レッズがバットを補強
今オフ、シンシナティ・レッズはオークランド・アスレチックス同様、ファイヤー・セール状態ではありますが、現地2022年3月23日、戦力補強に着手。
サンディエゴ・パドレスからFAとなっていたOFのトミー・ファムとディールを成立させました。
契約内容
まだフィジカルチェック待ちでオフィシャルになっていませんが、同意したという契約は以下の通りです。
- 1年/$6M(2022)
- 2023年はミューチュアル・オプション ($1.5Mバイアウト)
レッズとトミー・ファムは2023年のミューチュアル・オプションの詳細はまだ明らかになっていませんが、バイアウトの金額を含めて$7.5M保証という内容です。
ニック・カステヤーノスが抜けた穴の補強
このオフ、レッズは、タッカー・バーンハート(C)をトレード、ローテーションのウェイド・マイリー(LHP)をウェーバーにかけ、カブスにクレームオフ(獲得)されるという事態から始まり、マイケル・ローレンツェン(RHP&OF)、ソニー・グレイ(RHP)、ジェシー・ウィンカー(OF)、エウヘニオ・スアレス(3B)、アミール・ギャレット(LHP)、そしてFAのニック・カステヤーノスを流出させました。
スアレス、ウィンカーの左右の両バットを失ったのも大きいですし、流出は覚悟していたとは言え、やはりニック・カステヤーノスが抜けた穴は大きいです。
投手力のバランスから考えてこれでは勝負にならないと焦ったのか、パドレスからFAのトミー・ファムを獲得するに至りました。
OF兼DH
大物が抜けたレッズの野手陣ですが、それでもOFは結構、揃ってはおります。
- 秋山翔吾
- ニック・センゼル
- アリスティディス・アキーノ
- タイラー・ネイキン
ニック・センゼルはユーティリティーですから、3Bの芽もあるので、タイラー・ネイキンも含めてトミー・ファムも参戦というところです。
また、アリスティディス・アキーノはその打力にフォーカスしてDH専任という線もあります。もちろん、トミー・ファムもDHで出場することも出来ますし、いずれにせよ、トミー・ファムが入ったことで、オプションはかなり拡がったと言えるでしょう。
もっとも、秋山選手の活躍はマストというような状態ではあります。
トミー・ファムとは?
トミー・ファムは、1988年3月8日生まれの34才(現地2022年3月24日時点)。もともとはカージナルスで、高校卒の2006年にドラフト16巡目で指名され、プロ入りしました。
デビューは2014シーズンで26才の時ですから、マイナーで8年を過ごしてきました。
カージナルスでのデビュー後、2018年7月のトレードデッドラインでレイズへ移籍。以降、レイズの中心打者としてプレーしてきました。
その辺のエピソードは下記の記事に記しております。
現地2019年12月にレイズからパドレスにトレード。このトレードはなかなか豪華なトレードでしたね。ファムと一緒に動いたジェイク・クロネンワースはパドレスの2Bに欠かせない選手となりました。
ハンター・レンフローは2021年、レッドソックスでも大活躍しましたね。
直近2年の成績
短縮シーズンとなった2020年、トミー・ファムは開幕から出場するも、計30試合(60試合中)の出場に留まりました。
その前年の2019年(レイズ)には、145試合に出場し、右打者ながら155安打を放ち、打率.273、OBP .369、SLG .450、OPS.818をマーク。HR 21、二塁打33、盗塁25、RBI 81という素晴らしい数字を残していました。
そして、2021シーズンも開幕から出場。155試合と出場試合ではキャリアハイ。しかし、数字が上がりませんでした。打率.229、OBP .340、SLG .383、HR 15、RBI 49、盗塁14。
今オフのFAでようやく決まったのも、年齡の要素とともに、コントラクト・イヤーで大きく跳ねなかったゆえでもありました。
ただ、トミー・ファムは2021年に出場どころか、生きていてよかったというくらいの怪我を負っていました。
2020年10月に刺される
実はトミー・ファムは2020年10月11日に夜のサンディエゴで刺されたというとてもショッキングな事件を経験していました。
当時は何事?という騒動で、情報もあまり出ませんでしたし、深く追わなかったのですが、実は刺されていたという洒落にならない事件に巻き込まれたのでした。それをトミー・ファム自身が語ったのは1年経過後の2021年10月になってからです。
この事件ですが、トミー・ファムがどこで刺されたかというと、サンディエゴのストリップクラブの駐車場。まあ、そういうところで騒ぐこともあるでしょう。遊んでから外に出たところ、酔っぱらい数人に絡まれて口論となり、刺されたということでした。
下記のリンクはその当時の現場の写真で、ファムのTシャツの右腰から左腰にかけて、ベッタリと血がついています(よって、閲覧注意ということでお願いします)。
ひどい怪我で、200針も縫ったとのこと。トミー・ファムは、この事件でクラブの従業員や警備員が自分を守るために十分な手助けをしなかったと訴えたとあります。
本当に下手をしたら、命まで危なかったという事件に巻き込まれたのでした。
2021年の成績が跳ねなかった理由もわかりますね。病み上がりだったわけですから。
このオフはそのようなトラブルの報道はありませんし、しっかり調整してくれていると思います。ただ、調整期間が短いのが気になるところではあります。
なお、レッズは現地2022年3月24日時点で、スプリング・トレーニングのゲームで6試合を戦い、4勝2敗と好調です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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