デグロム、504日ぶりのメジャーのマウンドへ
現地2024年9月13日、テキサス・レンジャーズのジェイコブ・デグロム(Jacob deGrom)がついにメジャー復帰!2023年4月28日のヤンキース戦に登板して以来、2度目のトミー・ジョン手術を経て、504日ぶりのマウンドとなりました。
98.7mphのハードスローも見せる!
デグロムは、この日の登板は緊張で眠れないほどだったと語りましたが、4度のオールスターに輝き、2度のサイ・ヤング賞に輝いた投球術は健在のままでした。
そしてファンとして喜ばしかったところはハード・スローな面も見せてくれたこと。1回表、デグロムは14球を投じましたが、そのうち11球が4シーム。その中にはフリオ・ロドリゲスを三振に奪ったボールと、ランディ・アロウザリナから三振を奪ったボールが98.7mph(158.8km/h)を記録。
デグロムのピッチングで4シームのアベレージ・ベロシティーがもっとも高かったのは2021年で、なんと99.2mphをマーク。計704球を投げた平均がこれ!いかにアンタッチャブルな投手なのかがわかる面でもあります。
この日の投球はもちろんそれには及びませんが、強いボールも復活してきたというのが良い面でしたね。
投球内容
内容は1回裏、先頭のビクター・ロブレスに3球目のスライダーをSSへ内野安打され、2塁への盗塁と捕手のジョナ・ハイムのスローイング・エラーで3塁まで到達されましたが、上述の通り、フリオ・ロドリゲスとランディー・アロウザリナから三振を奪うなどして大きなピンチにはなりませんでした。
2回裏は先頭のルーク・レイリーに死球を与えるも、後続はタイミングをずらしてフライアウトに仕留めて無失点。
3回裏は2アウトからフリオ・ロドリゲスにスライダーをLFへ弾き返されますが、シングルヒット1本を許したのみ。
4回裏、先頭のランディー・アロウザリナを3Bポップフライに仕留めますが、つづくルーク・レイニーには激甘となった97.4mphの4シームをRFへ運ばれて二塁打。さらにつづくジャスティン・ターナーにはスライダーをCFへ運ばれるシングルを打たれ、連打を許す状況となりましたが、ホルヘ・ポランコをCFフライに仕留めて2アウト。デグロムはここで降板となりました。
4回途中、3.2イニングで投球数は61球。おそらくブルース・ボーチー監督は60球を一つの目安としていたと思われます。被安打は4、スコアレス、BB 0、HBP 1、SO 4,HR 0。デグロムは2番手でマウンドに上がったルーキーのウォルター・ペニントンがJ.P.クロフォードをを打ち取り、このイニングが無失点で終わったことを確認しました。
切り分けしながら投げる!
初回に4シームを中心に投げたデグロムでしたが、イニングが進むにつれてスライダーを多用するようになりました。2回は9球中5球、3回は18球中11球がスライダー、カーブとチェンジアップがそれぞれ1球ずつ。4回には20球中12球がスライダーでチェンジアップが2球。最後のホルヘ・ポランコの打席では4シームがなく、スライダーとチェンジアップのみでした。
投球後、デグロムはミックスで気に入らない球種があったと語りましたが、スライダーがそうだったようです。チェンジアップとカーブはおそらく本人の中でも合格点。
デグロムはマイナーでのリハビリ登板でも、5球連続でスライダーを投げましたが、「この球種に取り組みたかっただけで、メジャーの試合ではおそらくそれはやらないだろう」と語っていましたが、4イニング目はまさにそれのみをやっていたと言っていいでしょう。
本人はスライダーを安定させて、キレも磨いて空振りを取れるようにしたいそうです。いやはやこの余裕ぶりはさすがですね。
デグロム、今季はあと2度!
試合前、ブルース・ボーチー監督は残り試合を6人のローテーションで回すことを確認。前日に登板したクマールロッカーとジェイコブ・デグロムはあと2回登板させることにしております!
両者とも翌週のグローブ・ライフ・フィールドでホームデビューし、その次のロード・トリップでもう1試合ずつ登板する予定です。
デグロムとして今季に間に合ったことは、「2年連続でリハビリのような気分にならないのは大きい」と語っており、照準は完全に2025年に合わせています。
ブルペンが崩れる!
ゲームの方ですが、1回表、レンジャーズは立ち上がりに苦戦していたマリナーズ先発のエマーソン・ハンコックからチャンスメイクし、ナサニエル・ロウとジョシュ・ヤングの連続タイムリー・シングルで2点を先制し、デグロムを援護。
5回表にはワイアット・ラングフォードのソロHRで追加点。7回表にもオースティン・ボスを攻めて、もう1点を追加。4-0とゲームを優位に進めますが、レンジャーズのブルペン陣は、前日のクマール・ロッカー、この日のジェイコブ・デグロム、そして翌日のマックス・シャーザーと3人連続でILからの復帰初日を迎える投手がつづくということで、ゲーム中盤からのバックアップ支援を余儀なくされており、2日目で脆くも崩れ去ってしまいました。ホセ・ウリーナ、ホセ・レクラク、デービッド・ロバートソンの3人が7回、8回で計5失点し、逆転負け。デグロムの復帰戦を勝利で飾ることは出来ませんでした。
5-4でマリナーズが勝利しています。マリナーズはALワイルドカード3枠目に向け、この日はのぞみを繋いでおります。
ゲームに敗れたレンジャーズですが、ジャック・ライターも含め、クマール・ロッカー、そしてジェイコブ・デグロムと2025年はかなりやりそうですね!
お読みいただき、ありがとうございました。
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