素晴らしい投手戦!
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— Chicago Cubs (@Cubs) June 17, 2022
現地2022年6月17日、リグレー・フィールドではブレーブスとカブスとの3ゲームシリーズが始まりました。
このゲーム前までブレーブスは14連勝を達成中。連勝は6月1日からキリ良くスタートし、6月は負けなしという状態。
一方のカブスは、現地6月4日のカージナルスとのダブルヘッダーのGame2から連敗がスタート。以降は、オリオールズとの1試合(雨で流れたリスケ)、ヤンキースとの3連戦、パドレスとの4連戦といずれも落とし、10連敗中でした。
カブス、連敗中はERAがワースト
そのカブスですが、一言で言えば投壊状態です。打撃は鈴木誠也選手が、指の怪我が長引き、戦線から離脱していますが、かなり頑張っていて、直近15試合のチームOPSはちょうど真ん中の14で.708。特別良くもないですが、勝負できている状態とも言えます。
ところが、投手陣が崩壊している状態で、6月は連敗期間外の3日のカージナルス戦で5-14のスコアで敗れ、連敗期間中は、7日のオリオールズ戦で9失点(スコアは3-9)、12日のヤンキース戦で18失点(スコアは4-18)、14日のパドレス戦で12失点(スコアは5-12)、15日のパドレス戦でも19失点(スコアは5-19)と、大量失点が相次ぎました。直近15試合のERAは、7.38とMLBダントツの最下位です。
6月16日のパドレス戦まで、得点が52点なのに対し、失点は113点。倍以上の差です。これは苦戦しますね。
ブレーブスが、たとえオジー・アルビーズが骨折で離脱したとしても、オーランド・アルシアがいい仕事をしていい循環で回っているのに対し、カブスはこのような先の見えない状況ですから、この3連戦もブレーブスの連勝は続く可能性がは大きい。そう思っていたのですが、結果も内容も真反対のことが起きました。
野球は確率のスポーツとは言え、このような予想外のことも十二分に起こるのでやはり奥が深いスポーツですね。
ハイレベルな投手戦の展開!
このゲームですが、ブレーブスがチャーリー・モートン、カブスがキーガン・トンプソンでスタート。
キーガン・トンプソンとは
カブス先発のキーガン・トンプソンですが、1995年3月13日生まれの27才の右腕です。ドラフトは2017年のカブスの3巡目指名で、デビューは2021シーズンです。
2021年は主にリリーバーとして登板。32試合で先発は6試合のみ。53.1イニングを投げ、ERAは3.38。
2022年も4月はリリーバーオンリーで、5月はローテーションの谷間で先発(3試合)、5月28日のホワイトソックス戦から先発オンリーとなり、このゲーム前までは14試合、6先発で6勝2敗(うち、先発での勝利は3)、ERAは 3.67。
ちなみに、7日のオリオールズ戦、12日のヤンキース戦で先発したのは彼です。7日は3.0イニングで被安打5、失点7。12日は0.2イニングで被安打3、失点5(自責点は3)。
まさか投手戦になるとは全く予想できないというのもおわかりいただけたと思います。ただ、シーズンERAは、上記の通り3点台ではありました。
先発がともに9K
チャーリー・モートン、キーガン・トンプソンともに、奪三振の山で、モートンは7.0イニングを投げ、被安打3、スコアレス、BB0、奪三振が9。一方のトンプソンは6.0イニングを投げ、被安打2、BB2、奪三振は9。
ともに圧巻の投球を披露しました。
カブス、小技で1点をもぎ取る!
トンプソン降板後、カブスは7回にベテラン右腕のマイケル・ギブンズが登板し、無失点投球。さらに、8回は元ブレーブスのクリス・マーティンが登板。こちらも1イニングをパーフェクトに抑えました。
モートン降板後の8回裏、ブレーブスは連勝中に大活躍した左腕のA.J.ミンターが登板。0-0ですから、信頼のおける左腕の投入は間違いないところです。
厄介な左腕に対して、カブスは先頭打者が左打者のジェイソン・ヘイワードでしたが、ここでスイッチ・ヒッターのジョナサン・ビヤーをピンチヒッターに送り、勝負をかけました。
そのビヤーはフルカウントまで追い込まれながらもファウルで粘り、最後はアウトサイドのカットボールを見極め、四球を獲得。これはベテランならではのいい仕事でしたね。
つづくバッターはこちらもかつてはブレーブスの顔であったアンドレルトン・シモンズ。シモンズはなんと送りバント。これが決まってビヤーは2塁へ進塁。
これでカブスは1番のクリストファー・モレルに打席が回りました。ルーキーのモレルは即座に0-2と追い込まれましたが、3球目。2塁ランナーのジョナサン・ビヤーが左腕投手の背後をつくような3塁への盗塁を見せ、これが見事に決まります。これはサインでしょうね。
ミンターはモレルに対して、厳しいコースを投げていましたが、5球目のカットボールがやや内側に入りました。追い込まれていたモレルはこれを当然振り抜き、これがCFの定位置ほどのフライに。これで3塁へ進塁したビヤーがタッチアップ。CFのマイケル・ハリス2世が好返球を見せましたが、やや1塁側の送球が逸れ、ビヤーがヘッドスライディングでホームイン。カブスがノーヒットで1点をもぎ取りました。これは渋い、いい得点でしたね。
The lead! pic.twitter.com/b6bOBSpvW2
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1-0の僅差で9回表はデービッド・ロバートソンがマウンドに。ロバートソンは四球を2つ出すも、最後はオーランド・アルシアを抑え、ゲームセット。
カブスがスモールベースボールを発揮し、見事な勝利をおさめました。
これでカブスは連敗を10でストップ。ブレーブスの連勝は14で終わりました。
シティー・コネクト・ジャージで試合をしたカブス。縁起の良いジャージになるかもしれませんね。
- BOX SCORE
- Game Recap (Youtube)
お読みいただき、ありがとうございました。
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