期限までに40manロスターにプロスペクト達を追加しないと2020年12月10日に行われるルール5ドラフトで他のクラブに明け渡すことになるからです。このデッドラインはいわば、2020年のルール5ドラフトからプロスペクトを保護するための期限と言えます。
ルール5ドラフトの資格から除外
ルール5ドラフトで指名されないようにする方法が以下です。
- 今所属しているクラブと18歳以下でサインした選手は在籍年数が5年を経過していれば指名対象となり得るが、その前に40manロスターに加えれば、指名対象から外れる。
- 今所属しているクラブと19歳以上でサインした選手は在籍年数が4年を超えていれば指名出来るが、その前に40manロスターに加えれば、指名対象外から外れる。
40manロスターのデッドラインとはまさに上記2つの在籍制限の調整を行っているということです。
2020年ルール5ドラフトの対象選手
言い換えれば、今季のルール5ドラフトで対象となる選手は、2017年ドラフトの大学生指名、2016年ドラフトの高校生指名、2016-17のアマチュアFAでサインした選手達が対象となります。彼らの中でロスターに入れるかどうかをプランしていたのが、40manロスターのデッドラインでクラブがやっていた作業です。キム・アングさんもやっていたのでしょうね!
40manロスターから外す=DFA
新たにプロスペクトを40manロスターに加えるには現状の40manロスターから空きを作らなければなりません。それがDFAとなります。
今回、驚いたのはエブリデー・プレーヤー(つまりレギュラーですね)のハンター・レンフローとレナート・ヌニェスがDFAとなったことでした。
レイズがハンター・レンフローをDFA
2020年ワールドシリーズにも出場したハンター・レンフロー(Hunter Renfroe)をレイズはDFAとし、40manロスターから外しました。
ハンター・レンフローは28才。2013年パドレス1巡目指名のOF。
現地2019年12月5日にレイズとパドレス間で成立したトミー・ファムとのトレードでレイズに移籍。
2017-19で85HR
2016年にデビューし、デビュー2年目の2017年から2019年の3年間で放ったHRが85本。2017年からそれぞれ26本、26本、33本を放ちました。
2020年は打率で苦しむ
ただ、2020シーズンは打率.156と苦しみました。もともと打率が低く、.250をキープできていなかった選手ですが、上記の通り、長打力が魅力の選手。今季は調整が難しいシーズンでしたから、余計にこのような結果になったかと思います。
ポストシーズンにも出場し、守備でも活躍していただけにもったいない気がします。トレードが成立するか、マイナーへアウトライトとなるか。
オリオールズはレナート・ヌニェスをDFA
そしてオリオールズは内野手で2019シーズンに151試合、2020シーズンに52試合とほぼ毎試合出ていたレナート・ヌニェス(Renato Núñez)をDFAにしてロスターを空けました。
2019-20でHR43、RBI 121
レナート・ヌニェスの2019シーズンから2020シーズンの2年間の成績は、打率.247、OBP .314、SLG .469、OPS .783。OPS+は106。HRは43本で、RBI は121。
ヌニェスはしかもまだ26才。ここまで実績があり、内野のユーティリティーであれば、トレードが成立する可能性も高いですが、オリオールズも勿体ないと思えるような決断を行いました。
レイズ、オリオールズの追加プロスペクト
ハンター・レンフローをDFAとしたレイズですが、同時にCFや1Bを守るブライアン・オグレイディーもDFAに。彼らをロスターから外して、3名のプロスペクトを40manに追加しました。
また、レナート・ヌニェスをDFAとしたオリオールズは6名のプロスペクトをロスターに追加しています。
アストロズはウィットリーを追加
今回のルール5ドラフトの対象となったアストロズの右腕、フォレスト・ウィットリーはロスターに追加され、アストロズにプロテクトされたことも追記しておきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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