こんな試合めったにない
いやー驚きましたね。こんな試合めったにないのではないでしょうか。
ベイエリアがアツい2019年7月のMLBで、その主役の1つであるエンゼルスが健闘するのは予想できますが、まさかア・リーグ東地区でダントツ最下位に沈んでいるオリオールズが、最後、こんなに盛り上げるとは。
これはMLBならではの面白さが詰まったゲームでした。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | R | |
BAL | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 10 |
LAA | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 8 |
エンゼルス、9回に同点
このゲームは両クラブともにローテーションの谷間であるにもかかわらず、ともに崩れることなくナイスゲームメイク。8回まで4−4のスコアは全てタイムリーによる得点でした。
9回表、オリオールズは1アウトからトレイ・マンシーニが勝ち越しとなるソロHRを放ち、5−4とリード。
エンゼルスは同点でマウンドに送ったのがロブレスだったので、この失点のショックは大きいだろうと思っていたのですが、9回裏、大谷選手が三振に倒れた後、ブライアン・グッドウィンが例の楽な構えからライトへソロHRを放ち、土壇場で5−5に追いつきました。
エンゼルス、今度は3点差を追いつく
延長15回表、ヒットと四球を浴びつつも2アウトまでこぎつけていたグリフィン・カニングが2本のタイムリーを打たれ、8−5と勝ち越しを許してしまいます。
エンゼルスは奇跡的なラリーをするクラブなので、このあとの展開にもひょっとしてという期待感を伺わせてはいました。
15回裏、オリオールズのタナー・スコットが乱調。エンゼルスはヒットと3つの四球でまず1点(6−8)。
迎えるは満塁でマイク・トラウト。トラウトはレフト線に二塁打。これで2人のランナーが生還し、8−8の同点。1塁ランナーのデービッド・フレッチャーも長駆本塁を陥れましたが、ここはアウトに。チャレンジを申請しましたが、惜しくもエンゼルスはサヨナラならず。
しかし、土壇場での3点は見事でした。また、スタンドが盛り上がってましたね。よい雰囲気でした。
16回、ジョナサン・ビラーが決勝2ランHR
直後の16回表、エンゼルスのマウンドはまだグリフィン・カニング。エンゼルスはカニングの先発ローテを崩してまでイニングまたぎをさせました。
しかしカニングは2アウトを取りながら、ペドロ・セベリーノにシングル、さらに次打者のジョナサン・ビラーには右中間に2ランHRを打たれ、再び8−10と2点差をつけられます。
BALがS・ウィルカーソンをマウンドに
延長16回裏、オリオールズの采配が驚かせました。
なんとCFのスティービー・ウィルカーソンをマウンドに。ここまでオリオールズは9人の投手で回してきました。
- ジミー・ヤカボニス
- トム・エシェルマン
- ショーン・アームストロング
- ポール・フライ
- マイケル・ギブンズ
- ミゲル・カストロ
- リチャード・ブレイアー
- ガブリエル・イノア
- タナー・スコット
アクティブ・ロスターで投手が入っているのは13人。このうち、前日登板のジョン・ミーンズ、翌日先発のウォジェハウスキーらをプロテクト。
- アッシャー・ウォジェハウスキー(26日先発)
- アーロン・ブルックス(27日先発)
- ディラン・バンディー(28日先発)
- ジョン・ミーンズ (24日ARI戦 3.1イニング)
そうすると、もう投手が残っていない状況に。無理してミーンズに連投という手もあったと思うのですが、オリオールズのブランドン・ハイド監督が選んだ選択はポジション・プレーヤー・ピッチングでした。
7月に入り、すでに2度登板し3イニングで被安打2、失点1、被本塁打1のスティービー・ウィルカーソンに全てを託しました。
- 7/12 レイズ戦:1回パーフェクト
- 7/20 レッドソックス戦 2回、被安打2、失点1、被本塁打1
その結果がこちら。
ウィルカーソンはブライアン・グッドウィン、コール・カルフーン、アルベルト・プホルズという怖い3人に対し、CFフライ、SSゴロ、CFで3人で斬ってとりました。
計測できた最遅で53mph(85.29kmh)。遅い球は本当に打ちにくいのですが、それをうまく利用して可能な限りスピードを落として高低の差がつくようにお辞儀をさせて見事に打ち取りました。絶妙のスピード感でしたね。
ウィルカーソンは現在のスコアのとり方となった1969年以来、MLBで初めてポジション・プレーヤーでセーブを上げました。
彼を思い切ってマウンドに送った勇気ある采配が奏功しました。
リキャップです↓
エンゼルスは8回のタイ・バットリーで逃げ切れなかったのが痛かったですね。また、15回・16回の期待のプロスペクト、グリフィン・カニングが緊急登板で2回5失点も響きました。15回は2アウトまで取っていたのにすんなり行かなかったのも野球ですね。
予想外に面白いゲームとなりました。
試合時間6時間19分。
エンゼルスはこの日、競っている展開で野手のウィルカーソンを起用したことに立腹しているはずなので(筆者推測)、Game2はかなり打つと思います。
ただ、投手を使い果たしていますので、打ち合いになるかもしれませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
長い凄い試合でしたね。試合終わってスコア見て気がついたのですが、
オリオールズは16回裏センターウィルカーソンが登板、一塁手を外野に
DH解除してベンチのクリス・デービスを一塁守備に。
ピッチャーデービスでもよかったのでは?
今季登板してるしブレークする前の控え一塁手時代
勝ち投手になった経験もあります。
ケン様
コメントありがとうございます。
DH解除していたのは気づいておりませんでした。クリス・デービス、たしかに投げてましたね。オリオールズはオプションが豊富ですwww
コメントありがとうございました!