内野が育つコロラド
現地2024年3月24日、コロラド・ロッキーズが22才の若手SSのエジキエル・トーバー(Ezequiel Tovar)と7年の契約延長にサインしました。これにより、ロッキーズはFA資格も通過して今後7年間、SSを固定できることとなりました。
コロラド・ロッキーズのホーム、クアーズ・フィールドは高所で乾燥していることから、打球が飛ぶことで有名。そういったスタジアムとの関連もありそうですが、それにしてもロッキーズはトロイ・トゥロウィツキー、ノーラン・アレナド、トレバー・ストーリー、DJ・ルメイヒューと強力な内野手が育つクラブですね。
延長内容
両者が合意した内容は大筋で以下の通りです。
- 7年/$63.5M (2024-30) + 2031 クラブ・オプション
- 2031:$20.5M クラブ・オプション
このほかにも何らかのボーナス、あるいはバイアウトなどもあるかもしれませんが、判明しているところだと上記の数字です。サラリーは徐々にエスカレートする設定で、2031年のオプションは$20.5M。保証されている7年/$63.5M のAAVは$9.5M/年になります。
2023年は153試合に出場
エジキエル・トーバーは2001年8月1日生まれの22才。ベネズエラ出身で右投げ右打ち。メジャー・デビューは2022シーズンも終わろうかという2022年9月23日。ファースト・イヤーは9試合に出場し、33打数7安打、初HRも放っています。
Pre-2023、エジキエル・トーバーはMLBパイプラインのトップ・プロスペクト100の25位にランクイン。ロッキーズのルーキーでここまで上位に食い込むのは久しぶりのこと。
2023年は先発ショートとして開幕ロースター入りを果たしたものの、4月後半までは苦戦。4月22日の時点ではAVG .172。しかし、4月23日のフィリーズ戦でのマルチ安打を気に打撃が上向き、5月の月間AVGは.266をマーク。最も良い成績を出したのは6月で、96-31で.323/.333/.552、 HR 5、RBI 17をマーク。8月にもAVG .301をマークし、シーズン通算147安打を放ち、打率.253、OBP .287、SLG .408、HR 15、RBI 73、SB 11をマーク。ただ、166三振を記録し、打席でのアプローチが今季の課題です。
守備は一級品
打撃面はまだまだ改善の余地ありですが、その中でも147安打も放ったのは自信になったのではないかと思います。エジキエル・トーバーの現時点での大きな武器はなんと言っても守備。これは非常に良いですね。トゥロ、アレナド、ストーリーと続くコロラドの内野の左側の伝統を受け継ぐ素晴らしいグラブワークを見せます。
NLウエストでどこまで食い込むか?
ロッキーズの課題は明らかに投手力。2023年のチームERAはNLワーストの5.67。今季は頼りのヘルマン・マルケス、アントニオ・センザテラが揃って60 ILで開幕を迎え、あまりよろしい体制ではありません。一応、カル・クアントリル、ダコタ・ハドソンを補強してはいますが、ローテーションがどこまで機能するか、特にNLウエストの他の4クラブは破壊力抜群の打撃を誇るだけにやや不安が残るところ。
また打撃ではヒッターズ・パークでありながら、2023年のチームAVGは.249でやはりNLで平均より下だった打撃は、このエジキエル・トーバーの躍進が期待できると同時にここ数年怪我で思うような活躍ができていないクリス・ブライアント、2Bのブレダン・ロジャース、長打力の光るノーラン・ジョーンズの活性化が必須。打って勝たないとなかなかポストシーズン進出は厳しそうです。
エジキエル・トーバーの活躍はまずは期待したいところです。
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