気になる豪腕ラメットの怪我の状態
今日は移籍の噂について記してみたいと思います。
ナ・リーグ西地区でドジャースと凌ぎを削るサンディエゴ・パドレス。2020年は37勝23敗で地区2位に入り、ワイルドカード・シリーズでは2位の1番手として同じく中地区2位に入ったカージナルスと対戦。初戦を4-7で落としたものの、2戦目は打線が爆発。11-9で1勝1敗とし、さらにGame3では4-0のシャットアウト勝利を収め、NLDSへ進出しました。
地区ライバルのドジャースとの対戦となったNLDSでは最後は力尽きるような形で3連敗。惜しくもリーグのペナントを逃しました。
ポストシーズンをスルーしたラメット
VTRを見るだけでそのボールの勢いたるや、驚嘆に値するものがあるディネルソン・ラメット。2020年のレギュラーシーズンは素晴らしく、数字こそついてこなかったものの、12試合に先発し、69.0イニングを投げ、3勝1敗、ERAは2.09。
BB9が2.6、SO9は12.1を記録しました。NLサイヤング賞投票で4位にも入る好評価ぶりでもありました。
しかし、シーズン後半の9月25日のジャイアンツ戦で被安打1、失点2ながら、4回途中でマウンドから降板。傷めたのは右腕二頭筋でした。
ポストシーズンの登板に向け、努力していたラメットとパドレスですが、結局、ワイルドカード・シリーズのロスターから外れることを余儀なくされ、NLDSの出場も見送られることとなりました。
PRP療法で治療中
実はディネルソン・ラメットは2018年4月にUCL(右肘の尺骨側副靭帯)を著しく損傷し、すでにトミージョン手術を経験しています。これにより2018年は全休。復帰したのは2019年7月4日でした。
2020シーズンはショートシーズンとなったものの術後初のフルシーズンという位置づけで、素晴らしい結果も出していたのですが、右腕に黄信号が灯ってしまったという状態です。
2020年10月の段階で、メスを入れるのは避けられそうだということになり、田中将大投手、大谷投手も行ったPRP治療で対応中です。大谷投手の場合、PRP治療復帰後、UCLの別の場所の損傷が判明。結果、トミージョン手術を行いました。
ラメットはクエスチョンマーク
よって、ディネルソン・ラメットはPRP療法が機能すればマウンドに上がれるものの、万が一うまく行かなければ深刻な状態になる可能性もあり、パドレスとしては判断が難しいところ。まさにラメットの状態がローテーションの補強のウェイトの軽重を決めるという具合になっています。
マイク・クレビンジャーはトミージョン手術
そしてエース級のマイク・クレビンジャーはNLDSで痛々しい姿でマウンドに上がりましたが、結果トミージョン手術となり2021年は全休です。
パドレスのスターター
マイク・クレビンジャーが欠くパドレスのローテーションですが、ディネルソン・ラメットもクエスチョン・マーク。現地2020年12月26日時点のローテーションは以下のメンバーに。
- ザック・デイビーズ
- クリス・パダック
- (ディネルソン・ラメット)
- エイドリアン・モレホン(L)
- ジョーイ・ルケイシー(L)
元エンゼルスのギャレット・リチャーズはFAでチームを後にしています(リンク:FAリストの記事)。
よって、パドレスはローテーション補強が急務でもあるのです。そしてラメットが投げられなければ、せっかくの素晴らしい打線の効果も半減。GMとしては舵取りが難しいところです。
ダルビッシュ投手に獲得に動く噂
そんなパドレスにダルビッシュ投手獲得の噂が持ち上がりました。その中の一人がダルビッシュ投手です。
パドレスGMのA.J.プレラーとは旧知
噂に説得力があるのが、パドレスGMのA.J.プレラーとダルビッシュ投手の関係。ダルビッシュ投手がレンジャーズに入ったのは2011年オフ。A.J.ブレラーは2004年からレンジャーズの国際スカウトの業務に従事。最終的には現レンジャーズGMのジョン・ダニエルズのアシスタントGMとして従事。
A.J.プレラーは2014年からパドレスのGM職に就いたわけですが、それまではレンジャーズの編成の要職にいた関係でダルビッシュ投手をとてもよく知る人物であること。
よって、彼がダルビッシュ投手を欲しがるのは自然の流れのようなところもあります。
ノートレード条項も考慮
ダルビッシュ投手とカブスとの契約は2018年2月に結んだ6年/$126M(2018-23)。2021年のサラリーは$22M。2020年はNLサイ・ヤング賞の2位に入ったので、$1Mのボーナスもありますから、$23M。
カブスにとっては必要不可欠なローテーション投手とは言え、サラリーシェッド(削減)を余儀なくされている関係で考慮には入れる話でもあります。
ただし、大前提がありまして、それがダルビッシュ投手のノートレード条項。2018年と2019年は全クラブとのトレードはNOでした。しかし、2020年から2023年は毎年12クラブがブロックされるという条項が入っています。この12クラブは明らかにされておらず、ここにパドレスが入っていればそもそもこの話はアウト。しかし、もしもパドレスがブロックされていなければ話が進む可能性もあるというもの。
A.J.プレラーはおそらく独自の情報網でパドレスはブロック対象外という情報を入手しているかもしれませんね。あくまで筆者の推測です。
ソニー・グレイ、ブレイク・スネル、菅野投手
そしてさらに噂があるのが、レッズのソニー・グレイ、レイズのブレイク・スネル、そしてNPBのジャイアンツからポスティング移籍となる菅野投手。
ソニー・グレイとブレイク・スネルを獲得する場合、またダルビッシュ投手もそうですが、契約期間中でFAではないゆえにトレードでの獲得になります。
菅野投手の場合はリリースフィーという予算の問題のみでプロスペクトが減る心配はありません。
パドレス、ビッグディールを成立させるか、注目ですね。
パドレスのオーナー
予算も心配になるパドレスですが、オーナーはピーター・サイドラー。彼は元ドジャースのオーナーのウォルター・オマリーのお孫さんであり、同じく元ドジャースのオーナーのピーター・オマリーのおいです。
ファンドを立ち上げています。正確な資産まではわかりませんが、オーナーのリッチ度合いではMLB30クラブの中で、上位20位には入っています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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