ジャッジと並ぶAL MVP候補
現地2024年8月1日、MLBはトレード・デッドラインも終わり、シーズンは残り2ヶ月。約6ヶ月間あるレギュラー・シーズンを2ヶ月ずつ区切った場合の最後の2ヶ月に入りました。早いですね・・・。
クリーブランドが凄すぎてなかなかその差を詰められないロイヤルズは、好調だった4月、5月の疲れも出たのか、6月は12勝15敗と負け越し。その間、ツインズにひっくり返され、3位に転落。
力がないとここで息切れし、シーズン終盤に向かって崩れていくところなのですが、今季はまずローテーションが素晴らしく、セス・ルーゴは現地2024年8月1日時点でハーラートップ・タイの13勝をマーク。そして勝ちはあまりついていないのですが、大きな存在感を示している左腕のコール・レーガンズ。さらに生え抜きのブレイディー・シンガーが頑張り、崩れるどころかピッタリとマーク。7月は殆ど3位で過ごしたものの、13勝10敗と勝ち越しに成功。8月1日には2位に復帰しました。
そんなロイヤルズを打撃面で支えたのがボビー・ウィット・Jr.。
ボビー・ウィット、7月はBA .489、OPS 1.353!
ロイヤルズのスーパースターSS、ボビー・ウィット・Jr. (Bobby Witt Jr.)は、MLB史上に残る月間成績を叩き出しました。
7月は23試合に出場し、PA(打席数)はちょうど100。そしてAB(打数)90で安打数44をマーク。打率.489、OBP .520、SLG.833、そしてOPSは脅威の1.353!オールスター・ブレークで1週間の出場機会が無くなり、分母がわずかに少なくなったとは言え、非常に濃厚な打撃成績をマークしたのでした。 44安打の内訳は、二塁打 8、三塁打 1、HR 7。RBI 22、26 Runs、BB 6、SO 10。BBがもう少し増えれば、打率は.500を超えていたような成績。
OPSはかつてのボンズに迫る数字
なお、過去のMLBの月間成績のトップ3はバリー・ボンズ。HRが多いのでSLGが1を超えるというとんでもない数字です。
# | Player | Year/Month | BA | OBP | SLG | OPS | Hits | BB | HR |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | B・ボンズ | 2004/3 & 4 | .472 | .696 | 1.132 | 1.828 | 25 | 39 | 10 |
2 | B・ボンズ | 2003/8 | .452 | .629 | 1.024 | 1653 | 19 | 20 | 7 |
3 | B・ボンズ | 2004/8 | .414 | .615 | .1000 | 1.615 | 29 | 38 | 11 |
ボンズはOBPの数字も異常!これは一重にBBの多さにあります。NO.1のスタッツの月に至っては開幕してすぐの月なのにBB 39です。年間のBBが39ほどの選手も多い中、どんだけBBを取っているのかという数字です。それだけ警戒されていたということですね。
ボビー・ウィットは44安打も放っており、ボンズもこの安打数には遠く及びません。いかに打ちまくったかというのがよくわかります。本当にもう少しBBが増えれば打率はもっと上がりますね。
今季は20-20も達成
さらにボビー・ウィットは現地2024年8月1日のタイガース戦の8回表に今季20号のソロHRを放ちました。盗塁もすでに24を決めており、これにより、20HR – 20SBも達成。
(YOUTUBE)Bobby Witt Jr. starts off August with a BANG!
これはAL/NL史上で初めて最初の3シーズンでの20本塁打と20盗塁の達成となります。
今季のここまでの打撃成績は、110試合の出場でPA 482、AB 437、Hits 153。BA.349、OBP .398、SLG .604、OPS 1.002(OPS+174)、二塁打 31、三塁打 10、HR 20、RBI 78、RUN 93。rWARは7.2です。
現地2024年8月1日時点で安打数、BA(打率)、RUNでMLB トップです。
着実にスターに
ボビー・ウィット・Jr.のお父さん、ボビー・ウィットは1986年から2001年まで主にレンジャーズに所属していたピッチャー(RHP)。通算142勝157敗、ERA4.83。
その息子のJr.は2019年のドラフトでアドリー・ラッチマンに次いで全体2位で指名されました。彼は2022年にメジャーデビュー。上がった当初はメジャーのスライダーに大苦戦。
ルーキー・イヤーはBA.254、OBP .294でフィニッシュしました。 しかし、2023はBA .276にアップ。SO%はは21.4%→17.4%→15.4%と年々下がってきています(現地2024年8月1日終了時点)。
さらに守備も卓越しており、強肩。しかも足もあり、メジャー通算104 SBをマーク。まさに5ツールです。
(KC)G・ブレット以来のMVP受賞なるか?
ボビー・ウィット・Jr.はアーロン・ジャッジとのMVP争いとなっています。果たしてボビー・ウィット・Jr.はロイヤルズ史上、ジョージ・ブレット以来のMVP受賞なるか?
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント