OFの補強へ
現地2022年7月30日、トレードデッドライン(8月2日)まで残り4日。怪我人が相次いでいるレイズが動きました。
DバックスのベテランOF、デービッド・ペラルタを獲得。OFの補強に着手しました。
とりわけ、オールスター以降は現地2022年7月30日のガーディアンズ戦も含め9試合で3勝6敗と苦戦を強いられているレイズ。しかし、まだ54勝47敗で貯金が7もあり、ワイルドカードの3スポットの3番めに入っており、まだまだプレーオフを諦めるには早すぎるポジショニング。
OFの補強に動いたのは、このプレーも大きな要因かもしれません。。。
BOOM BOOM!! pic.twitter.com/kaZl9sDWlH
— Baltimore Orioles (@Orioles) July 28, 2022
トレード概要
このトレードは1:1です。
レイズGet
- デービッド・ペラルタ(David Peralta/34) OF(LF) / 左投げ左打ち/SS(2018)/GG(2019)
【YOUTUBE】5-for-6 with 7 RBIs!!! D-backs’ David Peralta ABSOLUTELY MASHES!!
DバックスGet
- クリスチャン・セルダ(Christian Cerda/19) C/右投げ右打ち/ 2019アマチュアFA
キアマイアー、マーゴットが長期離脱
今回のトレードの背景ですが、レイズのOFは今非常に危うい状態。レイズの顔とも言うべき、ケビン・キアマイアーが左腰を傷め、10 Day ILから60 Day ILへトランスファー。さらに、マニュエル・マーゴットも5月に右ハムストリンスを傷め、その影響か6月20日には右膝を傷め、現在は60 Day IL入りです。
OFでヘルシーなのは、ランディー・アロウザリナとバックアップ的存在であったブレット・フィリップスのみという状態。
現時点では、LFに27才のルーク・ラリー(LHB)が入り、RFには24才のジョシュ・ロウ(LHB)が、CFにはブレット・フィリップスを入れて凌いでいる状態。アロウザリナはDHポジションかLF。
上記の埋め込みはジョシュ・ロウの守備。青空とボールが重なって完全に見失ったようです。
そのような状態ゆえにデービッド・ペラルタの力を借りようとトレードが成立しました。
デービッド・ペラルタの大逆転キャリア
デービッド・ペラルタですが、1987年8月14日生まれの34才。2022年の誕生日で35才になります。ベネズエラ出身。
Dバックス一筋の外野手ですが、ここまで来るのにかなり苦労しています。
ピッチャーでプロ契約
ペラルタはもともとはカージナルスで、2004年9月にアマチュアFAでアンドラフトでサイン。実はこの時はピッチャーでの契約でした。プロデビューは2006年で18才の時。しかし、2007年には52.2IPでERAは5.81。2008年は登板記録がなく、2009年5月にカージナルスからリリースされてしまいます。
独立リーグを経てメジャーへ
その後、2010年はどうやら投手から野手へのスイッチに時間を費やしていたようで、プロとして数字が上がってくるのが2011年のこと。このシーズンは独立リーグで85試合に出場。打率.392、OBP .429、SLG .661、HR17、二塁打30本と際立った成績をマーク。シーズンオフにはウィンターリーグにも参加し、経験を積むことに懸命でした。
2012年も独立リーグでプレー。98試合で、打率.332、OBP .392、SLG .462、HR3、二塁打30をマーク。やはり際立った成績を残したのでした。そしてオフにはウィンターリーグに参加。
2013年も独立リーグで開幕を迎え、ついに2013年7月3日にDバックスとマイナー・ディールを成立させるまでに至りました。
2018年にSS賞、2019年にGG賞
このような経緯がありましたので、デビューは遅く、2014年で26才のシーズンでした。
2014年のルーキーシーズンにおいても、329-94で打率.286をマーク。本格的に稼働し始めたのは2015年からで、149試合で、462-144、打率.312、OBP .371、SLG .522、HR 17、二塁打26、三塁打10と素晴らしい結果を残したのでした。
そしてついに2018年にはシルバー・スラッガー賞を受賞。このシーズンの安打数は164でキャリア・ハイです。しかも打率.293、OBP .352、SLG 516、HR 30、二塁打25、三塁打5、RBI 87。文句なしですね。
さらに、2019年にはゴールドグラブ賞を受賞。
2021シーズンは150試合に出場し、打率.259、OBP .325、SLG .402、HR8、二塁打30、三塁打8、RBI 63をマーク。
2022シーズンはここまで87試合に出場。打率.248、OBP .316、SLG .460、HR 12、二塁打19、三塁打、RBI 41。
LHPに弱点も守備は安定
安打、特に長打では二塁打の多いデービッド・ペラルタ。穴がなさそうですが、左投手の成績がかなり落ちます。
- vs RHP: キャリア通算 Av .296 / 2022 Av .268
- vs LHP: キャリア通算 Av .239 / 2022 Av .114
とりわけ、2022年は左投手の打率が.114。よって、穴はあります。
しかし、レイズはまず守備の安定、そして右投手への対応力でそこは相殺するかのようにディールに踏み切ったというところです。
レイズはアロウザリナをLF、ペラルタをRFに起用すると見込まれます。現時点でILのハロルド・ラミレスもDHですぐに復帰してくるでしょう。
ペラルタの契約
デービッド・ペラルタの現契約は3年/$22M(2020-22)。ボーナスはついていますが、オプションはついておりません。今季で契約は終了。よって、このトレードは実質的にレンタル移籍のような形かと思います。
今季の残り分をどうするかは情報がないので、このままレイズが引き継ぎそうです。その意味ではレンタルとは言えないかもしれませんね。2022年のサラリーは$7.5Mでしたから、大きな負担にもならなさそうです。
DバックスのGetしたプロスペクト
Dバックスはその見返りに、19才のキャッチング・プロスペクトを獲得。クリスチャン・セルダは、NYのブロンクス生まれですが、幼少期にドミニカ共和国へ移ったようで、2019年のアマチュアFAでプロ入りした選手です。
2020年はマイナー・キャンセル。2021年からプロとして数字が入ってきており、ルーキーリーグで42試合に出場。133AB でBBが25なので、選球眼は良さそうです。
2022年もルーキー・リーグでプレー中。20試合で、打率.315、OBP .464、SLG .519、HR2、RBI 12。レイズがサインしたキャッチャーなので、今後が楽しみな選手でもあります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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