PS出場資格
現地2018年9月4日に、トリプルAポーケット・レッドソックスから40manロスターに加入したブランドン・フィリップス(Brandon Phillips)。
ブランドン・フィリップスと言えば、華麗な守備で有名ですね。筆者も大好きな選手です。37 才のベテランで数々のファイン・プレーがありますが、中でも華麗なバック・フリップはいつ見てもかっこいいです。
ただ、気になったのは40manロスターに加わったのが9月に入ってからという点でした。
というのも、8月トレードはポストシーズンに出場できる資格を得る期限だからです。ここで改めてMLBのポストシーズン出場資格を調べてみますとこうなっておりました。
ポストシーズンに出場出来る資格は?
Postseason Eligibility
Players must be on the 40-man roster, the 60-day disabled list or the bereavement/family medical emergency list as of midnight ET on Aug. 31 to be eligible for their respective clubs’ postseason rosters. Consequently, players that are acquired via September trades or signed as free agents in September are ineligible for postseason play.
Clubs can petition※ the Commissioner’s Office to add any player that was not on the 40-man roster as of Aug. 31 — provided the player was in the organization on Aug. 31 and is replacing a player who has spent at least 60 days on the 60-day disabled list. The Royals were able to use this tactic to add Brandon Finnegan to their roster during the 2014 postseason, despite the fact that Finnegan was not on the 40-man roster as of Aug. 31.
Additionally, all players who have served part of a suspension for performance-enhancing drugs in a given season are ineligible for postseason play that year.
※petition =請願する
上の英文をまとめるとこのような感じです。
- ポストシーズンに出場するには東部時間で8月31日の時点で40manロスターに入っている必要がある。
- その40manロスターには、the 60-day DL 、the bereavement(ブリーブメント:忌引休み)/family medical emergency list(家族の急用)などで抜けている選手も含まれる。
↑原則、40人にしないといけないルールなのですが、割り切った解説をしますと、上記のような事情でゲームに出られない選手がいる場合は40人の中に数えなくてもいい運用にしています。
8月トレードで獲得した選手を起用する目的で枠を広げるため、60-day DLに入る選手もいます。その場合、本当に怪我をした選手に当てはめているケースが多いです。
- 9月以降にトレードなどで獲得した選手は結果的にポストシーズンのロスターには入れない。
ただし、
- 8月31日の時点でthe 60-day DL 入りした日から60日以上経過している選手がいる場合は、その選手に代わって、8月31日時点で40manロスターに入っていない選手であってもコミッショナー事務局に登録を請願すればポストシーズンに出場できる。
- 2014年にロイヤルズはこの制度を利用してブランドン・フィネガンをポストシーズンで登板させた例がある。
- なお、PEDS(performance-enhancing drugs)など禁止薬物使用でシーズン中に出場停止を受けた選手はポストシーズンには出場できない。
ブランドン・フィリップスの例ですが、確かに8/31までに40-manロスターには入っていないため、このままではポストシーズンに出場できません。
YES!ブランドン・フィリップスはPSに出場可
しかし、以下の理由により、コミッショナーに請願すれば、ポストシーズン出場が認められます。
- そもそもレッドソックスとの契約は6/27であったこと。=まず8/31までにチームには所属しております。マイナー契約ではありましたが。
- 60-day DL入りの選手に代わって40manロスターに入ることができる。
特に2について見てみますと、8/31時点でのレッドソックスの40manロスターは、39名のヘルシーなプレーヤーがいて、4名の60-dayDLの選手がいました。ヘルシーと言っても10-day DLだったクリス・セールなんかも60-day DLではないということでヘルシーの方にカウントしています。
60-day DLはダスティン・ペドロイアとカーソン・スミス、オースティン・マダックス、マルコ・ヘルナンデスだったと思います。とりあえず、すでに1枠は空いていたわけですからここにフィリップスが入ることが出来たということになります。今回は誰かが落ちたというわけではありませんでした。
なお、あと20試合ほど残っている中で、60day-DLのリストが変わると思いますので、トップ・プロスペクトが40manに入るかもしれません。
補足ですが、2014年まではActive Roster(25人)に入っていないとポストシーズンのゲームに出られませんでしたが、2015年から現制度に変更となっています。
BOSデビュー戦で活躍
ブランドン・フィリップスは早速、9月5日のブレーブス戦で5番2Bでレッドソックス・デビュー。この日は3打数1安打、2打点、2四球、1HRを放つ活躍を見せております。
ゲーム後半にはイアン・キンスラーが代打で出場したため3Bへシフト。ベテランが与えられた役割をしっかりとこなしております。
ポストシーズンでもその活躍を見たいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント