前年のRevengeならず
現地2022年6月2日、大谷選手がヤンキー・スタジアムにて登板。
2021年は6月28日から30日にかけての3ゲームシリーズのGame3に登板。1イニング持たず、2アウトで42球を費やし、被安打2、自責点7、BB4、奪三振1、被本塁打0と悔しい結果となりました。ただ、このゲームは味方打線が奮起。9回に7点を奪い、11-8で勝利し、負け投手をキャンセルしてくれたというものでした。
前年にヤンキースと対戦した際はヤンキースが41勝38敗と5割付近を漂っていた時期。今季はゲーム前のシーズン成績が34勝15敗で圧倒的な強さを誇っている状態での対戦。
どういうピッチングをするか見ものではありましたが、苦戦しました。
エンゼルス、6連敗中での先発
今季は元ヤンキースのアンドリュー・ベラスケスの里帰りという意味でも注目されました。
エンゼルスはできれば5月初旬のウォード、トラウト、大谷、レンドン、ウォルシュの超重量打線で対戦したかったところでしたが、5月25日のレンジャーズ戦以降、このシリーズのGame1まで6連敗中。しかもアンソニー・レンドンが5月27日に右手首の炎症を起こし、28日から10Day ILに入りました。チーム力が下降中での対戦となりました。
ダブルヘッダーのデーゲームに先発
現地2022年5月31日のGame1は頼みの”ソー”こと、ノア・シンダーガードが崩れ、1-9で完敗したエンゼルス。大谷選手は2番DHで4打数1安打でした。
現地1日に予定されていたGame2が雨天により中止となったため、西海岸と東海岸のチームの対戦でリスケジュールが大変ということで、Game2はダブルヘッダーが組まれることになりました。
大谷選手の登板予定のGame3はもともとナイトゲームでしたが、中止になったGame2が後ろに組まれたことにより、デーゲームでの開催となりました。
ヤンキースはもともと1日のGame2にネスター・コルテス、2日のGame3にジェイムソン・タイヨンを先発予定に入れていました。リスケジュール後、おそらく両者の意向を聞いたと思うのですが、ジェイムソン・タイヨンは予定通り2日のナイトゲームに、そしてネスター・コルテスは半日ずれての先発に。その方が体力的にも好都合です。
エンゼルスもその形にするのかと思っていました。その場合、大谷選手はデーゲームでは休ませるのではないか?と。たとえ、出場するにしても代打で1打席のみかと。
ところが、エンゼルスはそうせず、大谷選手は結果、半日ほど早く登板する事態に。どうやら大前提として大谷選手は2試合ともフルで出場するという考えがあったようですね。
その場合、デーゲームにDHで出て、ナイトゲームで先発登板をするよりも、その逆の方が体力的には良いと考えたのでしょう。
2番P-DH
現地2日のデーゲームで大谷選手は2番P-DHで出場。ファースト・ピッチが1:08PMで急遽、昼間に開催となったゲームゆえ、さすがの大都会のブロンクスでもお客さんはまばら。最終的には観客は30,518名となっていましたが、ファースト・ピッチ当初はもっと少なかったです。
今季絶好調でERA1.70(ゲーム開始前)のネスター・コルテスが相手でしたから、今の下降気味のエンゼルス打線は苦労するなと思ったら、やはり苦戦。初回は大谷選手も含めて三者凡退に。
大谷、リードオフアーチを浴びる
大谷選手は1回裏、元カージナルスのマット・カーペンターに10球も粘られました。そして、11球目、87.1mphのカットボールがほぼ真ん中に入り、RFへリードオフHRを打たれます。4シーム、スライダーが枠内ではあったものの、全て甘かったです。そしてスプリットは枠を大きくハズレるというちょっと厳しい状態でもありました。
2番のジャッジにもストライクは甘め、ボールははっきりそれとわかるコースで、97.7mphの4シームをCF前に弾き返されます。
アンソニー・リッゾの時にようやく散る感じになり、ダブルプレーをゲット。しかし、グレイバー・トーレスには真ん中高めの97.4mphの4シームを右中間スタンドに運ばれ、立ち上がりに2被弾となってしまいました。
3回4失点で降板
大谷選手は3回裏には先頭のアーロン・ジャッジにハンギング・スライダーを左中間スタンドに放り込まれ、これで3被弾。
4回裏のマウンドにも上がりましたが、先頭から2者連続で安打を浴び、ここで降板。この日は3.0イニング、75球、被安打8、失点4、BB1、SO2、被本塁打3という内容でした。
エンゼルス、打線がつながらず
2回から4回までスコアリング・ポジションにランナーを進めたエンゼルスでしたが、いずれも点には結びつかず。
特に2回表は、2アウトながら満塁で、アンドリュー・ベラスケスの打席という非常にいい場面を迎えたのですが、ベラスケスは里帰りに良いところを見せることが出来ず、1Bゴロに倒れました。
エンゼルスは計7安打を放ったものの、ネスター・コルテス降板後にクラーク・シュミッドから1点を奪うのが精一杯。
結果、1-6で敗れ、7連敗に。
なお、大谷選手は降板後もDHとして残り、5打数1安打でした。
ヤンキース、球種を見抜いている?
ゲーム後、ジョー・マッドン監督はヤンキースは大谷選手の球種の癖を見つけていると発言。その理由は極端に空振りを奪えていなかったため。
75球中、ファウルやヒットを含め45スイングで、空振りは3スイングのみ。3回にアンソニー・リッゾを空振り三振に仕留めたボールと、グレイバー・トーレスに二塁打を打たれた打席でのファースト・ストライク、そしてD.J.ルメイヒューを空振り三振に仕留めたボール。
確かに積極的に打ちに来ていて、ファウルも多かったです。
癖は見抜いていたかもしれませんが、だとしたら捕手は気づきます。どこかはわからないかもしれませんが。いずれにせよ、この日はストライクが真ん中に集まり、スプリットは明らかにボールで、スライダーも甘かったです。調子が悪かったことは間違いありません。
癖がどこにあるのか?をエンゼルスが把握できれていればの話ですが、それを利用すればいいだけです。そう、2019ワールドシリーズGame6でストラスバーグがその裏をかいたように。
この時のナショナルズはすごかったですね。大正義でした。
ナイトゲームでは7回までパーフェクト
大谷戦で勝てなかったエンゼルス、ナイトゲームではヤンキース先発のジェイムソン・タイヨンに7回までパーフェクトに抑えられる事態に。
8回表に先頭のジャレッド・ウォルシュが二塁打を放ち、なんとかブレイク。このイニングではカート・スズキがタイムリーを放ち、1点を先制。
なお、エンゼルス先発のリード・デトマーズも好投し、5回途中まで投げ、無失点の好投。その後、ハーゲット、ループ、テペラと無失点リレーを継続していました。
しかし、8回裏、オリバー・オルテガが四球がらみで満塁のピンチを招き、勝負強いリッゾに2点タイムリーを打たれ、1-2と逆転を許します。
好ゲームとなったのですが、エンゼルスはこのまま敗れました。
結果、ニューヨークではスイープされ、8連敗。ここはなんとか立て直したいところですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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