レイズに追いつかれるもサヨナラ勝利
現地2021年10月11日、ALDS Game4が行われました。Game1に完敗し、このままスイープされるのではないかと思われたレッドソックスでしたが、ただ0-5のスコアとは裏腹にハードラックなどもあり、打線は悪くない兆候を見せていました。
そしてGame2での圧勝でタイに(記事)。1勝1敗となったGame3では、ようやく双方の力が発揮される様相を呈してきました。延長13回の死闘でレッドソックスが勝利。
そしてALCSへ王手をかけたこの日、このまま決めたいレッドソックスは2019年に19勝を上げたエドゥアルド・ロドリゲスがマウンドに上がりました。
オープナー VS E・ロッド
レイズの先発はコリン・マクヒュー。もうオープナーは決まりで、2番手に誰が出てくるかがポイントでした。先発のエドゥアルド・ロドリゲス、コリン・マクヒューともともに落ち着いた立ち上がり。そして、エンジンがかかってきたエドゥアルド・ロドリゲスは3回以降、スイスイと投げ進めて行ったのに対し、レイズが用意した2番手はシェーン・マクラナハンでした。
- 3回裏【BOSTON】
マウンドにはシェーン・マクラナハン。これはレッドソックスが苦戦すると思われたものの、マクラナハンはスピードもコントロールも今ひとつ。
バスケスがCF前シングル。アローヨがRFで倒れた後、シュワーバーが四球で出塁。チャンスでキケに回ったものの、LFフライで2アウト。ここでバッターはデバース。
デバースは初球のど真ん中のファストボールを強振。これがCFの奥深くに刺さる3ランHRでレッドソックスが先制(3-0)。
その後、ボガーツを1塁に置いてベルドゥーゴがタイムリーダブル(4-0)。J.D.マルチネスもつづき、このイニングに5得点(5-0)。
- 4回裏【BOSTON】
レイズは、ここでほぼエース扱いのキットリッジを投入。
レッドソックスの攻撃がここで一休みしてしまいます。これがの後の悪い流れに。
- 5回表【TAMPA BAY】
先頭のルプローが二塁打で出塁。犠牲フライで3塁へ進塁後に、メドウズの1Bゴロの間に、ルプローが還り、レイズはまず1点(1-5)。
- 6回表【TAMPA BAY】
先頭のキアマイアーに二塁打を打たれたところで、E・ロッドは降板。二番手はタナー・ハウク。アロウザリナを打ち取ったものの、つづくワンダー・フランコと果敢に勝負するも、CFにHRを放り込まれる(3-5)。
- 7回裏【BOSTON】
失点直後、レッドソックスはルイス・パティーニョの前に得点を奪えず。7回表にはジョシュ・テイラーの好投で流れを引き寄せたかに見えたものの、7回裏の攻撃ではジョシュ・フレミングを攻めるも後一本が出ず。徐々にレイズの流れに。
- 8回表【TAMPA BAY】
マウンドにはブレイジャー。前日まで調子が良かったのですが、この日は結果が出ず。ズニーノ、キアマイアーの連続ダブルで1失点(4-5)。
さらに警戒しているアロウザリナにもアウトハイのボールをRFに運ばれ、ついに同点に(5-5)。
ここでレッドソックスはギャレット・ウィットロックにスイッチ。ウィットロックはまさに救世主となりました。
- 9回表【TAMPA BAY】
ウィットロックがレイズ打線をあっさりと3人で打ち取り、素晴らしいお膳立てを見せます。
- 9回裏【BOSTON】
マウンドにはファイヤライゼン。レッドソックスはバスケスがLF前シングルで出塁。つづく、アローヨが送りバント。1アウト2塁で代打にトラビス・ショー。ショーが放った当たりは3Bへのボテボテのゴロ。これが内野安打となりチャンス拡大。
ここでキーマンにキケ・ヘルナンデス。3塁にはバスケス。キケは2球目のゾーンのボールLFへ弾き返し、これが犠牲フライとなり、バスケスがホームイン。
*runs through brick wall* pic.twitter.com/2Uz7dhMUlG
— Red Sox (@RedSox) October 12, 2021レッドソックスが2試合連続サヨナラ勝利(6-5)。
見事、ALCSへ駒を進めました。
正解はキットリッジだったという難しさ
ケビン・キャッシュ監督が2番手に選んだのはシェーン・マクラナハン。ただ、Game1と違い、この日はあまりに出来が違い過ぎました。
結果論になりますが、キットリッジが正解となってしまいました。キットリッジは温存しておきたかったのでしょう。複数のリレーとなると、いくらプロでも調子の悪い人が出てきますから、なかなか継投は難しいですね。
グリーンモンスターを連打
というのもレッドソックスの3回の攻撃は凄まじかったです。デバースのHRはとりわけ強烈でした。デバースにど真ん中を投げるくらいマクラナハンは調子が悪かったということですね。
そして、ベルドゥーゴ、J.D. 、レンフローの当たりは、グリーンモンスターを破壊するのではないかというくらいに、ガンガンと当たる凄まじいものでした。
キットリッジで流れを引き寄せ
そしてキットリッジが登板後、レッドソックス打線は沈黙。これが後半のレイズの反撃につながりました。レッドソックス視点から言えば、みな気持ち良かったのか、引張り傾向が強くなり、単調な攻撃になったのが、危機を招いた原因でした。
ウィットロックがパーフェクト救援!
タイ・スコアに持ち込まれた後、マウンドに上がったのはルーキーのギャレット・ウィットロック。ウィットロックがこの緊迫した場面でもっとも冷静だったと思います。
なんとパーフェクト・リリーフです!
まさにウィットロックがサヨナラ勝利を引き寄せたと言っていいでしょう。
キケ・ヘルナンデスの活躍
前日の記事に書かせていただきましたが、このシリーズの攻撃の要となったのは、キケ・ヘルナンデス。
【Game2】 | 【Game3】 | 【Game 4】 |
1. ダブル 2. SSゴロ 3. HR 4. ダブル 5. グランドルール・ダブル 6. シングル | 1. シングル 2. シングル 3. HR 4. 3Bライナー 5. 空振り三振 6. SSゴロ | 1. RFライナー 2. LFフライ 3. 2Bゴロ 4. シングル 5. サヨナラ犠飛 |
この日はヒット一本でしたが、レッドソックスが得点した3回と9回、いずれもキケに打席が巡るターンでの得点でした。
今ALDSでは、20-9、打率.450、OBP .429、SLG .900、OPS 1.320。3ダブル、2HR、6 RBI、4 Runs。ALDSにはMVPはありませんが、もしあれば、キケが受賞していますね。
ニック・ピベッタの活躍
そして礎のような活躍をしたのがニック・ピベッタ。そもそもシーズン最終戦に、クローザーとして登板。レッドソックスのポストシーズンのチケットを手繰り寄せました。
さらに敗れたとは言え、Game1でのロングリリーフ。ピベッタだからこそ、あの失点で堪えられたのでしょう。
そしてGame3での延長のリリーフ。
ピベッタの熱投なしに、レッドソックスのCS進出はあり得ませんでした。
このALDSの結果に一番喜んだのはハイム・ブルーム氏かもしれませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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