フィリーズ、バランス良く30勝に最速で到達
今季30勝に一番早くたどり着いたのはドジャースでもオリオールズでもなく、ナ・リーグ東地区のフィリーズでした。
現地2024年5月14日、フィリーズは同地区ライバルのメッツと対戦。先発アーロン・ノラが9イニング109球を投げ、メッツ打線をシャットアウト。4-0の完璧なゲーム運びで見事に30勝を上げました。
アーロン・ノラは今季5勝目をマークしています。
アーロン・ノラ、5回までパーフェクト
先発アーロン・ノラは初回、先頭のブランドン・ニモにフルカウントまで粘られるも、根気強くインコースを突き、ナックル・カーブで2Bゴロに仕留めると、つづくスターリン・マルテをやはりナックル・カーブで空振り三振。さらにフランシスコ・リンドーアの早打ちにも助けられ、1球でSSゴロに仕留め、三者凡退の立ち上がりに。ここから乗って行きました。
メッツの早打ちにも助けられ、アーロン・ノラは5回までパーフェクトで5奪三振をマーク。
ようやく初ヒットを許したのは6回裏で、先頭のティロン・テイラーに初球のカット・ボールをLFへはじき返されるシングルヒットが最初でした。
ノラは7回裏にも先頭のスターリン・マルテにRFへのシングルで出塁を許したものの、ピート・アロンゾからダブルプレーを奪うなど、メッツ打線に二塁を踏ませない好投が続きます。
8回裏には2アウトからティロン・テイラーにヒット性のライナーを許すも、これをブライソン・ストットが好捕してピンチの芽を摘みました。
9回裏、代打攻勢のメッツに対し、ノラは1アウトからジェフ・マクニールにこの日初めての長打を許し、最後の難関を迎えます。2アウト後にスターリン・マルテにシングルを許し、1、3塁のピンチとなりましたが、最後はリンドーアをLFフライに仕留め、ゲームセット。
見事な投球でメッツ打線を完封しました。アーロン・ノラ、良かったですね!!
フィリーズ打線
フィリーズは3回裏にメッツ先発のホセ・ブットのコントロールの乱れをつき、1ヒットと3つの四死球で2点を先制。アーロン・ノラを援護します。
その後はメッツ先発のホセ・ブットに抑えられ(5回1ヒッター)、なかなか追加点を得ることが出来ませんでしたが、9回表にメッツ5番手のショーン・リード=フォーリー(Sean Reid-Foley)からカイル・シュワーバー、ニック・カステヤーノス、ブライソン・ストット、アレク・ボームが4長短打を浴びせて2得点。アーロン・ノラのシャットアウト勝利への最後の一押しを演出しました。
フィリーズは7安打4得点と打線が爆発したわけではありませんが、投手力と守備力でメッツ打線を封じ、メジャー最速での30勝到達。
トレイ・ターナー離脱後のフィリーズ打線
フィリーズは現地2024年5月3日のジャイアンツ戦でトレイ・ターナーを左ハムストリングスで欠く緊急事態を迎えました。
INFのキーマンを失ったフィリーズは、SSには2Bからブライソン・ストットを回し、2Bにはマイナーから呼んだコディー・クレメンスを起用。ロジャー・クレメンスの息子さんですね。
4月後半にはハーパーをパタニティー・リーブ(育休)で欠く時期もありましたが、ハーパーは原則1Bで起用し、休みの時はアレク・ボームが1Bに。そしてボームが1Bを守る時は3Bにウィット・メリフィールドがいるという贅沢シフトを敷いて緊急事態を回しています。
ただ、試合に出たり出なかったりするのでリズムをつかみ切れないウィット・メリフィールドはAVG .188と苦戦。ここが唯一の計算違いというところでしょうか? それでも好調ボームを筆頭に、シュワーバーも適時打を放ち、打線につながりはあります。ターナー離脱後も4点以上を上げる試合の方が多く、打ち勝っているというのがここまでのフィリーズの戦いぶりです。
破壊力はドジャースには及びませんが、BBの数は166でドジャース、ヤンキースに次いでMLB NO.3。チームRBIも212で2位(1位はLAD)、盗塁は52でMLB 4位で、この上にはレッズ、ナショナルズ、ブルワーズがいてドジャースはいません。フィリーズの攻撃力がいかにバランスが良いかというのがこの点にも出ていると思います。
キーマンを欠きながら、MLB最速で30勝達成というのも納得の戦いぶりとなっています。
なお、ナ・リーグ東地区2位のブレーブスは現時点で26勝13敗。フィリーズとの連勝&連敗がうまくシンクロするとすぐにひっくり返す位置につけております。ブレーブスもアクーニャが本調子になればもう手が付けられませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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