フィリーズ、同日に2つのトレード
現地2020年8月21日、フィリーズはレッドソックスとの間でベテラン・リリーバー2名を獲得。ニック・ピベッタとプロスペクトのコナー・シーボルトをトレードに出しました。
そのトレードから遡ること数時間前、フィリーズはもう一つトレードを成立させています。
ヤンキースからデービッド・ヘイルを獲得
フィリーズのマット・クレンタックGMはヤンキースから右腕のデービッド・ヘイル(David Hale )を獲得。フィリーズからは25才のプロスペクト右腕、アディソン・ラス(Addison Russ)をトレードに出しました。
フィリーズ、ブルペン再建が急務
2019年オフ、フィリーズはブルペン補強には消極的でした。ブレーブスからアンソニー・スウォーザック、ロイヤルズ・マイナーからドリュー・ストーレン、あわよくばスターターもということでパイレーツからフランシスコ・リリアーノ、そしてブルージェイズのマイナーからバド・ノリス・・・と一応、揃えたことは揃えたのですが、いずれもマイナー契約でした。
再契約としてはトミー・ハンターとはメジャー条件で契約。ブレイク・パーカーとはマイナー契約でした。
つまり、外部から目立った補強は行っておりませんでした。
投手の補強の目玉はあくまでメッツから獲得したローテーション右腕、ザック・ウィーラーのみ。
そして補強したリリーバー陣で現地2020年8月22日時点でタクシースクワッドとしても残っているのは、再契約したトミー・ハンターとブレイク・パーカーのみ。
セランソニーはトミージョン手術
ブルペンにプレッシャーがかかる要素は補強が足りなかったということだけではありません。2018年に53試合に登板し、16セーブを上げた100mph右腕のセランソニー・ドミンゲス(Seranthony Domínguez)はシーズン開幕前の現地2020年6月8日にトミージョン手術に。
2019シーズンは27試合登板でERA 4.01と急落した原因はどうやら肘の不調にあったことがこれでわかりましたね。
セランソニーの離脱は正直、フロント・オフィスにとっては痛かったでしょうね。
PHI:リリーバーのERAはワースト1
現地2020年8月21日のゲームが終了した時点でのフィリーズのリリーバー陣のERAはMLBワーストの7.97。ちなみにベストはドジャース・リリーバー陣の1.81。
さすがにこれではいくら先発が頑張ろうと、あるいは打撃陣がリードを奪おうとシーソーゲームに持ち込めません。
そこでマット・クレンタックGMはトレードデッドライン前に早めにリリーバーの補強に着手。そもそも補強していなかっただろ!という厳しい声も浴びております。
【PHI Get】デービッド・ヘイルとは
さて、ここでこのトレードで動く選手のプロフィールを簡単に記載しておきます。
フィリーズが獲得したデービッド・ヘイルはもともと2009年、ブレーブスが3巡目指名した選手です。1987年9月27日生まれの32才のベテラン。
2013年9月にメジャー・デビュー。ブレーブス在籍時です。2014年には45試合に登板。
2015年1月にロッキーズにトレード。ロッキーズでは先発をメインにこなし、5勝5敗という成績を上げましたが、2016年4月にロッキーズからウェーバーにかけられ、オリオールズが獲得するもその年の11月にFAに。
その後はテクニカルなトレードが続き、2018年はツインズとヤンキースに所属。2019年と2020年はFAとしてヤンキースとサインしていました。
メジャー通算7年で95試合、うち20スタートで13勝10敗、ERAは4.23。
チャップマン復帰でDFAに
2020シーズンは5試合、6イニングでERA 3.00という成績を上げていましたが、アロルディス・チャップマンがCOVID-19 ILから復帰することで、ロスターを空けるためにヤンキースからDFAに。
そこでフィリーズとのトレードが成立したのでした。
フィリーズはデービッド・ヘイルをリリーバーとして起用する見込みです。
【NYY Get】アディソン・ラス
ヤンキースが獲得したアディソン・ラスは、1994年10月29日生まれの25才。右腕です。2017年アマチュアドラフト17巡目指名でフィリーズに入りました。
アマチュア時代はスターターでしたが、マイナーでの3シーズンはいずれもリリーバー。ヤンキースでもリリーバー起用になる見込みです。
フィリーズ、3枚は確保
この日の2つのトレードでフィリーズはなんとかリリーバーを3人確保はいたしました。
新天地フィリーズで彼らが輝かないとかなり厳しい状況に陥ります。なんとか良い結果が出ることを祈るばかりです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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