NLCS Gm6: NYM 5 @ 10 LAD (LAD 4-2)
ドジャースが猛打でメッツのミラクルを阻止!というところでしょうか。
現地2024年10月20日、NLCS Gm6がドジャー・スタジアムで行われ、ドジャースがメッツを10-5のスコアで下し、ブルックリン時代も含めて25回目のリーグ・ペナントを制しました。
苦戦予想を跳ね返す勝利
この日のメッツの先発はGm2でドジャース打線を苦しめたショーン・マナエア。しかもこの日はドジャースにとってローテーションの谷間でどう考えてもブルペン・ゲームでGm2と同じ状況。そのGm2ではオープナーで大失敗を演じていたのです。ゆえにマナエアが大崩れさえしなければ、ドジャースはかなりの苦戦が予想されました。
ドジャースは先発投手がなかなか決まらず、悩みに悩んで発表したのはまさかのマイケル・コペック!ホワイトソックス時代にも先発を経験している投手ですが、この起用には驚かされました。仮にコペックが初回に好投したとしても、彼の剛速球に対した後のメッツ打線は目が馴れることが予想され、どういう戦略だったのか、気になりました。場合によってはコペックが複数イニングを投げるのか?と思いきや、やはりオープナーでの戦いとなりました。実際、マイケル・コペックは1イニングで精一杯でしたね。
そして前回苦戦したマナエアに対してどう挑むのか注目されたオフェンスですが、なんといとも簡単にトミー・エドマンが風穴を空けました。
コペックが先制点を与える
先発となったマイケル・コペックですが、大荒れでした。まず、リードオフのフランシスコ・リンドーアにはストレートの四球。つづく2番のブランドン・ニモの打席でバックネットにまで届く豪快なワイルドピッチを投げてリンドーアの進塁をアシストします。
どうなるのか?と思われたコペックですが、ここからやや落ち着きを取り戻し、まずブランドン・ニモを2Bゴロに打ち取って1アウト。この間にリンドーアは3塁へ進塁。つづく、マーク・ヴィエントスからは三振を奪って2アウトまで漕ぎ着けます。
ここで回っていたのがピート・アロンゾ。コペックは2球でアロンゾを追い込み、良いカウントを作ります。5球目、100.2mphの剛速球がインコースの厳しいところに決まり、アロンゾを詰まらせます。勝負には勝ったコペックでしたが、この詰まった打球が2Bのクリス・テイラーの前に転がる内野安打となり、この当たりでリンドーアがホームインし、まずはメッツが1点を先制しました。
コペックはこの後、ジェシー・ウィンカーにもはっきりとボールとわかる四球を出して2アウト1、2塁のピンチを迎えましたが、スターリン・マルテを98.8mphの4シームで打ち取り、なんとか1失点で凌ぎました。コペックは25球中、ストライクが12球でした。
ドジャース、マナエアを攻略
1点を先制されたドジャースですが、Gm2とは違い、この日は打線が活発でした。
大谷がリードオフ・シングル
まず、先頭の大谷選手ですが、前回のマナエアとの対戦では全くと言っていいほど、良いスイングをさせてもらえなかったのですが、この日は打席でアジャスト。2球空振りをしましたが、5球目、角度のあるアウトコースへのシンカーに対応。崩されはしましたが、これがCF前に抜けるシングルとなり、いきなり出塁。これが効きました。
2番ムーキーが三振に倒れた後、テオスカー・ヘルナンデスがCFへあわやHRかというウォール直撃の当たりを放ち、1アウト1、3塁のチャンスを作ります。
エドマンが逆転2ベース
ここでバッターはこの4番に入ったトミー・エドマン。エドマンはチェンジアップで追い込まれますが、アウトコースへのスライダーを拾い、これがLF線への長打となり、大谷選手とテオスカー・ヘルナンデスが生還。ドジャースが初回に2点を返して逆転に成功します。
エドマンが2ランHR
3回裏、またしてもテオスカー・ヘルナンデスとトミー・エドマンのコンビが機能。まずはテオスカー・ヘルナンデスがRFへシングルを放って出塁。
つづくトミー・エドマンはマナエアのチェンジアップ攻めにファウルで対応。そして5球目、4シームが高めに来たところをバットを立てて対応。これが左中間スタンドに入る2ランHRとなり、ドジャースが4-1とリードを拡大。これで勝利への手応えが濃厚になりました。
ショーン・マナエアはつづくマックス・マンシーに四球を与えたところで降板。3回裏は打者3人に投げましたが、アウトを奪っていないため、記録上は2.0 IPで被安打6、失点5、BB 2、SO 2、HR1。
この後、ドジャースはフィル・メイトンからウィル・スミスがLFへ2ランHRを放ち、このイニング4得点目。3回を終えて6-1とリードを拡げます。
ドジャース・ブルペンが中盤を3失点で凌ぐ
大量リードとなったドジャースのブルペンは2番手のベン・カスパリウスが無失点投球。3番手のアンソニー・バンダは制球に危ういところがありましたが、失点は許しませんでした。ただ、4番手のライアン・ブレイジャーがバンダの残したランナーを置いて2ランHRを許したので、バンダに1失点がついています。
5番手エバン・フィリップスは満塁のピンチを迎えましたが、無失点。6番手のダニエル・ハドソンは連打から犠牲フライで1点を献上しましたが、最少失点で止め、ドジャース・ブルペンは4回から7回までを3失点で凌ぎ切りました。
大谷がRBI
6回裏、メッツのマウンドはライン・スタネック。メッツはこの日、どんどん良いピッチャーを注ぎ込み、エドウィン・ディアスは4回から登板。ライン・スタネックはその後です。
ドジャースはウィル・スミスが四球で歩き、つづくクリス・テイラーが送りバントをしますが、処理したピート・アロンゾが2塁に投げるもセーフ。ノーアウト1、2塁で大谷選手に打席が回ります。
ライン・スタネックはスプリット攻めで大谷選手に対処しますが、フルカウントとなり、ボールが投げられなくなったことで4シームを選択。7球目、大谷選手は高めに浮いた4シームを捉え、これがCFへの小フライに。深く守っていたタイロン・テイラーがこれに追いつけずにボールを逸らす間にウィル・スミスが生還し、ドジャースは7点目。
千賀投手が3失点
7回を終えて7-4と詰められたドジャースですが、8回裏、このイニングからマウンドに上がった千賀投手を攻めます。
ドジャースは先頭のクリス・テイラーがシングルを放ち、出塁。つづく大谷選手は四球を選びチャンスを拡げた後、ムーキー・ベッツが2塁打を放って8点目。さらにこの後、テオスカー・ヘルナンデスの犠牲フライとキケ・ヘルナンデスのタイムリーが生まれて得点はついに二桁10点に。
千賀投手はやはり本調子ではありませんでした。
ドジャースは8回からブレイク・トライネンが登板し、9回に1点を許したものの、大量リードもあり、10-5のスコアで勝利。シリーズ4勝目とし、見事にワールドシリーズ進出を決めました。
MVPはトミー・エドマン
そしてNLCS MVPはトミー・エドマンが受賞しました。
トミー・エドマンはシリーズを通じ、27-11、BA.407、OBP .393、SLG .630、OPS 1.022。2塁打3本、HR1本、RBI 11と大活躍しました。
2020年以来のWSへ
ドジャースのワールドシリーズ進出は2020年の短縮シーズン以来のこと。このときは1988年以来のチャンプに輝いたのでした。
NYYとの決戦
すでにALチャンプはヤンキースに決まりましたが、この2チームがワールドシリーズで戦うのは、1981年以来のこと。ちょうどフェルナンド・バレンズエラが大ブレイクしたシーズン。この時は4勝2敗でドジャースがチャンプに輝いています。
両者は1977年、1978 年にも2年連続で対戦。レジー・ジャクソンが3打席連続HRを放ったのは1978年のGm6のことです。
2024年のワールドシリーズは現地25日(金)、ドジャー・スタジアムでの開幕となります。
大谷選手もいよいよワールドシリーズまで来ました。そして、ちょっと因縁のあるチームとの対戦。果たしてどうなるでしょうか??
お読みいただき、ありがとうございました。
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