Dバックス、また再生させるか!
Dバックスが年明け早々にメジャー実績のある3人の選手と続けざまに契約したので記しておきたいと思います。面白いのが皆、それぞれ前年に十分な活躍ができなかった選手達で、起用によってはまたDバックスが彼らを再生させるかもしれません。
【1】左腕ローガン・アレン
まず1人目です。現地2024年1月2日、Dバックスは直近ではマリナーズからFAとなっていた元ガーディアンズの左腕のローガン・アレン(Logan Allen)とサインしました。
契約内容
両者の契約はマイナー契約です。ローガン・アレンはスプリング・トレーニングの招待選手としてメジャーキャンプに参加します。
同姓同名もう1人のローガン・アレン
さて、ローガン・アレンはメジャーで2人おります。これが厄介なことにスペルもLogan Allenと全く同じで、しかも二人とも左腕で、さらにいっときはともにガーディアンズにおりました。
今回の記事にするローガン・アレンの方が年上で見た目が顎ヒゲをはやしており、トレバー・バウアーとも親交があります。
そしてもう一人のローガン・アレンは、2020年のアマチュア・ドラフトでガーディアンズから2巡目された投手です。彼がドラフト・ピックされた時は2人目のローガン・アレンということで話題になりました。この細身のローガン・アレンは、25才で2023年にデビューし、ガーディアンズの先発として24試合、125.1 IPで7勝8敗、ERA 3.81をマークしております。
Guardians Option Logan Allenhttps://t.co/fU4ryaPaZ5 pic.twitter.com/XhMVmkQstk
— MLB Trade Rumors (@mlbtraderumors) June 29, 2023
ローガン・アレンとは
Dバックスとマイナー契約をしたローガン・アレンは2015年のアマチュアドラフトでレッドソックスから8巡目指名されてプロ入りした投手。ドラフト・イヤーの2015年にルーキー、クラスAマイナスでプロ・デビューしたローガン・アレンは、8試合に先発して24.1 IPでERA 1.11と上々のプロ・デビューを果たします。
この好成績により、トレード・チップとして目をつけられたようで、ドラフトイヤーの2015年11月にレッドソックスがクレイグ・キンブレルを獲得したトレードでハビー・ゲラ、マニュエル・マーゴットらとともにパドレスに移籍します。
MLBデビューはパドレス移籍後の2019年。パドレスでは8試合中、4試合に先発し、2勝3敗、ERA 6.75。
そのデビューイヤーの2019年のトレード・デッドラインでローガン・アレンはまたしても動きます。今度のトレードはパドレス、インディアンス、レッズの3チームによるブロックバスタートレードで、ローガン・アレンはフランミル・レイエスとともにインディアンスに移籍。さらに、このトレードはトレバー・バウアーがインディアンスからレッズへ、ヤジエル・プイーグがレッズからインディアンスに動いたということで話題になりました。
インディアンス移籍後のローガン・アレンは2019年後半から2022年にかけて足掛け4シーズンに亘り在籍しましたが、22試合(11先発)、69.1 IPで3勝7敗、ERA 5.45と良い結果が出ませんでした。
ローガン・アレンは2022年にウェーバーにかけられたところをオリオールズにクレームオフされ、オリオールズへ移籍。しかし、3試合、1.2 IPで2ERと結果が出ず、8月後半にオリオールズからリリース。
リリースからすぐの2022年8月26日にFAとしてロッキーズに加入。ロッキーズでは2023年7月1日まで在籍するも、リリースされました。
そのリリース後の2023年7月14日、マリナーズとマイナー契約。しかし、MLB登板がないままこのオフに再びFAとなっていました。
とにかく投手がウィーク・ポイントのDバックス。彼がリリーフとして化ければかなり楽になります。Dバックスなら、再生させるかもしれません。いずれにせよ、スプリング・トレーニングの出来次第ですね。
なお、ローガン・アレンはプロレスラーのジョン・シナと親友です。
【2】タッカー・バーンハート
Dバックスは現地2024年1月2日に、捕手のタッカー・バーンハート(Tucker Barnhart)ともサイン。
契約
タッカー・バーンハートとの契約もマイナー・ディール。タッカー・バーンハートはノンロスター・インバイティー(NRI)としてスプリング・トレーニングでメジャー・キャンプに参加します。
タッカー・バーンハートとは
タッカー・バーンハートは、33才で2024シーズンを迎える捕手で、レッズの正捕手として稼働していたベテラン。2017年と2020年にゴールドグラブ賞を受賞。
2021年11月にマイナー選手との交換でタイガースにトレード。タイガースでは94試合に出場し、AVG .221。守備では3Bも守りました。2022年オフにFAとなりカブスとサイン。カブスでの2023年の成績は43試合に出場し、AVG .202。2023年8月後半にリリースされてしまいました。リリース後は、ドジャースとサインするもメジャー出場はなし。今オフは再びFAとなっていました。
ガブリエル・モレーノがいる中、タッカー・バーンハートはバックストップでの獲得。ただ、バックストップもホセ・ヘレイラがおり、彼らのうちのどちらかが怪我をした場合の2重のバックストップという位置づけでの加入です。
【3】ケビン・ニューマン
3人目です。現地2024年1月3日、Dバックスは元パイレーツのSSで2023年はレッズでプレーしたケビン・ニューマン(Kevin Newman)ともサイン。
契約
Dバックスとケビン・ニューマンとのディールもマイナー契約。やはりNRIとしてスプリング・トレーニングではメジャー・キャンプに参加します。
ケビン・ニューマンとは
ケビン・ニューマンは、2015年のパイレーツの1巡目指名でプロ入りしたSS。全体19位。
2018年にMLBデビューし、2022年までパイレーツに在籍。2019年に130試合に出場し、.308/.353/.446、HR 12、RBI 64、SB 16をマーク。パイレーツの顔のような選手でした。
2020年も60試合中、44試合に出場し、しかしAVG .224と打撃成績が落ち、さらにSSのフィールディング%も前年の.973から.930に落ち、やや危うい状況に。
それでも2021年は148試合に出場。このシーズンはスプリング・トレーニングの成績がすごかったのです。.606/.641/.788という信じられない成績でシーズンIN。ただ、シーズンの結果はAVG .226と上がりませんでした。なお、2021年はGG賞でSSのファイナリストに残っております。
2022年、ニューマンの成績からパイレーツはプロスペクトの起用を実行。それがオニール・クルーズの起用でした。オニール・クルーズはそのセンセーショナルな活躍でSSを奪い、ケビン・ニューマンは2B、3Bをカバーする役割に。ただ、シーズン後半は数字も上がり、78試合でAVG .274と上げました。
2022年11月、パイレーツは右腕のダウリ・モレータを獲得したトレードでケビン・ニューマンをレッズにトレード。
2023年のケビン・ニューマンは74試合に出場して、AVG .253。レッズに入ったら入ったで、エリー・デラクルーズやマット・マクレインらの強烈なルーキー達に遭遇。ちょっと押されっぱなしになりました。そして2023年9月23日にレッズからリリース。今オフはFAとなっていました。
Dバックスの内野もジョーダン・ローラーというプロスペクトがいて、強烈なメンバーゆえ、スプリング・トレーニングで結果を出すことが求められています。
Dバックスの今回の一連の補強は、野手2人はなかなかポジションが厳しい状況ゆえ、上がってくるかどうかは二人の調子と状況次第。そしてローガン・アレンはブルペンとして機能すればかなり面白いので、今回のディールがどう出るのか、楽しみですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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