勝利数・ERA・奪三振でタイトル
現地2024年9月29日、ついにメジャー・リーグ2024レギュラーシーズンが閉幕となりました。
正確にはまだメッツ@ブレーブスのナ・リーグのワイルドカードを決める重要なダブルヘッダーが現地30日に残されてはおりますが、大半はクローズということで2024年の成績が出ました。
中でも気になるのは個人成績です。素晴らしい成績を残したのが投手部門のタイガースのタリク・スクーバルです。4月に怒涛の4勝をマークしたタリク・スクーバルでしたが、チーム事情から勢いは止まるのではないか?と思われました。しかし、あれよあれよという間にオールスター前に10勝をマーク。
奇跡の判断:TDLで出さず!
タイガースは前半戦を終えた段階で47勝50敗。トレード・デッドラインでは「セラー(売り)」にシフトした動きを見せました。実際、好調だったジャック・フラハーティーをドジャースにトレードしたのがその最たる例で、タリク・スクーバルもトレード・デッドラインの大きなターゲットして見られていました。
ところが、タイガースはこの大エースを出さずに温存。結果的にこれが大正解に。彼がタイガースの最大の吸引力となり、チームを猛プッシュ。タイガースは見事にALワイルドカード入り(NO.6スポット)を果たしました。
タリク・スクーバルのスタッツ
タリク・スクーバルは現地2024年9月24日がレギュラーシーズン最後の登板となり、計31試合に先発。この31先発だけでもローテーションの鑑のような成績ですね。
ご覧の数字となっております。
Tarik Skubal | W (L) | ERA | SO | IP | WHIP |
---|---|---|---|---|---|
Stats | 18 (4) | 2.39 | 228 | 192.0 | 0.92 |
AL ランク | 1 | 1 | 1 | 5 | 2 |
MLB ランク | 1-Tie | 2 | 1 | 8 | 2 |
投手の主要3部門の勝利数、ERA、奪三振の全てにおいてア・リーグでNO.1。ERAはMLBでは2位となっていますが、1位はブレーブスのクリス・セールで2.38ですからわずかの差。
ALサイ・ヤング賞候補
もう初夏にはサイ・ヤング賞の有力候補として名を連ねておりましたが、圧倒的な投球内容でした。
なにより、彼の登板は非常に支配的で、相手打線がかなり苦戦するのは目に見えるほどの素晴らしいボールを投げ込んでおりました。
4シームのアベレージは96.8mph。アベレージでこの数字です。時に101mph以上を計測することも。これはなかなか打てませんね。くれに加えてチェンジアップ、シンカー、スライダー、ナックル・カーブと緩急も自由自在。
素晴らしすぎる投球内容でした。
投手3冠は過去30度(21人)
投手のトリプル・クラウンは打者のトリプル・クラウンよりも多く達成されており、過去30度、21人のピッチャーが成し遂げています。
【直近の投手の3冠】
直近の投手のみ挙げておきますと、レジェンドが軒並み顔を揃えております。
Pitchers | Club | Season | W | ERA | SO |
---|---|---|---|---|---|
タリク・スクーバル | DET | 2024 | 18 | 2.39 | 228 |
シェーン・ビーバー | CLE | 2020 ※ | 8 | 1.63 | 122 |
ジャスティン・バーランダー | DET | 2011 | 24 | 2.40 | 250 |
クレイトン・カーショウ | LAD | 2011 | 21 | 2.28 | 248 |
ジェイク・ピービー | SDP | 2007 | 19 | 2.54 | 240 |
ヨハン・サンタナ | MIN | 2006 | 19 | 2.77 | 245 |
ランディー・ジョンソン | ARI | 2002 | 24 | 2.32 | 334 |
ペドロ・マルチネス | BOS | 1999 | 23 | 2.07 | 313 |
ロジャー・クレメンス | TOR | 1998 | 20 | 2.65 | 271 |
ロジャー・クレメンス | TOR | 1997 | 21 | 2.05 | 292 |
ドワイト・グッデン | NYM | 1985 | 24 | 1.53 | 268 |
スティーブ・カールトン | PHI | 1972 | 27 | 1.97 | 310 |
サンディー・コーファックス | LAD | 1966 | 27 | 1.73 | 317 |
サンディー・コーファックス | LAD | 1965 | 26 | 2.04 | 382 |
サンディー・コーファックス | LAD | 1963 | 25 | 1.88 | 306 |
そして現地2024年9月30日、メッツ@ブレーブス戦でクリス・セールが登板し、ERA(2.38)の大幅悪化がなければ積み上げの勝利数(18)と奪三振(225)とともに投手3冠を達成することになります。
プロスペクト時代から注目されていたタリク・スクーバルは肘の故障もあり、2021年の8勝が最高でした。今季、ようやく本領が発揮されて良かったなと思います。
タイガースは現地2024年9月29日、ホワイトソックスに敗れました。また、ワイルドカードの順位を争うロイヤルズが勝利したので、両者は勝率では並んだものの、直接対決ではロイヤルズが7勝6敗とリードしたので、ロイヤルズがワイルドカード2位(NO.5)、タイガースが3位(NO.6)に入っております。
よって、タイガースは地区勝率3位のアストロズとALWCを戦います。いみじくもA.J.ヒンチ監督の古巣との対戦となりました。
タリク・スクーバルは満を持してGm1に登板でしょうか??気になりますね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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