それでもJ・ドナルドソンは諦めない
ナショナルズがリリーバーのウィル・ハリス獲得に続いて、今度はいい内野手を補強しています!
現地2020年1月3日、ワシントン・ナショナルズはマーリンズからFAのスターリン・カストロ(Starlin Castro)と合意しました。
契約内容
契約は2年$12M(2020-21)。オプションなどが明らかとなった時は追記したいと思います。
スターリン・カストロとは
スターリン・カストロは1990年3月24日生まれの29才。2020年スプリングトレーニング中に30才になる、年齢・体力・経験ともに旬を迎えると言っていいSSです。
カブスのSS
スターリン・カストロと言えばカブスのSSのイメージが強いと思います。ドミニカ共和国出身で2006年10月にアマチュアFAとしてカブスとサイン。この時16才です。2007年にドミニカのルーキーリーグでプロとしてのキャリアをスタート。2009年、19才の時にはダブルAまで昇格。2010年5月、20才になったばかりの年にメジャーデビューを果たした逸材。この年に125試合に出場し、ROY投票では5位に入りました。
2011年から2013年にかけては3年連続ほぼフル出場と言っていい、158試合、162試合、161試合に出場。カブスには2015シーズンまで在籍していました。出場はSS。よって、残念ながらカブスがワールドシリーズ制覇を果たした2016シーズンはカブスに在籍しておらず。
2015年12月にヤンキースにトレード。ヤンキースには2016-17の2シーズンに在籍。
2017年12月にヤンキースがマーリンズからジャンカルロ・スタントンを獲得したトレードでヤンキースからマーリンズへ移籍。マーリンズには2018-19の2シーズンを過ごしました。
キャリアスタッツ
スターリン・カストロは8シーズンで1,470試合に出場。打率.280、OBP .319、SLG .414、HR 133、RBI 636、盗塁 89、OPS+が98。
- オールスター出場: 4度 (2011、 2012、 2014、 2017)
- NL At Bats 1位: 3度- 674/646/666 (2011-2013)
- NL 安打数1位 : 207 (2011)
- 20HR以上: 2度 (2016、2019)
- 162試合出場: 2度(2012、2019)
右打者でありながら200安打超えを果たしたシーズンもあります(2011年)。よってカブスはなぜ出したのか?というくらいの選手でもありました。
アディソン・ラッセル・キャンペーン
カブスが放出したのは、SSにアディソン・ラッセルの存在が浮かび上がってきたからです。カストロの年俸高騰も相まって、ヤンキースへのトレードとなりました。ただ、その後、アディソン・ラッセルが例のDVの件で2017シーズン以降、沈んでしまったのは予想外の出来事ではありましたし、スターリン・カストロを出してまで引き上げたのに!という思いが湧いてきたことは言うまでもありません。
ヤンキース、マーリンズでSS以外も
SSの守備もうまいスターリン・カストロでしたが、カブス最後の年の2015年からSS以外の守備につくことが増えてきました。2015年は2Bで38試合に出場。さらに、ヤンキース移籍後の2016-17、マーリンズ移籍後の2018-19の4年間はSSでの出場は計6試合のみ。ほとんどが2Bでの出場で、2019シーズンは3Bでも45試合に出ています。
SSも可能な守備力を持ちながらですから、ナショナルズではINF全てをこなせそうです。
ナッツはまだJ・ドナルドソンを諦めていない
アンソニー・レンドンをFAで失ったナッツですが、そのスポットに狙っている大物はジョシュ・ドナルドソン。4年$100M以上のオファーで臨んでいるようです。
今回、スターリン・カストロを獲得したことでジョシュ・ドナルドソン争奪戦から引いたのかと思いましたが、どうやらまだ諦めていない模様。よって、スターリン・カストロはとりあえずキープできた強打の内野手という位置づけのようです。
カストロはどこを守る?
2BにはすでにワールドシリーズMVPのハウィー・ケンドリックと再契約を結んでいるナッツですが、スターリン・カストロは2Bでの起用が見込まれます。
そして仮にジョシュ・ドナルドソンが獲れた場合、ドナルドソンを3Bに、カストロを2B、ハウィー・ケンドリックを1Bに回すというプランも考えられます。
また、2019年にデビューしたカーター・キーブーム(2016年1巡目)はカストロと2Bを競わせることになりそうです。あるいはジョシュ・ドナルドソンがトレなかった場合は、スターリン・カストロが3B、2Bでハウィー・ケンドリックとカーター・キーブームが争うことになりそうです。
クラブ側が再契約を希望しているミスター・ナッツのライアン・ジマーマンはジョシュ・ドナルドソンのディールが決まるかどうかで契約が左右されそうです。
SSはもうトレイ・ターナーで確定と考えていいと思います。
ジョシュ・ドナルドソンのディールがクラブの編成を左右しかねない状態です。
ナッツ、贅沢税はまだ大丈夫!
2019年は$206,075,844でMLB5位のサラリーだったナッツは、基準額の$206Mを$75,844上回りました。
2020年ですが、シャーザーとストラスバーグだけで$35M x2人となっているナッツですが、アンソニー・レンドンの分が抜けましたので、現時点で&169.4Mほどになっています。これはハリスとカストロ分が加算されていませんので、2人分を入れると、ハリスが3年$24Mゆえに$12M/年。カストロが2年$12Mゆえに$6M/年。よって、$169.4Mに$18Mを加算しても187.4M。2020年は$208Mですから、まだ$20Mの余裕がある状態です。
ナッツは2020シーズンも$2-3Mくらいなら超えても良いという判断かもしれません。だとしたら、ジョシュ・ドナルドソンに$25M x 4年くらいと考えているかもしれませんね。
どうなるでしょうか!?
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント