HRダービー:大谷選手が日本人初参加
現地2021年6月18日(金)、エンゼルスの大谷翔平選手は、2021オールスターゲームの前夜祭イベントであるホームランダービーへの出場を表明しました。
日本人選手がHRダービーに出場するのは史上初。本人もワクワクしているようです。
HRダービーの参加者はどう決まる?
実は筆者も正直に書くと、HRダービーの参加者がどう決まるのかはわかりません。ここ数年のHRダービーにおいても組み合わせが発表された段階で、どの選手が出るのかがわかったという具合です。
オールスター出場者以外も
原則、オールスター出場選手が対象かと思いますが、現在のようにイベントにスポンサーもつき、大々的になってからはオールスター出場者以外も参加しています。
2016年のジャンカルロ・スタントン
たとえば、ペトコ・パークで行われた2016年は、翌年のオールスター開催地がマイアミであったことから、当時マイアミ・マーリンズに在籍していたジャンカルロ・スタントンが出場。チャンプとなっています。この当時のジャンカルロ・スタントンは、「選ばれてないのに・・・」というような後ろめたさも若干出してはいたのですが、これが好例となったゆえか、今では誰が出てもという雰囲気にはなっています。その代わり、良い結果を出すのはマストという空気感もあります。
ただ、当然のことながら、HRバッターはオールスターに選ばれているケースがほとんどですから、自然とオールスター出場者が参加する形になるとは思います。
どう決まるか?については、あくまで推察であることをご了解いただきたいのですが、このイベントはT-Mobileがスポンサーです。よって、スポンサーの希望と選手への打診で了承がもらえれば参加者が決まるというものではないかと思います。実運用から考えても、それしかありませんよね。スポンサー側は成績、注目度を考慮して選手を選ぶと。T-Mobileが連呼されるわけですから、広告宣伝効果は半端ではないと思います。
現時点は他の参加者の調整中か?
よって、今誰に出てもらうか決めている段階なので、他の参加者のリストが上がっていないのだと思われます。大谷選手はファン投票の結果も出ていますし、いち早く打診があり、受諾したということかと思います。
当然、タティス・Jr.、ゲレロ・Jr.、は出場するでしょう。
ただ、故障などがある場合は、直前であっても出場者が変更になります。
追記その1:参加者の動向
現地2021年6月22日、まずヴラディーミル・ゲレロ・Jr.が不参加を表明。こちらは後半戦の調子を考えての決断だったようです。下記のように、崩れる可能性もあります。前回はルーキーイヤーでMLBの投手に慣れる期間もありましたから、後半戦も数字はよくなりましたが、多少は苦戦したのではと思います。この辺は選手の感覚の問題もありますので。
さて、現地2021年6月23日、前回のディフェンディングチャンピオンであるメッツのピート・アロンソが参加を表明しました。これで盛り上がる機運が出てきましたね。
不参加の表明が続けば、次回以降は今のフェア性を優先したルールは体に悪すぎるということで見直しが入るかもしれませんね。
追記その2:参加者とトーナメントが決定
現地2021年7月7日、HRダービーの参加者が決定しました。
This. Will. Be. Fun 💪💪
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) July 7, 2021
Presenting the 8 participants for the 2021 MLB Home Run Derby! pic.twitter.com/bnnRtdiXnH
そしてトーナメントはご覧の通り。大谷選手はフアン・ソトと1st ラウンドで争います。その他、サルバドール・ペレスとピート・アロンソが、また別の櫓ではジョーイ・ギャロとトレバー・ストーリー、マット・オルソンとトレイ・マンシーニというカードとなりました。
Dingers in Denver. The @TMobile #HRDerby field is SET.
— MLB (@MLB) July 8, 2021
Predict the bracket and compete to win $100,000 in the #HRDerby Bracket Challenge. https://t.co/NWqh1d8xil pic.twitter.com/LVdKl3BWY7
HRダービー出場後のジンクスも「わかってるし」
大谷選手は、インタビューでHRダービー出場後に不調になるというジンクスに対してもNPBでも経験済みであり、別に気にすることではないとの頼もしい発言も。
地獄のHRダービー
というのもHRダービーは優勝者には賞金100万ドルという破格のボーナスも用意されてはいるものの、当日選手たちにとってはまさに地獄。
詳細は2019年のHRダービーの模様の記事をご参照ください。
時間制限ありのロングティーを200本くらい
かいつまんで書くと、普通にロングティーを打つだけでもかなりしんどいことですが、それを1回につき40スイング以上。時間制限があることから、より多く振らないといけません。過去、選手は休憩中に酸素ガスを吸うシーンも。
強く振るには息を止めますから、それをファイナルまで計3セット。計200本近くをティーバッティングのようなペースで行う訳ですから、地獄です。見ているだけで心臓に悪いくらい体力を消耗。
調子を崩す
そして飛ばすことがメインですから、やはりそれも後半戦に影響してしまいます。
2019年のチャンプのピート・アロンソはオールスター前、89試合で30HR、打率.280、SLG .634をマークしていましたが、オールスター後は72試合で、HR 23、打率.235、SLG.522と若干落ちました。試合数がイーブンではないので、HR数が異なるのは致し方ないとして、SLG、打率が落ちたのもHRダービーの影響があったと言っても過言ではないと思います。
なお、ヴラディーミル・ゲレロ・Jr.の場合は後半戦に上昇しました。というのも、2019年はデビューが4月26日。オールスター前は61試合で、HR 8、打率.249、SLG .413。これはメジャーリーグに慣れる期間でもあったと思います。そしてオールスター後は、62試合でHR 7、打率.293、SLG.452。打率、SLGは上がりました。これはやはり慣れの部分もあるでしょう。
とにかく、大谷選手がこれで腰でも悪くしないか心配ではありますが、これはあくまでファン目線で、本人は大丈夫とのことなので、思い切り暴れてもらいたいと思います。
1 試合2発
前日に3勝目を上げた大谷選手。降板まではヒヤヒヤの展開ではありましたが、降板後は打線がようやく機能。というよりはタイガースのリリーバーが墓穴を掘ってしまった感も否めません。
とにもかくにも、トラウトとレンドンがいない中、なんとかしないといけないエンゼルスですが、現地2021年6月18日(金)は、前半5回でゲームを決めました。
20号
序盤2回で2本のタイムリーが出て2−0とリードしたエンゼルス。5回には、まずルイス・レンヒーフォがソロHRを放ち、3-0。
そしてジャスティン・アップトンがシングルで出塁した後、2番DHの大谷選手が、2-2カウントからホセ・ウリーナの92.2mphのシンカーをうまく叩き、RFへ2ランHR。これでエンゼルスは5−0に。チェンジアップに空振りしつつ、最後はうまくチェンジアップ以外のボールを投げさせたと思います。
その後、ジャレッド・ウォルシュに2ランHRが出て、このイニングは3HRで5得点を奪いました。
エンゼルスは6 回裏にもタイムリーで3点を追加。この時点でスコアは10−1。
21号
そして8回裏、2アウトから打席が回ってきた大谷選手は、ホセ・ヒメネスから、この日2本目となる21号を左中間に独特の高い打球でソロHR。自身2度めとなる1試合2HRとなりました。これはすごい一発でしたね。
イグジット・ベロシティーは109mph、推定飛距離408フィート(124.35m)。数字以上に豪快な一発でした。
大谷選手はこれで21号となり、ランキングトップのヴラディーミル・ゲレロ・Jr.の22号にあと1と迫る勢い。この感じでは次回登板時には、またHRランキングトップがマウンドに上がるという事態になるかもしれませんね。
いやはや、大谷選手は本当に日本神界のどなたかの神様の化身ではないかと思えるほどの活躍で驚くばかりです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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