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【MLBトレードDL2022】パドレス、またも躍動!大注目のフアン・ソトをJ・ベルとともに獲得!

トレードゆえ、パドレスは代償も大きい

 現地2022年8月2日、ついにナショナルズのフアン・ソトの移籍先が決まりました。ジョシュ・ベルとともにパドレスへ行くことになりました。

 このディールはまさにブロックバスター。そして、ナショナルズはソトを出した代償は大きいけれども、ピカピカのプロスペクトをしっかりと獲得。そして即戦力も手に入れました。

ディール詳細

 まずはディールの詳細を見てみます。なお、現地2022年8月2日時点での年齢です。また、まだメジャー・デビューしていない選手の発音は表記ゆれが発生することが予想されます。実況などの発音をもとに記載しております。

パドレスGet

  1. フアン・ソト(Juan Soto/23)OF/左投げ左打ち
  2. ジョシュ・ベル(Josh Bell/ 29) 1B/右投げ両打

ナショナルズGet

  1. C.J.エイブラムス(C.J. Abrams/21)SS/右投げ左打ち/ 2019年全体6位
  2. マッケンジー・ゴア(MacKenzie Gore/23) LHP/ 2017年全体3位
  3. ロバート・ハッセル3世(Robert Hassell III /20) OF/左投げ左打ち/ 2020年全体8位
  4. ジェームス・ウッド(James Wood/ 19 )OF/ 右投げ左打ち/2021年2巡目
  5. ハーリン・スザーナ(Jarlin Susana/ 18) RHP
  6. ルーク・ボイト(Luke Voit/ 31)1Bor DH/右投げ右打ち

エリック・ホズマーからルーク・ボイトへ変更

 パドレスが用意したパッケージの中に1Bのエリック・ホズマーも入っておりました。しかし、ホズマーはノートレード条項の関係で成立せず、レッドソックスへの移籍が決まっています。ナショナルズがノー・トレードのリストに入っていたようです。

パドレス、今季悲願のWS制覇へ意欲

 1969年創設のパドレスは今までに2度、ワールドシリーズに出場。1984年と1998年の2回です。1984年時は元ジャイアンツ監督のブルース・ボーチーが現役で、トニー・グウィンが24才で、シーズン213安打を放った年。この時は、タイガースに1勝4敗で敗れ、WS制覇ならず。

 1998年時はトニー・グウィンがもう38才のシーズンで、トレバー・ホフマンがいた頃。監督はブルース・ボーチーで、この時はヤンキースにスイープされ、やはり悲願達成ならず。

 そして2022年。現地2022年8月2日終了時点でパドレスは60勝46敗でナ・リーグ中地区2位。首位ドジャースは70勝33敗でナ・リーグのダントツでトップ。

 今季、パドレスはタティス・Jr抜きでの成績。ドジャースはエースのウォーカー・ビューラーが怪我で離脱。ここぞとばかりに攻勢をしかけましたが、なかなかドジャースの壁は厚く、上記のような成績。

 こうなるとワイルドカードでのポストシーズン進出を念頭に置いたのでしょう。

 このまま行けばドジャースが一抜けでNLDSへ進出。ブレーブスとメッツの成績次第ではありますが、パドレスはワイルドカードシリーズを戦った後、NLDSでドジャースと対戦。この壁をなんとしてでもぶち抜きたいという思いからか、A.J.プレラーGMは総力を上げたトレードを実施しました。

 それが上記のメンバーになります。

マイク・リッゾ、かなり頑張る

 ソトのトレード・デッドラインでのディールが現実味が帯びる中、ドジャース、ジャイアンツ、ヤンキースなど、そのバットに期待するクラブは多く、争奪戦となりました。

 決まったのはパドレス。上記のメンバーを見ればもうパドレス一択だったのでしょう。

 FA時にこれまでの最高額を叩き出しそうなフアン・ソトを出すのですから、リッゾとしては引けない部分があったのでしょう。そこで相当粘ったと思います。

 その結果が、1巡目3人、2巡目1人、ピッチング・プロスペクト1名、即戦力1名という布陣を引っ張り出しました。ジョシュ・ベルのカードもうまく使ったことはこの結果からは見えてくるところです。

プレラーの評価はこの後

 正直、筆者はこのディールはナショナルズがよく引き出したと思います。C.J.エイブラムスに加えて、秘蔵っ子のように大事にしていたマッケンジー・ゴアまでゲットしたのですから。

 その意味で、GMの評価は今シーズンの結果次第ということに。むしろ、パドレスは今年がだめなら、致し方ないと肚をくくるくらいの背水の陣の覚悟でプロスペクト達を出したとも言えるでしょう。

ソトをめぐる動き

 5月末の時点でマイク・リッゾはソトは出さないと言っていましたが、やはり状況が変わると前言は変わりますね。

 ソトのFAは2024シーズン終了後。おそらくパドレスは残り2年強を支配下に置き、FAとなった時は手放すのではないか?などと筆者は思っています。これはジョシュ・ヘイダーに関してもそう思っています。 

 とにかく、今季!パドレスのこのトレード・デッドラインでの執念はそこにのみ集中しているという動きでありました。

【YOUTUBE】Juan Soto 2022 Highlights!! (Traded to Padres reportedly)

ベル、今季再び好調

 ジョシュ・ベルが大ブレークしたのは2019シーズンのことです。

 2020年は特殊なシーズンで調子を崩した選手が多く、ジョシュ・ベルもそうでした。打率.226でHRは8。

 2021年は爆発とまでは行きませんでしたが、打率は.261まで戻し、HRは27本。

 そして、今季はここまで打率.301、OBP .384、SLG .493、HR 14、RBI 57と再び脚光を浴びておりました。

 ベルはパドレスでそのまま1BあるいはDHのポジションに就くと見られています。

マッケンジー・ゴアを獲得したナッツ

 ナショナルズが獲得したプロスペクト達ですが、C.J.エイブラムスはもう有名ですね。

 なんと言っても、マッケンジー・ゴアを獲得したのは大きいです。

 マッケンジー・ゴアは、今季にメジャー・デビュー。ここまで16試合で、13先発し、70.0イニングで4勝4敗、ERAは4.50。奪三振は72、BBは37。やや四球が多いのですが、素材の良さは折り紙付き。

最悪シナリオで、トミー・ジョン手術の可能性も

 ただ、マッケンジー・ゴアは6月25日のタイガース戦で肘を痛めて降板。この日以来、マウンドに立っておらず、まだ復帰見込みは立っていません。ただ、朗報としてはMRIの結果、UCLに損傷は見当たりませんでした。

 スローイング・プログラムにも入っており、復帰に向けて動いておりました。

 ただ、前腕部痛が再発すると、最悪、トミー・ジョン手術の可能性もあります。パドレスはそれをリスクとしたがゆえにトレードに踏み切ったと思います。ナショナルズもそれを覚悟しているとは思います。とにかく、完治してからマウンドに立ってもらいたいですね。

 最後にフアン・ソトの成績を改めて。オールスター2度、シルバースラッガー賞2度、2020年のバッティング・タイトル(.351)、2021年BB1位(145)、2022年もBB1位を独走中(91)。 

 パドレスの戦いぶりに注目と同時に、ナショナルズの新戦力の活躍にも注目したいところです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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