プホルズ、A・ロッドを抜き単独4位へ
現地2022年9月11日、この日付はアメリカにとって忘れられない日ということで、各スタジアムでは911をトリビュートしたイベントが厳かに行われました。中でもテキサス州のグローブ・ライフ・フィールドではジョージ・W・ブッシュ元大統領がファースト・ピッチのイベントに参加しました。
あの大惨事が起こったのは2001年のこと。フィールドにはその年に生まれた選手も立っているという状況になりました。リアルタイムで見ていない選手が増えてはいるものの、この日はやはり気持ちが乗るのか、非常にいいゲームが多かったですね。
そのうちの1つがこのカージナルス@パイレーツ戦です。
これは劇的なゲームとなりました。プホルズが素晴らしい記録を打ち立てたゲームではあったのですが、序盤の主役はパイレーツ先発のミッチ・ケラー(Mitch Keller)でした。
ミッチ・ケラーがカージナルス打線を封印
パイレーツ先発のミッチ・ケラーは前回登板の現地2022年9月6日に、メッツ打線を相手に6回スコアレスの好投で5勝目を上げております。その前はブルワーズに対して6イニングで2失点と、ここのところボールにキレもあり、好投が続いています。
この日のマウンドもその余韻を持ったまま上がり、4イニングを投げてヒット1本という素晴らしい立ち上がりを見せました。5回には四球を2つ出し、スコアリング・ポジションにランナーを進められるも、モリーナをダブルプレーに斬って取り、無失点。
ミッチ・ケラーは7回を投げきり、91球。被安打2、スコアレス、BB3、SO6という素晴らしい投球でマウンドを降りました。
プホルズもタイミングを外され、3打席で2フライアウト、1三振でした。
オニール・クルーズの足でPITが先制
先制点はパイレーツで、3回裏、カージナルス先発のホセ・キンタナに対してグレッグ・アレンとジェイソン・ディレーが2連打を浴びせチャンスをメイク。グレッグ・アレンは3塁にまで進塁。
ここでDHで出場したオニール・クルーズが、SSゴロ。6-4-3のダブルプレーを試みましたが、オニール・クルーズの足が一歩速く、この間にグレッグ・アレンが生還し、パイレーツが1-0とリード。
なかなか追加点が取れなかったパイレーツでしたが、7回裏に先頭のジャック・スウィンスキーが右中間へソロHRを放ち、2-0に。好投していたミッチ・ケラーに2点目をプレゼントしました。
パイレーツは7回裏にもジャック・スウィンスキーが右中間へソロHRを放ち、2-0。好投が続いていたミッチ・ケラーをようやく援護できました。
負け試合をふっ飛ばしたプホルズの一撃
8回表、パイレーツのマウンドは、デュアン・アンダーウッド・ジュニア。やや怖い面もあったのですが、アンダーウッド・Jr.はルーキーのアレク・バールソンにメジャー初ヒットを許したのみでスコアレスで切り抜けております。
パイレーツのリードは僅差だったものの、カージナルスはかなり敗色が濃厚な状況に。
パイレーツは8回裏にランナーを二人出したものの、あと1本が出ず、2-0のまま最終回のカージナルスの攻撃に移ります。
チェイス・デヨング、ケラーの勝ちを消す
ミッチ・ケラーになんとか勝ち星をと考えれば考えるほど、逆に「圧」がかかってしまうのがパイレーツの投手陣。ゲーム・クローズを任されたチェイス・デヨングにはそのプレッシャーがのしかかったかもれません。
デヨングはイニング先頭のエドマンにまず二塁打、つづくコーリー・ディッカーソンにもBack to Backで二塁打を浴び、まず1失点。
ランナーを1人置いて回ってきたのがアルバート・プホルズ。
デヨングはもう戦意にかけてしまい、プホルズに2球連続でアウトコースの枠外へボール。その3球目。今度はアウトコースの枠内へ投げてしまい、打者からすると1、2球より甘い球が高めに来たので、普通に反応したというボールでした。
プホルズの打球は押し込みが効いたのか、グングン伸びて行き、CFのフェンスを超える逆転2ランHRに。カージナルスが最終回に3-2と逆転に成功したのでした。
この一発は本当に価値がありましたね。
【YOUTUBE】4th all-time in homers!! Albert Pujols passes Alex Rodriguez with 697!!
さらに、この後、タイラー・オニールにも一発が出て、カージナルスが4-2とリードを拡げます。
9回裏、カージナルスのマウンドにはライアン・ヘルスリーが上がり、グレッグ・アレンにHRを打たれ、1点差に詰め寄られますが、ベン・ギャメルをCFフライに打ち取り、ゲームセット。
カージナルスが土壇場でプホルズの逆転HRなどで4-3のスコアで勝利したのでした。
プホルズ、Aロッド超え
これでプホルズの通算HRは697。
【MLBキャリアHRリーダー】
- バリー・ボンズ(22シーズン):762
- ヘンリー・アーロン(=ハンク・アーロンのこと/ 23シーズン):755
- ベーブ・ルース(22シーズン):714
- アルバート・プホルズ(22シーズン):697
- アレックス・ロドリゲス(22シーズン):696
(現地2022年9月12日時点)
A・ロッドの696HRを抜き、単独3位に躍り出ました。700号まであと3本!
カージナルスはこのゲームで141試合。残りゲームは21試合。迷いなどなさそうなので、700号への期待は高まりますね。
日程は12日が移動日でゲームがありません。13日からブルワーズとの2連戦となっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント