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【MLB2022】大谷選手、6回2ヒッターもノーディシジョン!マクラナハンが好調LAA打線を封じる

相棒がCOVID-19 IL!

 現地2022年5月12日、大谷選手が今季6度目のマウンドに上がりました。今回は中5日とややペースが早まっての登板。対戦相手は引き続きタンパベイ・レイズです。3ゲームシリーズの最終戦です。

メンバーに変更あり

 このゲーム、エンゼルスのラインナップに変更がありました。

 もっとも顕著な変更が、相棒のマックス・スタッシ。リードが素晴らしく、ここという時にパンチ力も発揮する頼りになる相棒が10日付けで、COVID-19 ILに入ってしまうという痛さ。

 スタッシはマッドンからの信頼も厚く、ここのところずっとマスクをかぶっていたので、休養をとるにはいいタイミングではあったのですが、それにしても痛すぎますね。

 ちなみにバックアップ・ロールのカート・スズキも7日付けでILに。ただし、ズズキに怪我はなく、チャド・ウォールラックを上げたのは経験を積ませる意味もあります。

 そしてこの日のマスクは長年、ヤンキースにいたベテランのオースティン・ロマインでした。10日付けでソルトレイク(トリプルA)から上がってきました。

 なお、覚醒したテイラー・ウォードはこの日はハムストリングスのハリにより、ベンチスタート。マイク・トラウトもベンチでした。トラウトに怪我はありません。

 さらに、CFに入ったアーロン・ホワイトフィールドは元ツインズの25才。ダブルAのトラッシュ・パンダからの招集。

 ついでに、ここ数日、ルイス・レンヒーフォが出ているのは、せっかく怪我から復活したデービッド・フレッチャーが8日付けで10Day ILとなり、傷めていた左腰の痛みを再発させたゆえの起用です。

ナイトゲーム後の夕方スタート

 この日、エンゼルスは4月22日から始まった20連戦の最終日でもあります。大谷選手はホセ・ラミレスとのしびれる対戦を見せた翌日の現地2022年4月28日に1日休みを取っていますが、後はDHでずっと出ております。

 前日にリード・デトマーズのノーヒッターで盛り上がったのはナイト・ゲーム。そしてこの日は、ローカル時間で夕方4時過ぎスタートのゲーム。1時スタートよりはマシですが、ナイト・ゲームの後に24時間経過しないで再び試合というのはやはりきついですね。しかも中5日の登板。

6回2ヒッター 

 そんな厳しいコンディションではありましたが、大谷選手は安定した投球を見せました。

 初回、先頭打者のヤンディー・ディアスには抑え気味の投球からスタート。ペース配分を意識した投球で行くのかと思いきや、2番のワンダー・フランコにはアドレナリンが上がったのか、初球に98mpというご挨拶のような投球を行い、火花を散らしておりました。

 大谷投手は2回表にケビン・キアマイアーに一発を打たれ、先制は許したものの、失点はこの1点のみ。

 6回、92球を投げ、被安打2、失点1、与四球2、奪三振5、被本塁打1という安定した投球を見せました。

投球時の姿勢がやや気になる 

 投手は体重移動する際に、お尻から落ちて行き、上半身にためというか、隙間を作るようにして投げます。その流れは人によっては、いったんお辞儀するような動作に見えたりもするのですが、あくまで自然の流れでそう見えるだけで、投げている本人は極めてスムーズに動いているつもりでおります。

 3塁と本塁の間の角度から見ると、下半身は左のお尻からももにかけて、「くの字の逆」のような形になりつつ、上半身もやや折れ曲がります。

 大谷選手のフォームは上半身の姿勢がよい方で、あまりお辞儀するような形にはならないのですが、この日ははっきりとそのような形になるシーンがありました。少し前にそけい部を傷めていましたが、連戦の疲れもあり、ちょっと腰回り、そけい部周辺が心配ではあります。

 トラウトを休ませるなら、大谷選手もまた休みが必要かもしれません。ついでにレンドンも適度に休ませないとまた腰をやってしまうかもしれません。レンドンの破壊力は通年でキープしないとエンゼルスは打撃が落ちてしまいますからね。

 大谷選手はこの日はベストではなかったと思うのですが、クオリティー・スタートをキープし、ゲームメイクしたのはさすがでしたね。

 しかも相手投手がすごかったですから。

シェーン・マクラナハン、カーブがキレキレ

 レイズの先発はシェーン・マクラナハン。タイラー・グラスノーが不在の中、エースとしての存在感をだしている投手ですね。

 そもそもファストボールがhigh-90mphを出す投手でもありますが、この日はカーブがキレキレでした。特に右打者のバックドアで入ってくるカーブが抜群で、当たっているアンソニー・レンドンも2打席連続三振を喫するほど。

 シェーン・マクラナハンは7イニング、100球を投げ、被安打3、スコアレス、与四球1、奪三振11とエンゼルス打線を圧倒しました。

代打テイラー・ウォードが同点2ランHR

 1-0で進んだこのゲームは、8回にレイズがしぶい追加点をあげます。テイラー・ウォールズのシングルで出塁し、2塁に盗塁。ブレット・フィリップスが送りバントを決め、3塁に進塁すると、ヤンディー・ディアスの強いSSゴロの間に1点を奪い、2−0とリードを拡げました。

 まずい展開になった8回裏、レイズはアンドリュー・キットリッジをマウンドに送り、逃げ切り体勢に。しかし、先頭のジャック・メイフィールドがシングルで出塁。これは価値がありましたね。

 ここで捕手のアンドリュー・ロマインの打席で、マッドン監督は代打にテイラー・ウォードを起用。これがばっちりと当たりました。

 テイラー・ウォードはキットリッジからLFポール際にファウルにならないようなHRを放ち、同点に。これで大谷選手の負けも消えました。

 エンゼルス、強いなあという瞬間でもありました。

 9回表はライセル・イグレシアスが登板。無失点に抑え、サヨナラへ・・・と行きたいところでした。

 エンゼルスは、レンドン、ウォルシュという一発のある打者が続いたのですが、凡退。2アウトとなってホワイトフィールドの打球はいいライナーとなりましたが、LFのアロウザリナのグラブに。

トラウトは四球

 延長10回表、オートマティック・ランナーがつく厳しい場面で、さすがのアーロン・ループもこらえきれず、2失点。

 その裏、エンゼルスは1アウトから途中出場のタイラー・ウェイドの打席でマイク・トラウトを代打に起用するも、レイズはほぼ敬遠のような四球に。 

 その後は、同点HRを放っているタイラー・ウォード、ブランドン・マーシュが凡退し、レイズが4-2で逃げ切ったゲームとなったのですが、トラウトほどの打者となると必ず敬遠になってしまうのが痛いところです。

 起用するマッドン監督も難しい采配でした。おそらく満塁となれば、間違いなくトラウトを送ったでしょうが、満塁にできる保証がなかったので、トラウトというカードを使わず終わってしまっては後悔すると考えたのでしょう。

 いずれにせよ、トラウトの後のテイラー・ウォードとブランドン・マーシュを抑えたブルックス・ラリーが素晴らしかったです。さすがに2021年のポストシーズンでアストロズのブルペンの後半を支えた投手でした。

 しかし、いいゲームでしたね。エンゼルスは大谷選手に勝ちをつけたかったでしょうが、シェーン・マクラナハンに勝ちをつけられなかったレイズも痛かったでしょうね。

 大谷選手の打撃は4打数1安打、そして先発投手でありながら、1盗塁。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

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