あのブレーブス相手に19K
驚きましたね。
現地2020年7月27日から新しいカードに入ったMLBの2020シーズンですが、今季はCOVID-19の感染予防を考慮して可能な限り移動を抑えるという考えから、ブレーブス@レイズというNLとALを代表するスキのないクラブ同士のインターリーグが早くも実現しました。
緊迫感のあるレベルの高いゲーム展開を予想していましたが、まさかのワンサイドゲームに。
19K!圧巻のレイズ投手陣
このゲームはなんと言ってもレイズの投手陣を讃えたいと思います。あのブレーブスを相手に9イニング、27アウト中、三振が19個!
得点差が開いた展開にはなりましたが、なんと言っても手出し不要とばかりに剛球を投げ込み続けたレイズ投手陣がすごかったです。
タイラー・グラスノーが4回で9K
その先陣をきったのがレイズ先発のタイラー・グラスノー。
もともとタイラー・グラスノーはパイレーツの投手。2011年のアマチュア・ドラフトでパイレーツから5巡目指名され、プロ入り。
2019年のタイラー・グラスノー
レイズにやってきたのは、2018年のトレードデッドラインで、オースティン・メドウズとともに移籍してきました。2人とも今やレイズの看板選手ですね。そのトレード相手はクリス・アーチャー。レイズの人選は本当に確かです。そもそもクリス・アーチャーの年俸高騰に備えたトレードでもありました。
グライスノーは2019シーズンに覚醒。3月/4月に6試合、36.0IPに登板し、5勝0敗、ERA 1.75、奪三振38、WHIP 0.944でピッチャー・オブ・ザ・マンスに選ばれました。
しかし、せっかくの好調なシーズンも、2019年5月に前腕部痛となり、大事をとってサイドラインに。復帰したのは2019年9月からでした。
ポストシーズンにも間に合ったグラスノーでしたが、ALDSの最終決戦ではアストロズにグラブのポジションによってファストボールかどうかがわかるという癖を捕まれ、苦い敗戦を喫したこともありました。
常時97−98mph
さて、この日のグラスノーですが、4シームは常時97−98mphを計測。MAXは1回表にオジー・アルビーズを空振り三振に仕留めた100.1mph。まさに剛球そのものでしたね。
グラスノーは2019年9月に復帰した時と同様、この日もショートイニングで降板。4回、72球、被安打1、奪三振9。失点はダンスビー・スワンソンに打たれたソロショットの1点のみ。
レイズの19Kリレー
先にレイズの投手陣について触れていきますが、2番手はディエゴ・カスティーヨ。パワフルな右腕ですね。1イニングをパーフェクト、奪三振2。
3番手ビークスが3イニングを7K
3番手に上がったのは左腕のジャレン・ビークス。元レッドソックスの27才。打者に出どころを見せない独特のテークバックでブレーブス打線を翻弄。6回表の代わりばなに、マット・アダムスのHRなどで4点を奪われましたが、85−87mphほどのチェンジアップが実によく決まっていました。同じような速度帯でカットもありましたので、ブレーブス打線は的を絞りづらかったでしょう。
4シームのMaxは93mphほどですが、工夫されたスタイルがなかなかよかったです。3イニング、被安打4、失点4、自責点3、奪三振7、被本塁打1。
最後はホセ・アルバラードがデービッド・オルティズのような外観となって登場。1イニングをパーフェクト、奪三振1でゲームを締めました。
レイズ投手陣は計19Kです。
フォルティーとトゥーキー・トゥーサンが大荒れ
このゲームは14-5でレイズが勝利したのですが、大量失点を浴びたのは先発のマイク・フォルティネビッツと2番手のトゥーキー・トゥーサン。
フォルティネビッツは3回にマイク・ズニーノにHRを許したものの、序盤はゲームメイクしていたのですが、2巡目に大いに捕まってしまいました。
4回裏、四球で出したランナー2人を貯めてハンター・レンフローに3ランHR。さらにジョーイ・ウェンドルにもソロショットを許し、1-4に。さらに四球を出したところでトゥーキー・トゥーサンに交代。
しかし、トゥーキー・トゥーサンも流れを止めることが出来ず、死球と長短打、ワイルド・ピッチなどでさらに4失点。このイニングは8失点を許し、ゲームが決まってしまいました。
- フォルティネビッツ:3.1イニング、被安打4、失点6、BB4、被本塁打 3
- トゥーキー・トゥーサン:2.2イニング、被安打5、失点6、BB1、被本塁打1
フォルティネビッツが試合後にDFAに
試合終了後、ブレーブスはなんと先発のマイク・フォルティネビッツをDFAにしました。
これにより、トレードか、7日間のウェーバー公示で獲得意思のあるクラブから声がかかれば移籍、まとまならなければマイナーへアサインされるかあるいはリリースされるかということに。
フォルティネビッツは28才で、MLSは4.134(2020年1月時点)。マイナーアサインの拒否権はありませんが、仮にトレードの話がまとまらなければ、このご時世ですからマイナーへ留まるのではないか?と思います。
ただし、今季はマイナーリーグはキャンセル。手続き上、トリプルAなどに在籍という形になります。
明らかにロスト・ベロシティー
2019シーズンはアベレージで95mphをヒットしていたフォルティネビッツですが、この日のアベレージは89.3mph。明らかに球速が落ちていました。
実はサマーキャンプでもほぼ同じ程度の球速だったフォルティネビッツ。
調整に失敗したのかどうか、原因は定かではないのですが、どこか体に力が入っていないように見えました。
フォルティネビッツがどうなるのか、注視していきたいと思います。
追記:クリアー・ウェーバー
現地2020年7月30日、フォルティ−はウェーバーをクリアー。つまり、他のクラブから声がかからなかったということに。これにより、フォルティーはマイナーへアウトライトということになりました。
フォルティーの2020年のフルサラリーは$6.425M。60試合分のプロレーティッドで換算すると(x 37%)、約 $2.38M。フォルティーをクレームした際はこの金額を払わなければならず、未だ8月のマイナー・リーガーへのサラリーの支払いを渋っているクラブもいる中、やはりこれはなかなか厳しい状況となりましたね。
なお、今季はマイナー・リーグがキャンセルとなっていますが、フォルティーはトレーニング・ファシリティーで調整を行います。COVID-19の感染拡大が広がっているメジャー・リーグですので、主力がパンデミックにでもなれば下から補充するしかありません。その時、フォルティーがヘルシーなら再び今季のマウンドに上がるチャンスもあります。
ハメルズもアウト
コール・ハメルズが故障で出遅れている中、ブレーブスは誰をフォルティネビッツの穴に埋めるのか、ここにも注目しておきたいと思います。
ジョーリス・チャシーンもいますが、果たして彼を先発に回すかどうか。
お読みいただき、ありがとうございました。
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