ナッツ、貫禄のローテーションを完成
現地2021年1月18日はいったい、どういう日だったのか?と思うほど話題が豊富でしたね。
まずはベテラン左腕の契約合意のニュースからです。
ワシントン・ナショナルズは、カブスからFAとなっていたベテラン左腕のジョン・レスター(Jon Lester)と1年で合意。ジョン・レスターの加入によってナショナルズはレギュラーシーズンでの3ゲームシリーズ、4ゲームシリーズで対戦相手がとても厄介だと思えるほどのローテーションを完成させました。
契約内容
ナショナルズとジョン・レスターの契約は1年/$5M(2021)に加え、2022年はミューチュアル・オプションがつく模様です。こちらはまだ正式発表ではありませので、詳細が分かり次第、追記いたします。
おそらくべスティング・オプションに近いような基準が設定され、オプション行使のサラリーはかなり高めの設定にしているのではないか?と思います。
37才のシーズンを迎えるジョン・レスター
コロナ禍により各クラブは収益減となり、それを背景とした渋い契約が続いているがゆえに、ジョン・レスターの2021年の契約はかなり厳しい状況になると思われていました。
カブスがオプションを行使せず
しかもレスターの前年のサラリーは$15M(2020)。そこを参照点にすると、レスターとの交渉は最低でも$10Mを超えるところからスタートすることが予想され、そこも厳しさを誘発する要素だと思っていました。
【レスターの前回契約】
- 2014年12月にサイン
- 6年/$155M (2015-20) + 2021: $25M ミューチュアル・オプション→カブスは、オプション行使せず。
- $10M バイアウト
しかし、ナショナルズが果敢に交渉。しかも、$5Mという破格の条件で合意したのは驚きでしたね。
「キャリアの最後はボストンで」という噂もありましたので、決まるならレッドソックスではないかと見ていたので、本当にこのディールには驚かされました。
背景にNO.4、5スポットへの不安
ナショナルズには言わずと知れたマックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、そしてパトリック・コービンという強固な3本柱が存在します。
しかし、NO.4スポット、NO.5スポットに不安がありました。
NO.4で収まっていたアニバル・サンチェスとは2021年の$12Mのクラブオプションを行使せず、$2Mバイアウトで決別となりました。
NO.5スポット候補の右腕のオースティン・ボス(28才)は、2020シーズンは2勝5敗、ERA6.34と苦戦。期待のローテーション候補なのですが思うように育っておらず、今のところは計算に入れにくい状態。
そこでベテラン左腕のジョン・レスターをターゲットにした模様です。何より、レスターの2021年のサラリーを抑えて獲得に至ったのは見事というしかありません。
【ナショナルズ2021ローテーション】
- マックス・シャーザー
- スティーブン・ストラスバーグ
- パトリック・コービン(LHP)
- ジョン・レスター(LHP)
- オースティン・ボス
ジョン・レスターのキャリア
ジョン・レスターは1984年1月7日生まれの37才。ドラフトは2002年、レッドソックスの2巡目指名(高校卒での契約)です。
デビューは2006年。華麗なキャリアは以下の通りです。
- オールスター出場:5度(2010、 2011、 2014、 2016、2018)
- 2016 NLCS MVP
- NL 最多勝:1度(2018:18勝)
- NL 勝率1位 (2016:.792 ) ※このシーズンは19勝5敗
- AL 完封数1位:2試合 (2008)
- ノーヒットノーランを達成(2008年5月19日)
- 15 勝以上のシーズン: 8度 (2008-2011、 2013、 2014、 2016、2018)
- 200イニング以上: 8シーズン (2008-2010 、 2012-2016)
- 200 奪三振以上: 4シーズン (2009、 2010、 2014-2015)
- ワールドシリーズ制覇:3度(レッドソックス:2007 & 2013、カブス:2016)
悪性リンパ腫(2006)
キャリアでの大きな出来事としては、ルーキーイヤーの2006年に血液癌とも言われる悪性リンパ腫が見つかり、8月23日の登板を最後にサイドラインへ下がったことがありました。
メジャー2年目となった2007年もその影響でシーズンデビューは7月23日。しかし、2007年はポストシーズンで活躍。
その後は再発することなく、2020シーズンまで活躍。
なお、2020シーズンは12試合に登板し、3勝3敗、ERA 5.16という成績でした。
2021年はフェンウェイで!と思っていただけに残念ですが、ナショナルズでぜひ力を発揮してもらいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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