2023年に13勝をマーク
現地2024年2月22日のこととなりますが、ピッツバーグ・パイレーツがエースのミッチ・ケラー(Mitch Keller)との契約延長にサイン。これによりパイレーツは軸となる投手を5年確保したことになりました。
契約内容
両者が延長した契約内容は以下の通り。
- 5年/$77M (2024-28)保証
- すでにサインしていた2024年の$5.4425Mを上書きする形で延長
- AAVで$15.4M
ミッチ・ケラーは1996年4月4日生まれの27才で、シーズンが始まってすぐに28才となります。今回の5年契約は2024シーズンを実質28才のシーズンと考えれば、32才のシーズンまでの契約ということになります。
ミッチ・ケラーのMLSは2024年1月時点で4.026。よって、FA資格取得をまたぐ形でパイレーツはキープすることにしたようです。
2023年のサラリーは2023年1月に調停を避けてサインした1年/$2.4375M(2023)ですから、今回の延長契約によりAAV(Annual Average Value)は$15.4Mと非常に高額なものに。ただし、均等割ならそうなるというだけで実際のサラリーは徐々に上がって行く設定になりそうで、当初サインした$5.4425Mに近い額になると思われます(現地2024年2月24日時点ではまだ詳細が出ておりません)。
2023年に13勝
ミッチ・ケラーは2014年のアマチュア・ドラフトのパイレーツの2巡目指名。高校卒での指名です。デビューしたのは2019年で23才のシーズン。この時は11試合の先発で48.0IPで1勝5敗、ERA 7.13。パイレーツがどん底の69勝93敗でNLセントラル最下位のシーズンでしたから、なかなか厳しいものになりました。
短縮シーズンとなった2020年は5試合に先発して、1勝1敗、ERA 2.91と好投。ただし、BB9が7.5とだいぶ荒れました。このシーズンは調整が難しかった面もあったと思います。
MLB昇格後初のフルシーズンとなった2021年は23試合に先発して、100.2 IPで5勝11敗、ERA 6.17と炎上気味の内容に。BB9は4.9と前年より改善されたものの、H9が11.7とかなり打たれました。このシーズンは4シーム、カット、カーブ、チェンジアップの4種。
2022年は31試合に先発し、159.0IPに到達。ただし、チーム状態が悪かったため、またもや5勝11敗と数字がついてきませんでした。ただし、内容は悪くなかったため、ERAは3.91と改善。BB9は3.4、H9は9.2に改善。2022年からシンカー、スライダー、スウィーパーが球種に追加。これでかなり自信がついたようです。
そして2023年。32試合に先発し、194.1 IPを數えたミッチ・ケラーは、13勝9敗をマーク。ERAは4.21と前年よりやや悪くなりましたが、オールスターにも選出されるほど活躍。特にパイレーツは開幕直後はMLB NO.1の勢いを見せていただけに、それが続かず前年なシーズンとなりましたが、チームの試合内容もかなりよくなってきたと言っていいと思います。
ローテーションは改善
パイレーツの投手陣の今オフの動きとして、まず痛かったのはヨハン・オビエドが2023年11月にトミー・ジョン手術を実施し、今季は全休になったこと。非常に期待できる右腕で2023年は9勝をマーク(14敗)していたので、彼の離脱は痛かったです。
しかし、マリナーズからブレーブスにトレードで移籍し、ブレーブスからすぐにトレードで獲得したマルコ・ゴンザレスが加入。彼も怪我のリスクはあるのですが、ヘルシーなら非常に有効。さらに、レンジャーズからFAとなっていたマーティン・ペレスも獲得。このベテラン左腕2人の加入は大きいです。
そして2022年に28試合に先発し、2023年はトミー・ジョン手術で全休となっていたJT・ブルーベイカー(JT Brubaker)がシーズン半ばに復帰予定。これはなかなかの朗報ですね。
ひょっとしたら2023年の全体1位のポール・スキーンズもデビューするかもしれませんね。
打撃陣はオニール・クルーズが怪我から復帰。ヘンリー・デービス、ジャック・スウィスキーなども含むめて魅力的な選手が多いので、投手陣が安定すればNLセントラルでかなり面白い存在になるかもしれません。
捕手の起用も注目点
ちなみにそのヘンリー・デービスを本来の捕手のポジションに使うかどうかも注目です。バックアップにヤズマニ・グランダールが入りましたので、ここは心強いです。
打撃に目がくらみ、OFで起用し続けると、オリオールズのアドレー・ラッチマンがもたらしたような効果は薄れてしまうので、この点も注目ポイントです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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