見応えあるゲームの最後
現地2024年5月31日、レッズ@カブス戦はなかなか面白かったですね!前半はカブスがリードする展開で進んだのですが、中盤にレッズが追いつき、さらに終盤でレッズが勝ち越し。そして最終回の攻防でカブスに同点あるいはサヨナラの芽があったのですが、それをエリー・デラクルーズがスーパー・スローを披露して阻止!まさに守備の力、強肩でチームの危機を救ったのでした。いいプレーでしたね!
不調のカブス、一矢報いるところだったが・・・
前日のゲームが終了した時点で2連敗を喫していたカブス。5月22日からの8戦で1勝7敗とここのところ、大きくつまづていたのでした。これまでは最低でも今永投手が5日ごとにゲームメイクしてきましたが、その今永投手も雨天による登板スキップがあり、さらに現地2024年5月29日のブルワーズ戦でついにデビュー後初黒星。悪い流れが続いているのでした。
しかし、この日のカブスはゲーム前半は優位に試合を進めました。
安定感のあるアサードが4回に追いつかれる
カブスは4月に今永投手とともにローテーションで良い投球を続けていたハビアー・アサードが先発。このゲーム前までは4勝1敗、ERA2.17をマーク。一方のレッズはこちらもローテーションを守り続けているグラハム・アッシュクラフトが先発。
先制点はカブスで2回裏に中軸が機能。イアン・ハップの2ランHRで先制しました。
しかし、レッズは4回表に集中打を放ち、四球と3本のシングルで2-2の同点に追いつきます。ハビアー・アサードはこの日、6回途中で被安打5、失点2、自責点2、BB 3、SO 7という投球でしたが、打たれた5本のヒットのうち3本がこのイニングに集中しました。
スワンソンのオーバーラン
カブスは4回裏に2アウトからダンスビー・スワンソンが二塁打。さらにピート・クロウ=アームストロングが2Bへ内野ゴロを安打を放ち、1、3塁のチャンスを作るところでした。ところが、PCAの打球で1塁でのアウトは無理と判断したレッズ2Bのジョナサン・インディアが3塁に送球。オーバーランしていたダンスビー・スワンソンが三本間に挟まれタッチアウト。せっかくの勝ち越しのチャンスを逃したのでした。これはランナーが三塁へ進塁する際の2Bの見せ場みたいなプレーで、当然SSのスワンソンが知らない訳がないのですが、大きく離塁していました。負けている時は焦りが出るのでしょうね。
ただし、カブスは5回裏にコントロールに乱れが生じたアッシュクラフトから3四死球をもらい、さらに代わったフェルナンド・クルーズからも押し出し四球をもらい、相手のミスで勝ち越しに成功。
CIN: サンティアゴ・エスピナルが勝ち越しHR
3-2とカブス・リードで迎えた7回表、レッズはカブスの2番手ドリュー・スマイリーを攻め立てます。先頭のジョナサン・インディアが四球で出塁し、レッズは打撃不振のウィル・ベンソンに代わり、サンティアゴ・エスピナルが代打に。そのエスピナルはドリュー・スマイリーの代名詞ともいうべきナックル・カーブを狙っていました。初球、甘く入ってきたそれを左中間スタンドに放り込む2ランHR!レッズが4-3とゲームをひっくり返したのでした。代打で逆転HRですから、エスピナルはすごい仕事をしましたね。レッズはその後、エリー・デラクルーズが出塁し、今季32個目のスティールを決めますが、追加点はならず。
レッズ、9回に追加点
レッズはさらに9回表に、ジョナサン・インディアの二塁打をきっかけに、1点を追加。これはHRを放ったサンティアゴ・エスピナルに送りバントをさせた上でのTJ・フリードルのタイムリー・シングルで、NPBのような野球で追加点を奪ったのでした。
エリー・デラクルーズのスーパー・スロー
レッズは9回裏、守備固めを実施し、万全の体制で逃げ切りを図りますが、カブスも意地を見せます。
先頭のピート・クロウ=アームストロングがRFへのシングルで出塁。さらに代打にマイケル・ブッシュが登場。レッズのクローザーのアレクシス・ディアスも飲まれ気味でした。しかし、アレクシス・ディアスは代打で出たニック・マドリガルを3塁ゴロに仕留めてまずは1アウト。ランナー1、3塁で鈴木誠也選手を迎えます。
鈴木誠也選手が1点差に迫る2塁打
鈴木誠也選手は4球目の甘いスライダーをLF線に運ぶ二塁打を放ちます。これで3塁ランナーのPCAが生還。さらに打球コースが良かったのと地面に落下するまで多少時間が出来たせいで1塁ランナーのニック・マドリガルが、ホームを狙います。レッズLFのジェイコブ・ハートゥビーズ(Jacob Hurtubise)の捕球位置、中継に入ったSSのエリー・デラクルーズまでの送球を考えた時に、カブスが同点に追いついたと思いました。
ところが、カットに入ったのはエリー・デラクルーズ。デラクルーズが捕球した時点でニック・マドリガルは3塁を回っており、タイミングはセーフになるはずでした。しかも送球がオフラインになることもしばしばですから。
ところがエリー・デラクルーズの送球は三本間のちょうど真ん中当たりまで来ていたニック・マドリガルを別次元のような速さの送球で一気に追い抜き、悠々とホームでアウトに。しかも抜群の場所に収まったのでした。
スタット・キャストの計測では93.3mph。すごかったですね。
鈴木誠也選手はヒーローになりそこねてしまいました。
ただ、この送球の間に鈴木誠也選手は三塁に進塁。2アウトながらまだカブスにチャンスがあり、しかもコディー・ベリンジャーの打席。カブスにチャンスがあったのですが、捉えたかのようなベリンジャーの打球は球速に押され、RF超えならず。RFフライに倒れ、ゲームセット。
レッズがサヨナラの危機に瀕しながら、エリー・デラクルーズの送球でその芽を摘み、2点差を守りきったのでした。
レッズはこの勝利で25勝32敗。5月は9勝18敗と大きく負け越したのが響き、NLセントラルの最下位です。これから巻き返しなるか!というところです。打線がまだ機能しておりません。
一方、カブスはこれで28勝30敗で借金2に。こちらもレッズ同様、5月は10勝18敗と大きく負け越し、気づけばカージナルスにも抜かれ3位になっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント