ヤング・パイレーツが躍動
先日、パイレーツのルーキーのジャック・スウィンスキの活躍について書かせていただきました。
後述するブライ・マドリスも現地2022年6月20日はメジャー・デビューを果たし、ヤング・パイレーツが躍動しております。そんな中、この日はとんでもない選手がシーズン・デビューを果たしました。それがオニール・クルーズです。
まさにモンスター級のSS
まずはこのプレーを見ていただきましょう。おそらく全メジャー・ファンが度肝を抜かれたこの送球。
96.7mphのスロー
やや弱い当たりのSSゴロを逆シングルで軽やかにさばき、そして1Bへ信じられない速度の送球を披露。タイミング的には難しい当たりだったのですが、96.7mphのスローでゆうゆうアウトにしてしまいました。
打っては2安打
そして打席ですが、左打席のオニール・クルーズはこの日は6番SSで出場。
第1打席はノーアウト・ランナー1、2塁のシチュエーションで高いゴロとなった2Bゴロ。コース、ゴロの度合いも良くこれがフィルダース・チョイスに。そもそもこのシチュエーションで引っ張ったので進塁打としても成立しましたね。このチャンスにつづくブライ・マドリスがタイムリーを放ち、パイレーツが2点を先制しました。
第2打席は3回裏に訪れ、オニール・クルーズは左中間にライナーを放ち、3塁を狙いましたが、カブスのリレーに阻まれアウトに。この打席は二塁打となりました。
5回裏の第3打席は1Bゴロ。
7回に回ってきた第4打席はRF前にタイムリー・シングル。
8回裏の第5打席は三振でした。結果、この日は5打数2安打、4RBI。
2021年にデビュー
オニール・クルーズは実質、この日がメジャー・デビューのようなものですが、デビュー自体は2021年に果たしております。ただ、2021年は本当にシーズン終了間近の2試合に出たのみ。10月2日がデビューで、続けて3日のゲームにも出場。2試合にフル出場し、9打数3安打、1HR、3RBIをマークし、「これは!」という成績を残していたのですが、パイレーツがタンキング姿勢でもはや10月の現ゲームは注目されていなかったのと、他の地区のポストシーズン争いが熾烈でしたので、まったく目立ちませんでした。
オニール・クルーズとは
そのオニール・クルーズですが、1998年10月4日生まれの23才。ドミニカ共和国の出身です。
身長は6フィート7インチで、cm換算だと201cm。右投げ左打ち。
ドジャース、痛恨のトレード
プロ契約は2015年7月で、アマチュアFAとして実はドジャースとサインしておりました。16才の時です。
2017年7月のトレードデッドラインの日に、右腕のアンヘル・ヘルマン(Angel German)とともに、パイレーツへ移籍。そのトレードでドジャースが獲得したのが、左腕のトニー・ワトソン(当時32才)で、ドジャースではリリーフで24試合に登板し、ERAは2.70でした。
ベテラン左腕とのトレードで宝石を手放してしまったということですね。アマチュアFAで10代半ばで獲得した選手はその素材をよく見ておかないとあとで後悔することにはなります。
なお、一緒にトレードでパイレーツへ移籍したアンヘル・ヘルマンはその後、 2020年5月にレイズをリリースされて以降はレコードがありません。
Pre-2022ランクで26位
オニール・クルーズは2017年から2018年はクラスAに所属。冬にはドミニカ・ウィンター・リーグに参加。2019年には最高でAAまで昇格。
もしも2020年にマイナーがキャンセルされていなければ、デビューはもう1年早かったかもしれません。
2021年はAAスタートでトリプルAに昇格。
Pre-2022のトップ・プロスペクト・ランクでは26位に入っておりました。
2022年はトリプルAで開幕を迎え、55試合で打率.232、OBP .336、SLG .422、9HR、7ダブル、3トリプルをマーク。
顔の表情がどこか阪神の佐藤輝明選手のようにも見えなくもないですが、とにかくこの高い身長で、動きが素早く、且つとんでもないパワーを秘めていることで、超弩級のSSということは間違いありません。他のクラブの若手SSが霞むくらいのインパクトがありますね。
ブライ・マドリスもデビュー
パイレーツ、ここ数年は低迷していただけにプロスペクトが豊富です。現地2022年6月20日は、ブライ・マドリス(Bligh Madris)がメジャー・デビュー。彼は26才のLFで左投げ右打ち。ドラフトは2017年のパイレーツ9巡目指名。そのマドリスは20日のカブス戦で、4打数3安打、1ダブル、2RBIといきなり結果を出しました。
彼の記事も追って書きたいと思います。
J.T. ブルベイカーが初勝利!!
なお、このゲームは12-1でパイレーツが勝利したのですが(Game Score)、2022年のパイレーツのオープニング投手を務め、厳しいチーム状態の中、ここまで援護が得られず0勝7敗となっていたJ.T.ブルベイカーが今季初勝利を得ました!おめでとうございます!!ヤング・パイレーツのおかげで打線が厚くなったので、これからは援護が得られそうです!
- Game Recap (Youtube)
お読みいただき、ありがとうございました。
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