OAK 11 @ 9 ATL
現地2024年6月1日のアスレチックス@ブレーブスは凄まじいゲームでしたね。両軍合わせて29安打、20得点を上げる乱打戦。アスレチックスが序盤で試合を決めたかと思ったのですが、ブレーブスが5回裏に6得点を上げ、5点差を跳ね返して逆転。この流れでブレーブスか?と思われたのですが、アスレチックスも意地を見せ、この日当たっていたミゲル・アンドゥハーとブレント・ルッカーの強打で逆転。
最後はアダム・デュバルの大飛球がフェアであれば・・・という惜しい当たりが出ましたが、あと1歩及ばず、アスレチックスが打撃戦を制しました。
クリス・セールが乱調
このゲームの歯車が狂ったのはブレーブス先発のクリス・セールの乱調。ここまで8勝を上げ、キャリア初のサイ・ヤング賞も現実化しつつあったクリス・セールですが、この日は初回にダズ・キャメロンにタイムリー・ダブルを打たれるなどまず2失点。
直後の1回裏にはブレーブスもアスレチックス先発のアーロン・ブルックスからマーセル・オズーナが2ランHRを放って2-2の同点に追いついたものの、クリス・セールは2回表もピリッとせず、売出し中のザック・ゲロフに二塁打を打たれたのを皮切りに、9番マックス・シューマン(Max Schuemann)のタイムリーさらにはミゲル・アンドゥハーに3ランHRを打たれ、4失点。アスレチックスは序盤からかなり優位な展開でゲームを進めて行きました。
クリス・セールは4回まで投げきるも、被安打9、失点8、自責点8、BB 1、S0 4,HR 2と今季ワーストの登板となりました。
躍動したA’sのマックス・シューマン
この日、アスレチックス打線を引っ張ったのは、間違いなく中軸の2人で、一人は5打数4安打4RBIのミゲル・アンドゥハー。もう一人はやはり4 RBIを叩き出したブレント・ルッカー。彼らが得点の大半をマークしたのは事実なのですが、その彼らのRBIに大きく貢献したのが9番SSで入ったマックス・シューマン(Max Schuemann)でした。
マックス・シューマンはこの日、まず守備で見せました。2回裏にトラビス・ダーノーの強烈なSSゴロをスライディングで止めて、1塁へストロング・スロー。このプレーは良かったですね。
さらに2回表の勝ち越しタイムリーを含め、4打数4安打、1 RBI、3 Runと大いに躍動しました。
まもなく27才になるルーキー
マックス・シューマンは1997年6月11日生まれの26才。まもなく27才になります。ドラフトは2018年のアスレチックスの20巡目指名。ミズーリ州のイースタン・ミシガン大の出身で、プロ入り時は21才。2019年はクラスAでフルシーズンを過ごし、AVG .256をマーク。これからという時にコロナ・パンデミックとなり、2020年はマイナーのゲームがキャンセルになったことからこれでデビューが遅れたと言ってもいいかもしれません。
2021年には最終的にはトリプルAにまで昇格。順調ではありました。しかし、それ以降の2022年と2023年はAAとAAAの往復が続き、なかなかメジャーへ上がる機会がありませんでした。2022年はAAが中心で79試合で、AVG.290をマーク。2023年はAAAが中心で、103試合で、.277/.402/.429といい数字は残してきました。
2024年はAAAで開幕を迎え、4月7日にブレント・ルッカーが肋軟骨損傷の怪我でILに入ったことから、メジャーへ昇格。4月12日にデビューを果たしました!
デビュー後の1ヶ月は打撃で大いに苦戦。4月は24-3でAVGは.125。ただ慣れるのも早く、5月に入り、81-22で.272/.344/.395、HR 2と結果が出始め、ようやくAAAでの打撃の成果が出始めたところです。守備は大胆で動きが派手なので映えて見える面もありつつ、ここまでスローイング・エラーを含めてSSとして5つのエラーを記録しております。マイナーとは打球速度も違うでしょうから、こちらも現在、慣れている最中と言ったところでしょう。いい動きをするSSだと思います。
ブレーブスが一旦は逆転
5回を終えてアスレチックスが8-3と大きくリードしてしていたのですが、先発のアーロン・ブルックスが立ち上がりから結構ふらついおり、5回裏についに捕まりました。1アウト後、オーランド・アルシアとマイケル・ハリス2世に連打を許し、つづくオースティン・ライリーは3Bゴロに打ち取ったものの、これを3Bのエイブラハム・トロが1塁へスローイング・エラー。これで一気に3人が還り、ブレーブスが5-8と追い上げ。これはピッチャーには気の毒でしたね。
さらにマーセル・オズーナにタイムリーを打たれた後、マット・オルソンには2ランHRを打たれ、ついに8-8の同点に。ここでブルックスは降板。ブレーブスは代わったT. J.マクファーランドも攻め、ついに9-8と逆転に成功します。
アダム・デュバル、同点HRならず!
ブレーブスに同点に追いつかれた後、アスレチックスは6回表にブレント・ルッカーの2点タイムリーダブルで10-9と逆転。さらに、8回表にはミゲル・アンドゥハーのタイムリーで11-9と2点差に。それらのタイムリーにはいずれもマックス・シューマンのヒットによる出塁が絡んでいました。
盛り上がったのが最終回のブレーブスの攻撃。この日はダニー・ヒメネスが最終回のマウンドに。そのヒメネスは先頭のマット・オルソンに2塁打を打たれ、ピンチに立たされます。しかし、この後、オジー・アルビーズとトラビス・ダーノーからアウトを奪い、2アウト2塁でアダム・デュバルが打席に。
デュバルは2球で追い込まれますが、粘ります。1ボール2ストライク後の5球目。デュバルは甘い甘いスライダーを逃さず、強烈な打球を放ちます。これはもう行ったか?という強い当たりだったのですが、これがタイミングがやや早かったようでポールにたどり着く直前で左に曲がりファウルに。これがもし入っていれば同点2ランHRとなるところでした。
惜しい当たりとなったデュバルですが、次のカーブを見逃して三振に。アスレチックスが壮絶な打撃戦をものにしたのでした。
最後まで気の抜けない、白熱したゲームでした。アスレチックスは中盤に投げるブルペンに弱さがあり、24勝36敗と負け越しが多いですが、昨年とは全く違う野球をしています。1年間を犠牲にして若手に大きな経験を積ませた成果が出ております。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント