モンゴメリーのディールがようやく決定
現地2024年3月26日、開幕まであと2日となったこの日、シーズンオフ当初から有力FAとして扱われてきた左腕のジョーダン・モンゴメリー(Jordan Montgomery)のディールが決定。なんと2023年のワールドシリーズの対戦相手であるDバックスに決まりました!
現時点ではフィジカル・チェックの結果待ちでまもなくオフィシャルとなる見込みです。
ショート・ターム・ディールに落ち着く
ストーブリーグの期間中、絶えず有力な噂が立ったジョーダン・モンゴメリーは、2023年の信頼感のある登板実績を背景に、ロングタームで$200M超えのディールを模索していたと言われています。
確かにレンジャーズに移籍してからのERAは2.79でしたし、何よりポストシーズンではALWCでレイズ相手にスコアレス投球で1勝。ALDSではオリオールズに4.0イニングで5失点と打たれましたが、アストロズとのALCSでは3試合に登板してERA 1.29、そしてDバックスとのワールドシリーズでも1試合で4失点と打たれはしたものの、モンゴメリーありきのローテーションだったがゆえにWSチャンプには欠かせない存在でした。
ただ、シーズン成績は10勝11敗。もっともERAは3.20でしたし、登板試合数も32試合、188.2 IPとイニング・イーターでもあったのですが、要求するディールとしてはちょっと高すぎたと思います。
もはやオフシーズンあるあるになりつつありますが、ロングタームのメガディールを所望して粘ったとしても、結果的にはショート・タームの単価アップにプラン変更となることが多く、ジョーダン・モンゴメリーも漏れなくその形でディールが決まりました。次の機会を狙ってという意味でカルロス・コレア型とでも言いましょうか、そのようなプラン変更となっています。
契約内容
現時点でジョーダン・モンゴメリーとDバックスが合意した内容は以下の通りです。
- 1年/$25M 保証(2024) + オプション
- 2025: $20M べスティング・プレーヤーオプション
- 2024年に10試合先発で
- $20Mのオプションが確定
- また、オプアウト可能に
- 2024年に18試合/23試合先発で
- 2025年のサラリーにそれぞれ$2.5M 追加 (MAX +$5M)
- 2024年に10試合先発で
- 2025: $20M べスティング・プレーヤーオプション
E・ロッド開幕離脱の影響
ここに来てヤンキースが猛プッシュをかけているとの噂がありました。古巣ですね。そもそもなんでカージナルスに出したんだ?という謎のディールが2022年のトレードデッドラインでありました。ヤンキースはハリソン・ベイダーを獲得し、ポストシーズンに多少の効果はありましたが、あとは故障がちで機能せず、逆にモンゴメリーはご承知の通り輝いたと。そんなヤンキースに対してモンゴメリーがどう思ったかわかりませんが、選択したのはDバックスでした。
今回のディール成立の背景には、E・ロッドことエドゥアルド・ロドリゲスの開幕ILの影響が背景にあると思われます。
E・ロッドは現地2024年3月19日のカクタスリーグのカブス戦で左広背筋を負傷して1.0イニングで降板。この怪我により、現時点では投球制限が実施されているため、復帰予定は5月1日となっているものの、症状次第ではいつシーズンデビューできるかは未定。
Dバックスのローテーション
現地2024年3月26日、トロイ・ロブロ監督は開幕ウィークのローテーションを以下のようにセットしたと発表。
- ザック・ギャレン(Zac Gallen)
- メリル・ケリー( Merrill Kelly)
- トミー・ヘンリー(Tommy Henry)
- ブランドン・ファーㇳ(Brandon Pfaadt)
- ライン・ネルソン( Ryne Nelson)
- ブライス・ ジャービス(Bryce Jarvis)
E・ロッドがいればトミー・ヘンリーもライン・ネルソンもその枠を争う立場だったのですが、E・ロッド離脱で一気にローテーションに入りました。
いいボールを投げつつも2023年のレギュラーシーズンでは結果がついてこなかったブランドン・ファーㇳはポストシーズンでの輝きでやはりローテーションに入ってきました。ただ、スプリング・トレーニングではERA6.75とまあ前年並み。果たしてシーズンに入ってどうなるのか楽しみ。
ジョーダン・モンゴメリーはサインが遅かった分、開幕は多少遅れると思われ、2週目以降はこのローテーションは変更になりそうです。
オプトアウトするか??
ジョーダン・モンゴメリーは1992年12月27日生まれの31才。ドラフトは2014年のヤンキースの4巡目指名。サウス・カルライナ大学の出身。メジャー・デビューは3年後の2017年。24才の時です。このシーズンにいきなり29試合に先発し、9勝7敗、ERA 3.88でROY投票で6位に。2018年、2019年と不本意なシーズンを過ごし、2020年に復活というところでしたが、このシーズンは短縮シーズンで思うような数字が上がらず。2021年に30試合に先発し、復活の兆しを見せていました。
2022年は前半戦で3勝3敗ながら、21試合、114.0 IPをこなし良い傾向を見せていたものの、上述のようにヤンキースはモンゴメリーをカージナルスにトレード。ハリソン・ベイダーを獲得して失敗という結果に。
2023年、カージナルスは前半でコンテンダーでなくなったため、リビルドを実施。レンジャーズがモンゴメリーを獲得。そして上述のようにワールドシリーズ制覇に大きく貢献したのでした。
モンゴメリーがヘルシーであれば2024シーズンに10先発をクリアーし、オプトアウトの要件を満たすことは割と容易かと。その場合、どういう決断をするのか見ものですね。
NLウエスト、また面白くなりましたね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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